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Go言語(golang)とは? 特徴・できること・将来性を徹底解説

更新日 2022/08/17
Go言語は、2009年にGoogleから発表された比較的新しいプログラミング言語です。記述のシンプルさと処理速度の速さが評価され、2020年にはエンジニアが学びたいプログラミング言語ランキングで1位を獲得しています。またIoTやコンテナ技術などの将来性の高い分野で使われておりGo言語に強いエンジニアの需要が高まっています。
この記事ではGo言語のできることや特徴を紹介したうえで、Go言語の将来性や学習の方法を解説します。

出典:HackerRank's 2020 Developer Skills Report
go言語_できること

Go言語とは

Go言語は2009年にGoogleによって開発されたオープンソースのプログラミング言語です。 Go言語の開発には、C言語を設計した世界的にも有名なエンジニアのケン・トンプソン氏とUNIXの開発者のロブ・パイク氏が携わっています。そのため、構文はC言語に近く、簡単にコーディングできるように設計されました。Go言語が開発された当時は、コンピューターの処理速度の向上やマルチプロセッサの登場により、システムが大規模化・複雑化しました。その環境の変化に対応すべく、よりシンプルで簡単に設計されたのがGo言語です

Go言語の特徴・メリット

Go言語は効率性の高さとコードのシンプルさを追求した言語です。具体的には以下の5つのような特徴・メリットがあります。

  • 記述がシンプル
  • 高速な処理が可能
  • 複雑なシステム構築に最適
  • 並列処理が可能
  • メモリの安全性が高い

  それでは、それぞれ詳しく紹介していきます。

1.記述がシンプル

Go言語は、記述量が少なく、コードの書き方が厳密に決まったプログラミング言語です。そのため、シンプルで可読性が高いと言われています。初心者も学びやすく、プログラミングが初めての方でも簡単なアプリケーションであれば作ることができます。

2.高速な処理が可能

Go言語は、書かれたコードを実行する際に事前に機械語に変換できるコンパイラ言語です。それに比べPHPやPythonなどのインタプリタ言語では、プログラムを実行する際に一行づつ機械語に変換します。そのため、コンパイラ言語はインタプリタ言語に比べ処理速度が速いという特徴があります。また、Go言語は同じコンパイラ言語のJavaやC#のように、機械語に変換する際に中間言語に変換する必要がなく直接機械語に変換できるため、より処理が速くメモリの消費も抑えることができます。

3.並行処理・並列処理が可能

Go言語は、並行処理と並列処理の両方ができるという特徴があります。並行処理は、複数のコアで一定期間内に複数の処理を順不同に行うことです。対して、並列処理は、同時に処理を行います。この並行処理と並列処理をうまく使い分けることで、複数のCPUを持つコンピューターのパフォーマンスを引き出すことができます。

4.複雑なシステム構築に最適

Go言語はコードの書き方が厳密に決まっているため、プログラマーごとの記述の癖が出にくいという特徴があります。そのため、大規模で複雑なシステム構築でも他のエンジニアが理解しやすく、チームでの開発や保守・運用がしやすいプログラミング言語です。 また、オープンソースプロジェクトのため、バグや脆弱性があれば柔軟に修正することができます。

5.メモリの安全性が高い

C言語ではメモリの安全性について問題になっていましたが、Go言語ではメモリの安全性も考慮されています。Go言語にはエラーの発生しやすい「ポインタ演算」の機能が備わっていないため、メモリの安全性が高くなっています。

Go言語でできること

Go言語は、さまざまなものを作れる汎用的なプログラミング言語です。それではGo言語でできることを具体的に5つ紹介していきます。

  • Webサーバーの開発
  • スマートフォンアプリの開発
  • IoT開発
  • CLIアプリケーションの開発
  • APIサーバー開発

1.Webサーバーの開発

Go言語では、Net/httpパッケージを用意すれば、他言語では必要なApacheなどのWebサーバーソフトを用意せずに、簡単にWebサーバーの構築ができます。サービスの開発からサーバーの構築まで全てをGo言語でできるため、開発の効率化を図ることが可能です。

2.スマートフォンアプリの開発

Go言語には、「Go mobile」や「Go Cloud」などのスマートフォンアプリ開発用の制作ツールが標準装備されているため、手軽にスマートフォンアプリ開発を行うことができます。また、Androidはもちろん、iOSにも対応しているのが魅力の一つです。

3.IoT開発

Go言語には、ドローンやロボットといった高度な組み込み開発を行うためのフレームワークである「Gobot」が提供されています。Gobotでは、ネットワークを介して複数のデバイスで通信する機能があるため、遠隔でデバイスを操作したり、センサーで感知した情報を他のデバイスへ送ったりすることも可能です。Gobotは、Go言語でIoT開発に欠かせないフレームワークと言えます。

4.CLIアプリケーションの開発

CLI(Command Line Interface)とは、コマンドを入力して画面の操作を行うインターフェースのことです。例えば、LinuxやMacなどのターミナルはコマンドを使ってコンピューターに指示を出すインターフェースのため、CLIの一種と言えます。 Go言語は、OSやバージョン、プラットフォームを問わずに開発できるため、CLIアプリケーションの開発に向いているプログラミング言語です。

5.APIサーバー開発

API(Application Programming Interface)とは、ソフトウェアの一部機能を共有し、その機能を外部から利用できるようにするインターフェースです。Go言語の「例外処理がない」「並列処理が可能」「環境を問わずに開発可能」という特徴が、API開発で生きています。

Go言語のデメリット

さまざまなメリットがあるGo言語ですが、デメリットも存在します。メリットとデメリットのどちらも知っておくことで、スムーズにGo言語の学習や開発が始められます。それでは、Go言語のデメリットを4つ紹介していきます。

  • 継承ができない
  • 三項演算子ができない
  • Genericsが実装されたばかりで情報がすくない
  • 例外処理がない

1.継承ができない

Go言語には継承の機能がありません。継承とは、あるクラスの性質を別のクラスに受け継ぐことができる、オブジェクト指向の基本的な機能のことです。この継承の機能がGo言語にはないため、既存のコードの使いまわしがしにくくコードの修正がしにくいというデメリットがあります。Go言語はオブジェクト指向のように使用されていますが、Googleから「オブジェクト指向である」と明言されていません。オブジェクト指向のように開発を進めようと思っても、できない場合があると認識しておくのが良いと言えます。

2.三項演算子がない

Go言語には三項演算子がありません。三項演算子を用いると、if文のような条件分岐を省略して記述することができます。そのため、Go言語では条件分岐の記述が長くなると言うデメリットがあります。

3.Genericsが実装されたばかりで情報が少ない

Go言語ではコードをシンプルにするために、最近までGenericsが実装されていませんでした。Genericsは、同じコードでさまざまな種類のデータ型を処理できるプログラミング言語の機能です。 2022年3月のアップデートでGenericsが実装されましたが、まだ実装されたばかりのため、情報が少なく、本番環境で実装された事例もほとんどありません。大規模な新機能が追加された後は、新しいエラーが発見される傾向になるため、Go言語でGenericsを用いる際には注意が必要です。

4.例外処理がない

Go言語は例外処理を書かないことを前提に設計されているため、例外処理がありません。そのため決まった型以外のコードを正しく処理することができないというデメリットがあります。 ただ、例外処理が発生すると、想定していない動作やエラーが発生する可能性が高まるため、エンジニアの中には例外処理を書かないことを理想としている方も一定数います。そのため、例外処理がないことは一概にデメリットと言えないでしょう。

Go言語エンジニアの年収

 年収の中央値最高年収最低年収
フリーランスエンジニア930万円1320万円240万円
会社員エンジニア600万円1500万円-

出典:テックストック 2022年6月時点
出典:テックストックキャリア 2022年6月時点
※フリーランスの年収はテックストックの案件月額単価から算出しております。

フリーランスのGo言語エンジニアの年収の中央値は930万円、最高年収は1320万円、最低年収は240万円です。また会社員のGo言語エンジニアの年収の中央値は600万円、最高年収は1500万円です。 Go言語エンジニアの年収を会社員とフリーランスで比較すると、フリーランスのほうが中央値が330万円高いことが分かります。 Go言語に強い会社員エンジニアの方の多くは、フリーランスになると大幅に年収アップを狙えると言えます。

Go言語の将来性がある理由

Go言語エンジニアの将来性は高いと言えます。Go言語は、今後伸びると予想される先端技術との相性が良い言語です。また、多くの企業がGo言語を導入していることから、GO言語エンジニアの需要はさらに伸びると予想されています。それでは、将来性が高いと言える理由についてそれぞれ解説します。

1.先端技術に利用されている

Go言語はアプリ開発やWeb開発だけではなく、クラウドやコンテナ技術、IoTやドローンと言った先端分野でも活用されています。特にIoTやドローンは農業のIT化に大きく貢献しており、生産性を飛躍的に向上させることができます。また、農業のIT化は今後拡大が予想されるためGo言語を扱えるエンジニアの需要は高まっていくでしょう。

2.多くの企業が導入している

企業がGo言語を導入する背景には、5Gの普及が関係しています。5Gの普及によりサーバーの処理速度の速さが求められるようになり、PHPで構築されたWebサービスをより処理速度の早いGo言語に書き換える企業が増えてきています。

Go言語を学習する方法

Go言語は記述のシンプルさなどの理由から、初心者でも学びやすくプログラミング未経験の方にもおすすめの言語です。しかし、Go言語の学習を始めようと思った時に、初心者の方はどこから始めればいいのか分からないという方もいらっしゃるかと思います。 この章では、Go言語の学習方法を3つ紹介していきます。参考になれば幸いです。

  • 書籍で学習する
  • 学習サイトを活用して学習する
  • プログラミングスクールで学習する

1.書籍で学習する

まず、プログラミングの学習方法として書籍で学習する方法があります。書籍で学習する場合には「書籍選び」が重要になります。初心者の方であれば、分かりやすくまとまっている、専門用語の少ない書籍から始めるのがおすすめです。おすすめ書籍に関しては後ほどご紹介します。そちらをぜひご確認ください。

2.学習サイトを活用して学習する

学習サイトはインターネット環境さえあれば、時間や場所を問わず、スキマ時間にでも学習できます。無料の学習サイトも多く、有料でも数千円と、次に紹介するプログラミングスクールに比べ安価に学習できます。気軽に始めたい方には学習サイトがおすすめです。おすすめの学習サイトを後ほどご紹介しますので、ぜひご覧ください。

3.プログラミングスクールで学習する

独学では不安な人には、プログラミングスクールに通う方法もあります。プログラミングスクールではエンジニアの講師が基礎から教えてくれます。また、分からないところをすぐに質問できるため、自力でエラーの解決ができずに挫折してしまった経験のある方にはおすすめです。

Go言語のおすすめ学習サイト

Go言語の学習におすすめの学習サイトを5つ紹介していきます。

The Go Programming Language

Get Started - The Go Programming Language 1つ目に紹介するおすすめ学習サイトはGo言語の公式の日本語サイト「The Go Programming Language」です。簡単なコードを試せるツアーがあります。Go言語の基礎的な知識を学ぶことができます。

Udemy

Udemy 2つ目に紹介するおすすめ学習サイトは「Udemy」です。 既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、動画コンテンツで学習できるプラットフォームです。 【Go入門】Golang基礎入門 + 各種ライブラリ + 簡単なTodoWebアプリケーション開発(Go言語) このコースはUdemyのGo言語に関するコンテンツの中でも評価が高いコンテンツです。頻繁にキャンペーンを行っているため、安くなったタイミングで利用すると良いでしょう。

A Tour of Go

A Tour of Go 3つ目に紹介するおすすめ学習サイトは「A Tour of Go」です。 A Tour of Goは、Go言語のチュートリアルができるサイトで、実際に手を動かしながらGo言語の基礎的な知識を学ぶことができます。先ほど紹介した「The Go Programming Language」と合わせて学習することをおすすめします。

とほほのGo入門

とほほのGo言語入門 - とほほのWWW入門 4つ目に紹介するおすすめ学習サイトは「とほほのGo入門」です。 親サイトである「とほほのwww入門」は1996年に開設された老舗の学習サイトです。とほほのGo入門では、Go言語の基礎的な知識を書籍のように体系立てて、丁寧に解説しています。しっかりと網羅的に学びたい方におすすめです。

ドットインストール

ドットインストール - 3分動画でマスターできるプログラミング学習サービス 最後に紹介するおすすめ学習サイトは「ドットインストール」です。 ドットインストールは動画を用いて学習するサイトです。動画の長さは3分ほどのため、スキマ時間に学習できます。Go言語入門のコースは一部無料で公開されていますが、有料に切り替えても月額1,080円と比較的安価に学習することができます。動画を見ながら手を動かすことができるため、プログラミング未経験の方にもおすすめです。

Go言語のおすすめ学習書籍

Go言語の学習におすすめの書籍を5冊紹介していきます。

  • スターティングGo言語
  • プログラミング言語Go
  • たった1日で基本が身につく!Go言語超入門
  • Go言語ハンズオン

それでは、それぞれ詳しく紹介していきます。

スターティングGo言語

スターティングGo言語 1冊目に紹介するおすすめ書籍は「スターティングGo言語」です。 Go言語の構文、優れた機能、よく使われるパッケージや開発ツールなど使い方についても解説しているため、実際にGo言語でプログラムを書くのに必要な知識を身につけられます。これからGo言語の学習を始める方におすすめの書籍です。

プログラミング言語Go

プログラミング言語Go 2冊目に紹介するおすすめ書籍は「プログラミング言語Go」です。 Go言語の基礎知識を網羅した内容となっています。また、練習問題も記載されています。問題を解くには全体の内容を理解していなければ解けない問題になっているため、Go言語をしっかり学びたい人におすすめの書籍です。

たった1日で基本が身につく!Go言語超入門

たった1日で基本が身につく!Go言語超入門 3冊目に紹介するおすすめ書籍は「たった1日で基本が身につく!Go言語超入門」です。 こちらの書籍は、Go言語の基礎を短期間で学ぶことができます。開発環境の構築からプログラムの書き方、画像処理などの応用的なことまで分かりやすく図解で解説されているため、Go言語を学ぶ1冊目の入門書として最適です。

Go言語ハンズオン

Go言語ハンズオン 4冊目に紹介する書籍は「Go言語ハンズオン」です。 こちらの書籍は、サンプルコードを利用して実際にプログラミングを書きながら学んでいくスタイルの入門書です。基礎的な文法から実践的なWebアプリやGUIアプリまで網羅した書籍になっています。実際にプログラムを書きながらインプットするため、手を動かしながら学ぶことが好きな方にはおすすめの1冊です。

Go言語のインストール手順

Go言語は、公式サイトの(https://golang.org/dl/)からインストールできます。手順に従って操作すれば簡単にインストールでき、すぐに使えるようになります。 インストール手順をキャプチャと共に紹介します。 Go言語はマルチプラットフォームのため、Windows・Linux・Macなどの幅広いOSに対応しています。今回はMacでのインストール手順を紹介しています。

1.公式サイトからダウンロードする

①ダウンロードページを開く まず、公式サイトの(https://golang.org/dl/)へアクセスし、ダウンロードページを開いてください。

②ファイルをダウンロードする go1.18.2darain-arm64.pkgをダウンロードしてください。 Go言語のインストール手順-ファイルをダウンロード

2.インストーラを操作する

①[続ける]をクリック Go言語のインストール手順-インストーラを操作する

②[インストール]をクリック パスワードを求められますので、macOSアカウントのパスワードを入力してください。 ダイアログが表示され、しばらくするとインストールが完了します。

③インストールを完了する [閉じる]をクリックしてください。

④インストーラを削除する [ゴミ箱に入れる]をクリックしてください。

3.インストールを確認する

インストールが完了したら、コマンドを使ってインストールされているかを確認してください。ターミナルで  go version  を実行して、Go言語のバージョンが表示されれば成功です。

①ターミナルで  go version  と記入して実行してください。

go version

②以下のようにGo言語のバージョンが表示されれば、正しくインストールされています。

go version go1.18.2 darwin/amd64

4.プログラムを実行してみる

①任意のファイル名でサンプルファイルを作成します。任意のエディタで下記のように編集してください。

package main
import ‘’fmt’’
func main(){fmt.Println(‘’hello!’’):}

②ターミナルで先ほどのサンプルファイルが格納されているフォルダに「 go run ファイル名.go」を実行してください。

go run ファイル名.go

③「hello!」と表示されれば成功です。

hello!

まとめ

今回は、Go言語の特徴・できることから、将来性、学習方法、Go言語のインストール手順まで解説してきました。 Go言語は、Webサーバー・スマートフォンアプリ・IoT・CLIアプリケーション・APIサーバーといった幅広い領域の開発ができる言語です。特に、IoT技術は今後ますます需要が高まることが予想されています。そのため、Go言語の将来性が高いと言えます。 この機会に是非Go言語を学習してみてください。

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