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サーバーサイドエンジニアの仕事内容とは?将来性やキャリアパスを解説

更新日 2024/04/03

サーバーサイドエンジニアとは、Webアプリケーション開発において「ユーザーから見えない部分」を担当する職種です。ITに関する幅広い知識が求められるため、プログラミング言語やデータベース、セキュリティ知識など、多種多様な知識・スキルについて学ぶ必要があります。

サーバーサイドエンジニアへの転職を検討しているものの、将来性や年収が気がかりだったり、「自分にもなれるのだろうか?」と不安に思っていたりする方もいるのではないでしょうか。本記事では、サーバーサイドエンジニアの仕事内容や将来性、身につけておきたい技術やキャリアパスなどについて解説します。

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この記事の監修者

TECH STOCK エンジニアチーム​

大川 勇

大手SIerでのキャリアをスタートし、ITベンチャーを経て、現職。基幹システム再構築、Webメディア、マーケティングツールの構築など幅広い支援実績をもつ。また、システムエンジニアとしてEDIシステム構築支援では、要件定義~構築~運用まで支援。現在は、エンジニア…

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サーバーサイドとは

サーバーサイドとは、サーバーに関連するさまざまなプログラムや処理を指す言葉です。「バックエンド」とほとんど同じ意味合いであり、サーバー側で行われる、ユーザーの目には見えないあらゆる処理を総称してサーバーサイドと呼ばれています。

サーバーサイドと正反対の、ユーザーから見える部分の処理を「フロントエンド」と呼びます。サーバーサイドの開発を担当するのが「サーバーサイドエンジニア」、フロントエンドの開発を担当するのが「フロントエンドエンジニア」です。

フロントエンドとサーバーサイドは、ユーザーがWebサイトやアプリケーションを正しく操作する上で、どちらも必要不可欠なものです。フロントエンドで入力されたデータをサーバーサイドで処理し、再びフロントエンドへ返すことによって、ユーザーが処理結果を確認できるようになります。

サーバーサイドエンジニアの仕事内容

サーバーサイドエンジニアのメイン業務は、サーバー側の処理に欠かせないプログラムを開発することです。Webサイトやアプリケーションにおけるデータ処理の他、サーバー内部のデータ管理、蓄積されているファイルへのアクセスなど、ユーザーの目に見えないさまざまな処理をカバーしています。

例えばECサイトの会員登録機能やユーザー認証機能、フォーム機能や決済機能などの実処理部は、サーバーサイドエンジニアが開発を担当する機能の代表例です。ECサイトで注文確認を行う際に、購入した商品の配達先エリアや重量などに応じて配達料金を計算する仕組みなども、サーバーサイドエンジニアの担当領域に含まれます。

その他、API開発、データベース管理、セキュリティ対策やBCP対策などもサーバーサイドエンジニアの担当する業務になります。

サーバーサイドエンジニアに向いている人

サーバーサイドエンジニアに向いている人の特徴として、新しい技術を学び続ける意欲が高い人や、物事を論理的に考えられる人などが挙げられます。また、チームで円滑に作業を進められるコミュニケーション能力の高い人や、トラブルに柔軟に対処できる人も重宝されます。

ここでは、サーバーサイドエンジニアに向いている人の4つの特徴について解説します。

新しい技術を学び続ける学習意欲が高い人

新しい技術を学び続ける学習意欲が高い人は、サーバーサイドエンジニアに向いています。

サーバーサイドエンジニアが扱う技術は常に発展を続けており、次々と新しい技術やニュースが飛び込んできます。そのため、古い知識のままアップデートを行わずに業務を続けると、市場における競争力が低下したり、ユーザーのニーズを捉えるのが遅れて顧客満足度が低下したりするおそれがあります。

また、サーバーサイドエンジニアとしてスキルアップする際にはサーバーに関する高度なスキルと知識が必要になります。最新の情報にアンテナを張り、新しい技術を学び続ける学習意欲が高い人は、サーバーサイドエンジニアとして活躍できるでしょう。

物事を論理的に考えられる人

物事を論理的に考えられる人も、サーバーサイドエンジニアとして活躍できる可能性が高いです。システムの不具合が発生した際に問題を分析し、原因の特定と解消を行うためには論理的思考力が求められます。

また、サーバーサイドにおける開発は、さまざまな計算やデータ処理を行う必要があるため、複数のシステムを連携させたり、フロントエンドとの兼ね合いを考慮したりして精密なシステム設計を行う必要があります。

そのため、物事を論理的に考え、筋道立てた結論を出せる人は、ユーザーの使い勝手を考えた利便性の高いシステムを構築する能力に優れていると考えられます。ひとつのアイデアだけでなく、ユーザーの視点に立ってあらゆる可能性を検討し、最も適したアイデアを採用する柔軟性を兼ね備えていると、さらに優秀なサーバーサイドエンジニアになれるでしょう。

コミュニケーション能力が高い人

サーバーサイドエンジニアは、他のIT系エンジニアと同様に、複数人のチームで業務を進めるのが一般的です。また、クライアントやサーバーを利用するアプリケーション側のエンジニア、インフラエンジニアなどとも連携が必要になります。そのため、コミュニケーション能力が高く、円滑に開発を進められる人は、サーバーサイドエンジニアに向いています。

連携が取れていないと、開発が進んでから思わぬミスが発覚して手戻りになったり、納期の遅れが発生したりする可能性があるため、日々のコミュニケーションは重要です。

コミュニケーション能力に自信がないという人は、サーバーサイドエンジニアとして働く前に、コミュニケーション能力を高める会話の練習などにもチャレンジしてみると良いでしょう。

トラブルに柔軟に対処できる人

トラブルに柔軟に対処できる人は、開発現場で万が一の事態に見舞われたとしても、冷静に対処できる人材として重宝されます。

トラブルが起こらないまま開発を終えられることが望ましいものの、現実的には、開発現場では日々さまざまなトラブルが発生します。開発の遅れや設計書のミス、機能もれや仕様変更など、あらゆるトラブルを受けて、どのような対処が適切なのかを慎重に判断し、最適な対応を取ることが求められます。

サーバーサイドエンジニアが身につけておきたい技術

サーバーサイドエンジニアが身につけておきたい技術として、プログラミング言語はもちろん、Web開発の知識やデータベースの知識・スキル、通信プロトコルの知識などがあります。また、ネットワークに接続する都合上、セキュリティ知識も必要不可欠です。

ここでは、サーバーサイドエンジニアに必要な5つのスキルについて解説します。

プログラミング言語

サーバーサイドエンジニアがWebアプリケーションを開発するためには、プログラミング言語の習得が欠かせません。サーバーサイドエンジニアを目指すのであれば、最初にプログラミング言語の学習を検討しましょう。

サーバーサイドにおける開発でよく使用されるプログラミング言語には、PHPや Ruby、Python、Java、JavaScript、C++などがあります。ただし、開発現場や受託案件によって求められる言語は異なるため、必ずしも全ての言語をマスターしなければならないというわけではありません。

まずはひとつ得意な言語を作ることで、サーバーサイドエンジニアとして働くための土台を作ることができます。

Webサイトを扱う開発案件の場合はHTML/CSSの知識も備えていると、さらに柔軟に活躍できるでしょう。HTML/CSSとはWebサイトを構築するための言語であり、いわゆるフロントエンドに分類されます。

サーバーサイドエンジニアとして働く場合でも、業務の一部にフロントエンドの知識が求められる場合もあることを押さえておきましょう。

Web開発の知識

Web開発の知識も、サーバーサイドエンジニアとして働くために必要な知識のひとつです。OSやブラウザの仕様、ファイル転送の方式、Webアプリケーション上に表示するコンテンツ(画像や動画など)など、さまざまな観点からWeb開発に関する知識を身につけておくことで、よりユーザーが扱いやすいサービスを提供できます。

サーバーサイドエンジニアが開発するプログラムは、単体で見ると計算処理やデータ転送など、Webを意識しなくても構築できそうに思えるかもしれません。しかし、実際にはユーザーから見たWebサイトがどのような構造をしており、どういったデータ処理を行うとスムーズなユーザー体験につながるのかを意識した設計・構築が重要になります。

データベースの知識・スキル

サーバーサイドにおける開発では、データベースに新たな情報を書き込んだり、既存の情報を更新したりする処理が必要になります。

例えばユーザーがECサイトの会員情報を変更すると、データベース内の該当の項目が変更されますが、この変更処理を行うためのプログラムを構築するのがサーバーサイドエンジニアの役割です。そのため、サーバーサイドエンジニアとして活躍の幅を広げるなら、データベースの知識やスキルを身につけておくことが大切です。

データベースの構造を理解するだけでなく、蓄積・保存されたデータを操作するための「SQL」と呼ばれるデータベース言語についても学んでおく必要があります。

通信プロトコルの知識

Webアプリケーション開発においては、インターネットを通じてテキストや画像といったデータを転送する処理が発生します。このデータ転送処理を行う際の通信手順を「通信プロトコル」と呼びます。

サーバーサイドエンジニアは、通信プロトコルの知識を身につけておき、場面に合わせて最適な方式を採用することが求められます。通信プロトコルを大きく分けると、「アプリケーションプロトコル」「転送用プロトコル」「管理・制御用プロトコル」の3パターンです。

通信プロトコルの代表例としては、HTTPやSMTP、POP3、TCP/IP、DNSP、DHCPなどがあります。他にもさまざまな種類があるため、それぞれの特徴を押さえておくことが重要です。

セキュリティ知識

サーバーサイドエンジニアが主に開発を担当するのは、Webアプリケーションをはじめとした、ネットワークに密接に関わる領域です。ユーザーがインターネットに接続して利用するアプリケーションやサービスが中心となるため、第三者からのサイバー攻撃対策を想定して、セキュリティに配慮した設計・開発を行う必要があります。

例えばWebサイト上のフォームからデータを送信する際に、適切な対策を行わなければ、運用中のデータベースに不正に攻撃を行う「SQLインジェクション」などの被害に遭うおそれがあります。

このような被害を防止するためにも、Web開発におけるセキュリティリスクを十分に理解した上で、適切なセキュリティ対策を行える知識・スキルを身につけましょう。

サーバーサイドエンジニアの将来性

近年では全国的にクラウド化が進んでおり、多くの企業や組織がクラウドサービスを導入しています。

総務省が公開している令和4年版の通信利用動向調査によれば、7割程度の企業が何らかのクラウドサービスを導入しているという結果が出ています。この流れは今後も続いていき、クラウドサービスの導入率はさらに伸長していくと予想されます。

参考:総務省|令和4年通信利用動向調査

上記の資料も参考にすると、Webアプリケーションや業務系アプリケーション、ゲームアプリケーションの開発で必要不可欠なサーバーサイドエンジニアは、今後も安定的に高い需要が期待できると考えられます。

サーバーサイドエンジニアの年収

サーバーサイドエンジニアの年収は案件によって幅がありますが、多くの案件で400〜800万円に収まるものが多いようです。

サーバーサイドエンジニアとして働き始めたばかりの初心者で、スキルがあまりない方だと、難易度の低い開発を中心に担当するため、年収は400〜500万円程度になる可能性があります。しかし、スキルが高く専門的な知識を身につけている方なら、1,000万円を超える求人に採用されることも可能です。フリーランスの場合も、単価の高い案件を獲得できる可能性が高まるでしょう。

少しでも年収を高めるためには、自身のサーバーサイドエンジニアとしてのスキルを高めて、市場価値を上げることが大切です。

サーバーサイドエンジニアのキャリアパス

サーバーサイドエンジニアの将来的なキャリアパスは、さまざまなものが考えられます。代表的な進路としては、次の通りです。

  • フロントエンドエンジニア
  • データベースエンジニア
  • フルスタックエンジニア
  • セキュリティエンジニア
  • プロジェクトマネージャー

ここでは、サーバーサイドエンジニアのキャリアパスとして考えられる、上記の5つの職種について解説します。

フロントエンドエンジニア

代表的なキャリアパスのひとつとして、ユーザーから見えない部分を開発するサーバーサイドエンジニアから、ユーザーの目に見える部分を開発するフロントエンドエンジニアへの転身が検討されます。

前述のように、サーバーサイドエンジニアの開発途中には、HTML/CSSやフォームへのデータ入力・転送処理に関わる画面表示、画像や動画の表示など、フロントエンドの知識も少なからず必要になります。そのため、サーバーサイドエンジニアの業務を通してフロントエンドの知識を深めていけば、最終的にフロントエンドエンジニアへの転向も可能です。

データベースエンジニア

サーバーサイドエンジニアとして業務を行うなかで、データベースを扱う機会は多々あります。業務を通してデータベースの知識やスキルを深めていけば、データベースエンジニアとして活躍するキャリアパスも選択できます。

データベースエンジニアとして働くためには、Oracle DatabaseやMySQL、Microsoft SQL Serverなど、開発先で使用しているデータベース製品に関する知識を身につける必要があります。

また、近年ではデータ活用が重要視されていることや、企業や組織が収集しているデータ量が膨大になりつつあることも手伝って、ビッグデータを扱うスキルが求められる現場も数多くあります。

フルスタックエンジニア

フルスタックエンジニアとは、サーバーサイド開発やフロントエンド開発、それに伴うインフラの構築を一人で対応できる、Web開発の総合的なエンジニアです。Web周りの開発を行う「Webエンジニア」のスペシャリストともいえるでしょう。

フルスタックエンジニアを目指すのであれば、Web開発に関わるさまざまな知識やスキルを広く身につける必要があります。サーバーサイドエンジニアにもフロントエンドやインフラの知識は必要ですが、さらに広範囲の知識を習得し、現場において縦横無尽に活躍できるだけの豊富な経験が必要になります。

セキュリティエンジニア

サーバーサイドエンジニアとしての開発を通して、セキュリティの知識やスキルを深め、セキュリティエンジニアを目指すというキャリアパスも考えられます。

前述のように、サーバーサイドの開発にはセキュリティ対策が重要です。セキュリティエンジニアを目指すのであれば、サーバーサイドエンジニアとしてセキュリティ対策を検討するタイミングで、より専門的な知識やスキルを積極的に身につけることを意識すると良いでしょう。

セキュリティ関連の資格に挑戦するなどの取り組みによって、さらに専門知識を深めやすくなり、セキュリティエンジニアとして転身した後に自身のスキルも証明できます。

プロジェクトマネージャー

サーバーサイドエンジニアとして現場での開発業務を経験した後に、プロジェクトを統括する立場である「プロジェクトマネージャー」として活躍する道もあります。中には開発の一部を担当するプロジェクトマネージャーもいますが、一般的には、プロジェクトマネージャーはマネジメント職に分類されます。

進行中のプロジェクトが円滑に回るように全体の進捗状況を管理したり、人員の調整を行ったり、クライアントのヒアリングを通して要望を取りまとめたりする業務が中心になります。人との関わりが強い職種であることから、高いコミュニケーション能力やマネジメントスキルが求められます。

サーバーサイドエンジニアにおすすめの資格

サーバーサイドエンジニアとしての知識やスキルを高めたいなら、資格取得を目指すのがおすすめです。関連資格を取得することで、サーバーサイドエンジニアに必要な知識やスキルを体系的に学べるだけでなく、現場で業務を行えるスキルがあることを証明できます。

ここでは、サーバーサイドエンジニアにおすすめの6つの資格を紹介します。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、独立行政法人情報処理推進機構(以下、IPA)が主催する国家試験です。サーバーサイドエンジニアを含めたあらゆるITエンジニアを対象とした試験であり、これからエンジニアとして活躍したい方が、基礎的なIT知識・スキルを身につけるための入り口としておすすめです。

ITに関する知識が全くない方にとっては難易度が高いかもしれませんが、基礎的な用語などの知識を持っている方なら、事前対策を行うことで合格の可能性は十分にある試験です。プログラミングの基礎となる考え方についても出題されるため、サーバーサイドエンジニアになるための足がかりとして挑戦してみると良いでしょう。

参考:基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

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応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、前述の基本情報処理技術者試験の上位資格にあたる国家試験です。

ある程度ITエンジニアとしての経験を積んだ方を対象としているため、初心者には不向きですが、サーバーサイドエンジニアとして働き始めて経験を積み、キャリアアップを目指している方、さらにサーバーサイドエンジニアとしてのスキルに磨きをかけたい方などにおすすめです。

午前試験と午後試験に分かれており、午前試験は選択式(四肢択一)、午後試験は記述式となっています。実際の現場における開発を想定して意見を記述する問題なども出題されるため、開発経験が全くない状態で挑戦するよりも、現場で経験を積んでから挑戦するのが望ましいでしょう。

参考:応用情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

PHP技術者認定試験

PHP技術者認定試験は、Web開発によく用いられるプログラミング言語のひとつである「PHP」のスキルを認定するための試験です。PHPに関連する試験は、次の6種類に分かれています。

  • PHP8技術者認定初級試験 ITSS レベル1
  • PHP7技術者認定初級試験 ITSS レベル1
  • PHP5技術者認定初級試験 ITSS レベル1
  • PHP8技術者認定上級・準上級試験 ITSS レベル2/3
  • PHP5技術者認定上級・準上級試験 ITSS レベル2/3
  • PHP技術者認定ウィザード

引用:試験概要 – PHP技術者認定機構

また、「ITSS(ITスキル標準)」とは、IPAが認定する、ITスキルに関する認定レベルを指す言葉です。初心者であれば、まずは「ITSS レベル1」に該当する試験を受験すると良いでしょう。

なお、PHPにはバージョンがあるため、異なるバージョンに対応した試験が設定されている点には注意が必要です。

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験は、(IPA)が運営する経済産業省の情報系の国家資格のひとつです。基本情報技術者試験と応用情報技術者試験のさらに上位の資格に該当し、「高度試験」とも呼ばれています。

システムアーキテクト試験は、情報システム戦略を具体化するためのシステムを自発的に提案・設計・構築でき、リーダーとして主導できる人材を対象とした試験です。高度試験と称されるだけに、試験の難易度は高めですが、取得できればサーバーサイドエンジニアとして高いスキルを持った人材であることを証明できます。

参考:システムアーキテクト試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

Ruby技術者認定試験

Ruby技術者認定試験とは、サーバーサイドエンジニアの開発にもよく用いられる「Ruby」の技術を認定するための試験です。

Rubyを活用してシステムを設計・開発・運用するエンジニアや、Rubyをベースに提案を行うシステムコンサルタント、Rubyの講師やRubyを学習する学生などを広く対象としています。

Ruby技術者認定試験には、次の2つの種目があります。

  • Ruby Association Certified Ruby Programmer Silver version 3:
  • Ruby Association Certified Ruby Programmer Gold version 3:

「Ruby Association Certified Ruby Programmer Silver version 3:」は、Rubyの基礎知識を問う試験です。初めてRubyを学ぶ方は、こちらの種目を受験すると良いでしょう。もう一方の「Ruby Association Certified Ruby Programmer Gold version 3:」は、より応用的な問題が出題されます。

参考:Ruby技術者認定試験

Oracle認定Javaプログラマ

Oracle認定Javaプログラマ(Oracle Certified Java Programmer)は、プログラム言語の「Java」を提供するOracleが自社で主催している資格試験です。「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」の3種類があり、ゴールドに近づくほど難易度が上がります。

ブロンズはこれまでプログラミング言語を学習したことがない未経験者向けの入門資格で 、Javaを使ったオブジェクト指向プログラミングの基礎知識を学べます。シルバーはJavaを活用して基本的なプログラミング開発ができることを証明するための試験です。

上位資格のゴールドは、シルバーに合格していないと受験できません。初めてJavaを学ぶ方は、ブロンズ、シルバー、ゴールドの順に挑戦することをおすすめします。

参考:Java SE 11 認定資格 | オラクル認定資格制度 | Oracle University

サーバーサイドエンジニアになるための勉強法

サーバーサイドエンジニアになるための勉強法として、書籍を活用する、プログラミング学習サイトに登録する、スクールに通う方法があります。ここでは、これからサーバーサイドエンジニアとして働きたいとお考えの方のために、代表的な3つの勉強法について解説します。

勉強法を通じて知識を身につけるだけでなく、仮想サーバーやクラウド等を利用してアプリケーション開発などを実践してみると良いでしょう。

書籍を活用する

サーバーサイドエンジニアとしての知識を身につける方法のひとつとして「書籍を活用する」というものがあります。近年ではエンジニア向けのさまざまな書籍が販売されているため、自身のレベルに合った1冊を見つけて、独学でエンジニアになるための知識を習得できます。

サーバーサイドエンジニアに必要な知識は多岐にわたるため、単に「サーバーサイドエンジニアの基礎知識」のような書籍を手に取るだけでは、業務に必要な知識を網羅しきれない可能性もあります。

プログラミング言語などのより専門的な知識については、学習したいプログラミング言語に特化した本を別途1冊購入するなどの方法で知識を補完するのもおすすめです。

プログラミング学習サイトに登録する

プログラミング学習サイトに登録して、プログラミング知識を身につける方法もあります。

近年では、Webサイト上でプログラミングを学べるさまざまな学習サービスが提供されており、自宅にいながら実践的なプログラミングのスキルを身につけることができるようになりました。このような学習サービスに登録することで、効率的にサーバーサイドエンジニアとして活躍するためのスキルを高められます。

学習サービスを選ぶ際は、コストと機能のバランスを考慮する他、教材が豊富かどうか、メールやチャットで質問ができるかどうかなども事前に確認しておくと、さらに効果的な学習につながるでしょう。

スクールに通う

スクールに通うことで、サーバーサイドエンジニアとしての実践的なプログラミング知識を学ぶ方法も有効です。

前述の書籍を利用する方法やプログラミング学習サービスに登録する方法は、基本的に独学となります。そのため、計画的に学習を進めるのが苦手な方や、途中でつまずいてしまうことが予想される方は、スクールに通って講師から直接教わるのがおすすめです。

ただし、スクールは書籍の購入やプログラミング学習サービスへの登録に比べて、費用が高額になりがちです。事前に費用や講義内容をよく検討して、必要性を確認した上で入会すると良いでしょう。

まとめ

Webアプリケーションにおける「ユーザーから見えない部分」の開発を担当するサーバーサイドエンジニアは、プログラミング言語やWeb開発、データベース、通信プロトコルなど、さまざまな知識が求められる仕事です。これからサーバーサイドエンジニアとして働きたいと考えている方は、ITに関する幅広い知識を身につけることが大切です。

サーバーサイドエンジニアとしての経験を積むことで、得意分野を活かしてより専門的な職種に転身するキャリアパスを描くことも可能です。資格試験の学習などを通して、必要な知識を習得していきましょう。

 

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