フリーランスプログラマーとは?案件の取り方や独立の準備内容も解説
「フリーランス」と呼ばれる働き方が一般的になり、フリーランスプログラマーとしてのキャリアを選択する人も多くなりました。 フリーランスプログラマーは会社員と違い、自由に働く時間を決めることが可能で、案件をこなせばこなすだけ収入も増えるというメリットがあります。
一方で、フリーランスとして働くのであれば、気を付けなければならない点があるのも事実です。
転職を考える前に、フリーランスプログラマーとして生計を立てていくのに必要となる案件の取り方や、やっておくべき準備が何かを解説していきます。
フリーランスプログラマーとは
フリーランスプログラマーとは、個人で依頼主と契約を結び、プログラミング業務を請け負っているプログラマーを指します。 企業に属さない代わりに、働き方に自由がきき、自分が責任を持って請け負える範囲の仕事量であれば複数の契約を掛け持ちすることが可能です。 フリーランスプログラマーが請け負う案件の種類は多岐に渡ります。以下は大手クラウドソーシングサイトに分類されている主な案件の種類です。
- システム開発(Web開発・システム設計)
- アプリ・スマートフォン開発
- ホームページ制作・ウェブデザイン
- ECサイト・ネットショップ構築
- デバック・テスト検証
- サーバーインフラ構築
案件は比較的期間の短いものから、長期(数か月から数年)のものまでさまざまです。案件を探す際は自身が割けるリソースを把握した上で受注していく形が基本となります。
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フリーランスと個人事業主の違い
フリーランスは働き方を表す単語です。「クライアントから業務を個人的に請け負う」働き方をしている人を指しています。
一方で、個人事業主は税区分を表す単語で、自身で開業届を出した人のことを指します。
「会社に属している/いない」に関わらず、開業届を出しているかどうかが大事です。会社の就業規則によりますが、会社員に属したまま開業届を出すことも可能です。
フリーランスプログラマーの種類
フリーランスプログラマーには2つの種類があります。会社員をしつつ副業として仕事を請け負う場合は「副業系フリーランス」、会社に属さずに開業届を出して仕事を請け負っているのならば「独立系フリーランス」と呼ばれています。 それぞれの違いについて、紹介していきます。
副業系フリーランス
会社などに属したまま(雇用関係あり)自分自身で仕事を探し、個人でクライアントと契約を行い、仕事を請け負います。 会社員としての仕事があるため、休日などを利用して別の仕事を請け負う形です。
本業である会社と雇用関係を保ちつつ始めることができるため、収入・社会保障の面からリスクが低く、チャレンジしやすいというのが特徴です。
しかし、時間的制約があるため選べる案件が限定されてしまい、タスク型(スポット型)といった比較的期間が短い案件に絞られてくる傾向が強いです。
独立系フリーランス
会社などに属さず(雇用関係なし)自分自身で仕事を探し、個人でクライアントと契約を行い、仕事を請け負います。正社員のように平日はずっと客先常駐、などといった働き方をする人も多く、働く時間を自由に決めることができます。
後ろ盾となってくれる会社がない分社会的なリスクは高くなりますが、自らの努力でキャリアを積み上げていける点や、高収入を狙いやすい点が特徴と言えるでしょう。
フリーランスプログラマーの年収比較
フリーランスプログラマーに転向する場合に気になる点といえば、「収入をどのくらい保つことができるのか」といった点でしょう。
国税庁が調査した民間給与実態統計調査(令和2年)によると、日本人の平均年収は433万です。個人事業主の場合は250万円です。
日本人の平均年収(※1) | 433万 |
資本金2000万未満の株式会社 | 372万 |
資本金10億円以上の株式会社 | 608万 |
個人の事業所 | 250万 |
一方で、フリーランスのプログラミング案件を紹介しているサイトやクラウドソーシングサービスの単価をみてみると40万~90万円未満が相場のようです。年収で換算すると、日本人の平均年収との差がよくわかります。
平均単価 | 年収(総支給額) | |
レバテック(※2) | 68万 | 816万 |
求人ボックス(※3) | 59.9万 | 718.8万 |
crowdworks(※4) | 40~60万 | 480万~720万 |
ランサーズ(※5) | 42万~84万 | 504万~1008万 |
クラウドソーシングサービスを利用する場合と案件紹介サイトを利用する場合は前者の方が単価は低くなる傾向にありますが、継続的に案件を取ることができれば問題なく生活を送ることはできるでしょう。
※参考1:民間給与実態統計調査
※参考2:レバテック(職種欄プログラマー(PG)に記載されている平均単価)
※参考3:求人ボックス(東京都でのフリーランスプログラマーの給与に記載されている平均月収 2022年11月29日時点)
※参考4:crowdworks(プログラマの依頼料金相場項目に記載されているプログラマ階級ごとの料金相場)
※参考5:ランサーズ(Webシステム開発・プログラミング項目の参考価格3,500~7,000円×1日6時間×20日稼働で算出)
フリーランスプログラマーのメリット・デメリット
フリーランスには多くのメリットがありますが、同時にデメリットもあります。
転職の際の判断軸に活用していただくため、以降ではメリットとデメリットについて解説します。
フリーランスプログラマーのメリット6選
まずはフリーランスのメリットから説明していきます。
- 仕事を自分で選ぶことができる
- 働く場所や時間を自由に選べる
- 人間関係におけるストレスが軽減される
- 収入アップが見込める
- 節税ができる
- 家族との時間を多く作りやすい
各詳細を確認していきます。
1.仕事を自分で選ぶことができる
フリーランスは仕事を探す際に、自由に案件を選ぶことができます。自身の習得している言語を求人の条件に提示している案件、得意としている作業だけを行う案件など、自分の強みや仕事スタイルに合った内容を選ぶ権利をもつことができます。
期間も工数が数時間のものから数日、数か月のものまで多種多様です。一つの案件に縛られずに、いくつも同時に受注できるメリットがあります。
2.人間関係におけるストレスが軽減される
会社に勤めていると人間関係がストレスになることが多々あります。人によりストレスの感じ方は違うため、些細なストレスでも蓄積され疲弊の原因になります。
その点、フリーランスは自分にあった場所で自由に働くことができるため、対人関係より生じるストレスを軽減できます。
3.収入アップが見込める
会社勤めの場合、就業規則に従う必要があるため決められた仕事以外をすることがほとんどできません。
しかし、フリーランスは一つのプロジェクト、1社の取引先だけに縛られる必要がないです。割けるリソースがある限り、案件を取れば取るほど、収入がアップしていきます。
同時に、案件を取りすぎて一つ一つがおざなりにならないように注意をする必要もあります。フリーランスは自分自身が契約者となるため、受注した仕事の大小に関わらず責任を持たねばなりません。
4.節税ができる
税理士などに経理を委託しないのであれば、自分で確定申告などの事務手続きを行う必要は出てきますが、経費にできる項目が増えるため、節税できる可能性が高まります。 経費にできる項目は多いです。主な項目を4つほど紹介します。
- 地代家賃(持ち家のローンは家賃ではないため対象外)
- 水道光熱費
- 通信費(チャットツールや校正ツール含む)
- 新聞図書費(書籍代や情報商材費用含む)
自宅で仕事をしている場合、地代家賃や水道光熱費、通信費などを家事按分として経費にできます。それ以外にも、学習用に購入した書籍、作業用に購入した電子ツールなども経費として計上することが可能です。
5.働く場所や時間を自由に選べる
クライアントにとって大事なのは、発注した仕事が完遂されることです。請け負う側は、納期を守り、要望に沿った結果を出せるのであれば、働く場所や働いている時間を制限されることはありません。
注意すべき点としては、クライアントとのコミュニケーションは良識的な時間帯を考える必要があるという点です。海外のクライアントとやり取りをする際には、時差を考慮し、連絡を入れる前に相手の国が今何時なのか把握しておく必要があります。
6.家族との時間を多く作りやすい
前項にて自由に働く場所と時間を選べると紹介しました。自己管理ができていれば、会社勤めのような時間拘束がなくなるため、家族との時間をより作りやすくなります。
通勤時間もなくなるので、その分家族との交流を増やすことが可能です。
フリーランスプログラマーのデメリット7選
次にデメリットを説明していきます。
- 自分を守ってくれる福利厚生や保証がない
- 自分で支払い手続きをして税金や保険を支払う必要がある
- 自分で仕事を獲るために営業をかける必要がある
- 自分で学習環境を整える必要がある
- ローンなどの審査が通りにくい
- 体調を崩しても仕事を助けてくれる人がいない
- 仕事に関して気軽に質問や相談ができない
各詳細は以下の通りです。
1.自分を守ってくれる福利厚生や保障がない
会社に属していれば、福利厚生や様々な保障の恩恵を受けることが可能です。しかし、フリーランスは自分自身で福利厚生や保証のあるサービスに加入しないと、何一つ後ろ盾してくれるものがありません。費用を自己負担する必要はありますが、会社員同様の福利厚生が受けられるサービスはあります。
フリーランスには雇用保険の「失業給付金」や健康保険の「傷病手当金」などがないため、受けられる社会保障が減ってしまうことも考慮しておかねばなりません。
2.自分で支払い手続きをして税金や保険を支払う必要がある
会社員であれば、確定申告を自分で申告しない限り、会社が代わりにほぼすべての手続きを行ってくれます。
しかし、フリーランスはすべて自分で行う必要があります。自身が支払う必要がある税金や保険を把握し、毎年申告していかなければなりません。
税理士などを雇い、経理を任せることも可能ですが、その分費用もかかることを覚えておきましょう。
3.自分で仕事を取るために営業をかける必要がある
会社に属していれば、何かしらの仕事を割り振られています。入社したばかりの頃は仕事を覚えるために研修、学習をすることも多いですが、それでも給料はいただけます。フリーランスは自分から案件を取りにいかないと仕事がありません。案件を取るために積極的に営業をかけにいく心構えが必要です。
フリーランス初期は、案件が取れなく、収入がない状況に陥ることがあることも、覚悟しておく必要があります。
4.自分で学習環境を整える必要がある
会社ではスキル向上のための学習カリキュラムを設けたり、研修期間を設けているところが多いです。
しかしフリーランスにはこのような学習環境が用意されていません。自分自身で何を学習するべきか考え、カリキュラム、スケジュールを組んでいく必要があります。
キャリアプランを自分で考えることができる反面、自身で組み立てていかなければスキルレベルは向上していきません。
5.ローンなどの審査が通りにくい
社会的にフリーランスというスタイルは立場が弱い傾向にあります。
会社に属していれば毎月一定額の収入が見込まれているため、ローンやクレジットカードの審査は通りやすいです。一方で、フリーランスは毎月一定の収入が見込まれると判断されず、審査が厳格です。
特にフリーランスに転職したばかりの頃は審査が通りづらくなるため、ローンを組む、仕事専用のクレジットカードを作る、などをしたいのであれば転職前に手続きを済ませておくことをおすすめします。
6.体調を崩しても仕事を助けてくれる人がいない
会社では多くの場合チームを組んで仕事をすることが多く、1人で作業をしていたとしても、監督する上司がいます。
しかしフリーランスはチームで行うプロジェクトに参加しなければ、多くの場合1人で仕事をします。フォローしてくれる人がいないため、体調を崩しても自分でなんとかしなければなりません。
請け負った仕事を投げ出すのは、フリーランスとしての信用を投げ出すのと同じです。フリーランスは体が資本であり、健康が非常に大事です。
7.仕事に関して気軽に質問や相談ができない
会社には同期やチームメンバー、上司や有識者など様々な人たちがいます。雰囲気や関係性も影響してきますが、仕事に関して質問や相談をできる相手が同じ空間、グループ内にいます。
フリーランスは自分から仲間を集めたり、同じ仕事をしているフリーランスとの関わり合いを求めていかないと繋がりができません。技術系のコミュニティに属したり、フリーランスの集まりに参加して積極的に交友関係を築く必要があります。
フリーランスプログラマーに向いている人
フリーランスプログラマーに向いている人の特徴を紹介します。
- スケジュールを管理できる人
- 仕事と休憩のメリハリをつけられる人
- 挑戦ができる人
- 主体的に動ける人
- 成果物に責任を持てる人
スケジュールを管理できる人
フリーランスの仕事では、プロジェクトの進捗状況の確認や案件の納期などを自分で管理していかねばなりません。また、仕事以外にも経理作業や自己学習といったことにも気を配らなければいけないのが、フリーランスの働き方の特徴です。
そのため、スケジュール管理が得意という人は、フリーランスプログラマーに転向するにあたってアドバンテージがあると言えるでしょう。
仕事と休憩のメリハリをつけられる人
フリーランスは会社に行く必要がなく、自宅で仕事をすることが多いです。休むことなく仕事を続けられる反面、働くときと休むときを分けられなくなります。
適度に休息を入れてメリハリのある働き方をすることができれば、仕事の生産性も向上します。
挑戦ができる人
日本社会には年功序列という概念が強く影響をしているため、会社に属していれば少しずつ増給されます。しかしフリーランスは自らより高い報酬の案件、より難しい案件に挑戦していかないと報酬を上げていくことができません。
チャレンジ精神があり、次から次へと新しいことに挑戦できる人は、フリーランスに適性があります。
主体的に動ける人
フリーランスは自分から案件を受注するために営業をかけていかねばなりません。
受け身の姿勢ではなかなか案件を獲得することはできないため、主体的に行動できる人に適任です。行動した分見返りも大きいのがフリーランスの優れた点です。
成果物に責任を持てる人
仕事においてダブルチェックは大事です。フリーランスの場合、最終チェックの責任は自分にあるため、確実に成果物の見直しを行わなければなりません。ダブルチェックをする際は少し時間を開けてから行うなど、先入観にとらわれない工夫が必要です。
フリーランスプログラマーに必要なスキル
フリーランスプログラマーになるために必要なスキルを、専門的スキル、コミュニケーションスキル、自己管理スキルなどに分けて説明していきます。それぞれのスキルを満遍なく上げていくのが理想です。
プログラミングスキル
プログラマーであればプログラミングスキルは必須です。初心者はまず、オンライン学習サイト「Progate」や「ドットインストール」を利用して学んでいくことをおすすめします。 オンライン学習サイトでは物足りない、講師が欲しいと考えるなら、有料のスクールを選択するのも手段の一つです。
「TECH CAMP」や「SAMURAI ENGINEER」などがおすすめです。 すでに扱っている言語だけではなく、「JavaScript」や「Python」を学習することで、扱える言語の幅を広げられれば選択できる案件が増加します。
RedMonk社が実施した「プログラミング言語ランキング」(※7)では、「JavaScript」が1位、「Python」が2位と、いずれの言語も人気を得ていることがわかります。
どのレベルの学習者であっても、学習している言語の書籍は購入しておくことをおすすめします。何度も読み返すことができる本を手元に一冊置いておくことが大事です。
コミュニケーションスキル
会社内では大半の場合、お客様となるクライアントとのやり取りを、チーフマネージャーやチーフディレクターなど、高い役職についている人が担います。
しかし、フリーランスはクライアントとのやり取り、単価交渉などすべてを自分自身で行う必要があります。フリーランスでもコミュニケーションスキルは重要です。
セルフマネジメントスキル
体調管理からスケジュール管理まで、自分自身を律して計画的に仕事を進めていかねばなりません。
セルフマネジメントスキルを向上させることで、将来の目標設定や収入アップに向けた学習計画などが立てやすくなります。フリーランスは体が資本と言っても過言ではありません。
検索能力
例えば1つの言語をマスターし、業務の中でその言語しか使わないのであれば、書き方がわからない構文などをリサーチすることはほぼないかもしれません。しかし、プログラマーはリサーチをしながら業務を進めることが大半です。
行き詰ったら解決法をリサーチしつつプログラムを組んでいく一連の流れは、会社に属していてもフリーランスでも変わりません。フリーランスに転職をした場合、「一つの目的を達成するための解決策をリサーチして見つける」という作業を数多くこなすことになります。
論理的思考能力
物事を客観的に見て論理的に考えることで、先入観や思い込みに左右されなくなります。フリーランスは1人で作業をすることが多く、フォローしてくれる人が少ないです。
クライアントに提出する前に成果物を見返す作業を自身で行わなければならないため、先入観や思い込みに左右されることなく、俯瞰した目で成果物を見直す思考能力は重要です。
事務能力
税理士や会計士に委任しない限り、事務処理もすべて自分自身で行います。確定申告を行うために日ごろから経費の処理や請求の処理などをしておく必要があり、利益がどれだけ出ているかを自分で計算しなければなりません。税金の支払いなどは種類も多く、滞ってしまうと罰則が課せられてしまいます。
SNS活用スキル
ひと昔前までは、紙媒体の履歴書を記入して書類選考に挑むのが仕事の初めの一歩でした。時代は変わり、自己を表現する場としてSNSを活用することが可能となりました。企業の採用担当者がSNSをチェックすることも多く、SNSの重要度が増しています。
自己ブランディングをSNSを通じて伝えていけば、SNSを通して仕事の受注に繋がります。
フリーランスプログラマーの案件獲得方法
フリーランスプログラマーが案件を受注する方法は大きく分けて3つあります。
- クラウドソーシングサービスを活用して案件を探す
- エージェントを利用して案件を紹介してもらう
- 自分で案件を探して直接契約する
クラウドソーシングサービスを活用して案件を探す
「crowdworks」や「ランサーズ」は、日本最大級の案件数を誇るソーシングサービスで、案件数も日本最大級です。
フリーランスを始めたばかりの人などはここで受注実績を積むのがおすすめです。サイト内での実績ができれば、SNSなどを使い発信していくことが可能となります。
エージェントを利用して案件を紹介してもらう
自分で案件を積極的に取りにいくことは良いことですが、クライアントとの間で様々なトラブルに見舞われる可能性は否めません。仕事以外で発生するストレスを回避するためには、エージェントの活用がおすすめです。
エージェントには信頼できるクライアントのみが登録されているため、トラブルが発生する確率が減ります。ほかにも、報酬の交渉や、相場に見合った案件を紹介してもらえる点が特徴です。
ただし、エージェントにお願いする場合は手数料や仲介料が発生するため、手取りが減ることには注意が必要です。
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自分で案件を探して直接契約する
自らをクライアントに売り込むことで、直接契約をすることも可能です。求人を行っている企業に自分から直接連絡したり、SNS発信やWebサイト運営をしていく中で、企業側から案件の連絡を受けることもあるでしょう。
他の案件獲得方法と違い中間マージンを取られないため、受け取る報酬が高くなるのがメリットとなります。
直接契約をする際は、業務委託契約書をクライアントと結ぶことが大切です。自分自身を守るためにも、責任を持って仕事をするためにも、契約は必ず結び、内容も把握しておきましょう。
独立系フリーランスプログラマーになるために準備すべきこと8選
最終的に独立系のフリーランスプログラマーに転向することを考えているのならば、会社に属している段階から準備をしておくことを推奨します。やらなければいけないことは以下の8つです。
- ポートフォリオを作成する
- 情報収集、発信用のSNSアカウントを開設する
- 土日などの空いた時間を使い副業を初め、実績を重ねておく
- 言語の習得、資格の取得を視野に入れる
- フリーランスエージェントに登録しておく
- 開業届など各種手続きをする
- 事業用の口座、クレジットカードを作っておく
- 貯金をしておく
TECH STOCKでは、フリーランスになる前の準備リストを配布しています。準備に時間をかけたくない、情報収集が大変という方はぜひご覧ください。
\フリーランス転向を目指すあなたへ/
ポートフォリオを作成する
ポートフォリオは電子版の履歴書です。一般的な紙媒体履歴書は、学歴や経歴、習得しているスキルなどを記述します。
紙媒体の履歴書とは違いポートフォリオには、自分の作品を載せることができます。習得しているスキルを明示的に示せる大きな武器となるため、ポートフォリオを作ることは大事です。
エンジニアが保有するITスキルを記述した「スキルシート」は、完成度が高くなるほど、自身のスキルに見合った良い案件を獲得できる可能性が高まります。クライアントとのミスマッチを防止するための材料にもなるため、事前準備を十分に行い、精度の高いスキルシートを作成しましょう。
本記事では、スキルシートを作成する目的や実際の作成方法、より良いスキルシートを作成するためのポイントなどについて解説します。
TECH STOCKでは、フリーランスのセルフブランディングについて解説する資料を配布しています。他のエンジニアとの差別化やクライアントへのアピール力向上に不安を抱えている方はぜひご覧ください。
情報収集、発信用のSNSアカウントを開設する
Facebook、X(旧Twitter)、InstagramなどSNSの種類は豊富です。どの媒体であっても、数多くの企業が公告、求人として利用をしています。
SNSで自身が目指すジャンルの発信や日々の学習などを行い、自身をアピールする場をSNSアカウントに設けておけば、一種の履歴書代わりとなりえます。SNS経由で仕事のオファーをもらえることもあります。
土日などの空いた時間を使い副業を初め、実績を重ねておく
土日などの空いた時間を利用して、クラウドソーシングサービスで工数の少ない案件を探して応募することをおすすめします。クラウドソーシングサービスでは、システム上案件を受注した実績が多く、評価値が高いほうが、企業側にその人のアカウント情報が表示されやすくなる傾向があります。
ポートフォリオにも仕事を受注した実績として記載できます。ポートフォリオという武器を強くしていくためにもおすすめです。
言語の習得、資格の取得を視野に入れる
すでに扱っている言語以外にも需要の高い言語などを学んでおくことは武器になります。更に資格を取得しておけば、自身のスキルを証明できます。
ただし、取得するだけで驕ることはせず、最低限資格を持っていると誇れる知識レベルを維持する努力もしなければなりません。資格を取ったら終わりでは、ただの資格ホルダーとしか見られなくなってしまいます。
フリーランスエージェントに登録しておく
案件を自分で探すのが不安な人などは、転職前にフリーランスエージェントに登録するのをおすすめします。登録するだけならば、会社に知られることもありません。
メリットとしては、フリーランスに転職した際のアドバイスや注意事項などを、事前に聞いておくことができるところにあります。質問がすぐにできる環境作りをしておくことも、フリーランスとして活動していく上では重要です。
開業届など各種手続きをする
フリーランスに転職する際にやらなければならない事務系の手続きは、会社員に属したままでもできます。例えば、開業届はネットで申告することも可能です。開業したことが会社に通達されることもありません。
済ませておける事務系の手続きを転職前に終わらせておけば、フリーランスに転職した際にスムーズなスタートを切ることができます。
事業用の口座、クレジットカードを作っておく
フリーランスは日本においてまだまだ立場が弱く、口座申請やクレジットカード申請が受理されないことがあります。仕事用の口座とクレジットカードを作りたいと考えているのであれば、転職前に準備を済ませるのが無難です。
貯金をしておく
年単位の生活費を事前に貯金しておくことをおすすめします。案件を受注できる伝手がある、すでに継続した契約先がある場合は話が別ですが、フリーランス転職直後は、なかなか案件が取れず収入がない状態になることがあります。特に独立系フリーランスプログラマーの場合は本業があるわけではないため、収入が切れてしまうことは生活において重大な問題になるでしょう。
いざという時の生活費があれば安心感にも繋がります。案件獲得のため、集中して活動ができるでしょう。
フリーランスプログラマーに挑戦する際のよくある疑問
ここまでフリーランスプログラマーとはなにか、事前準備にどういったことが必要なのかなどを詳しく解説してきました。最後に、フリーランスプログラマーへの転職を考えている人たちのよくある疑問として、
- 未経験でもフリーランスプログラマーになれるのか
- フリーランスに年齢制限はあるのか
といった点について触れていきます。
未経験からフリーランスプログラマーになれるのか
未経験でもフリーランスプログラマーになることは可能です。未経験から始める場合、キャリアデザインを1から考えることができるメリットがあり、キャリアデザインに沿ったスキルを習得していくことで、優位性のある人材として活躍できます。
キャリアデザインを考える際は、ゴールとなる将来像を思い浮かべ、それに沿ったスキルを習得していく流れです。
一方で、自己学習をしっかりと行い、一定レベルのスキルを習得しつつ、案件を取りに自分から営業をかけていかないといけません。初めは一人ですべてをこなそうとせず、先述したような学習サービスや案件紹介サービスを上手く活用しながらキャリアを着実に積み重ねて行きましょう。
フリーランスに年齢制限はあるのか
自身の裁量で仕事を受けることが可能であるため、何歳になってもフリーランスとして働くことは可能です。すでにプログラマーとしての経験が豊富であれば、フリーランスとして案件を受注するのも難しくありません。
一方で、年齢を重ねると体力は落ちてきます。長時間パソコンに座り続けながら作業をすることが多いことで、疲労はたまりやすいでしょう。技術面においても、常に生み出され続けている新しい技術や知識をキャッチアップし続けなければいけません。そういった点さえ留意しておけば、何歳からでもフリーランスに挑戦することはできるでしょう。
まとめ
フリーランスプログラマーに転職するために必要な基礎知識、メリット・デメリットや事前に備えておくべき内容を紹介しました。
フリーランスになるかはあくまで選択肢の一つです。選択する前に、ご自身の環境に鑑み、生計を立てていけるかしっかりと把握した上で、挑戦できると判断した場合に選択することをおすすめします。
フリーランスに転職したあとは、良くも悪くも自由です。思い描いたスタイルで仕事ができるように、事前に計画的なキャリアプランを練っておくことを提案します。
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老後に悲惨な状況に陥らないためにも、今から老後資金の対策としてさまざまな知識を蓄え、しっかりと準備をしておくのがおすすめです。
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