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バックエンドエンジニアの年収は?フロントエンドエンジニアとの違いも

更新日 2023/11/10

バックエンドエンジニアはWebサービスの根幹を担う職種です。開発における需要は高い一方で、責任は大きく幅広い知識も必要になるため、参入障壁は高くなりそのぶん年収も高くなる傾向にあります。今回の記事ではフロントエンジニアと比較しつつ、バックエンドエンジニアの仕事内容、年収、市場規模や磨くべきスキルなどを詳しく解説します。

バックエンドエンジニア

バックエンドエンジニアとは

バックエンドエンジニアとは、WebサイトやWebアプリケーションのうち、ユーザーからは見えないサーバーサイド(バックエンド)を担当するエンジニアです。システムやデータベースの設計・開発などを行うことで、ユーザーが使用するサービスの根幹を支えています。業務で使用される代表的な言語はPHP、Java、Ruby、Goなどです。サーバーのスペシャリストとしてWebサービスのインフラ部分に深く携わるため、幅広い業務に対応できる知識やスキルが必要です。

バックエンドエンジニアの仕事内容

バックエンドエンジニアはサーバーサイドの業務を担当します。バックエンドエンジニアの主な仕事内容は以下です。

  • サーバー・データベースの構築
  • 要望のヒアリング
  • 要件定義
  • システム設計・開発
  • 保守・運用
  • ハードウェアの選定・導入
  • インフラの整備
  • API作成

サーバー・データベースの構築やシステムの開発だけでなく、機器の導入やAPI(バックエンドとフロントエンドをつなぐインターフェース)の作成なども行います。また、システム開発においては、開発前のヒアリングや要件定義、実装後の保守・運用など、幅広い業務に携わるケースもあります。

フロントエンドエンジニアとの仕事の違い

バックエンドエンジニアとフロントエンドエンジニアの大きな違いは、作業対象がユーザーの目に触れるか否かです。
フロントエンドエンジニアはWebサイトの画面、ページ遷移、UI/UXなどのユーザーに見える部分を担当します。作業対象によって使用する言語や求められるスキルも異なるため、フロントエンドエンジニアが主に使用する言語はHTMLやCSSなどで、Webデザインのスキルも求められます。

バックエンドエンジニアの平均年収

バックエンドエンジニアの平均年収を、各求人サイトに掲載されている情報を基に記載します。

平均年収
厚生労働省 職業情報提供サイト 660万
マイナビAGENT 462万
転職サイトdoda 453万

※基盤システム開発、バックエンドエンジニア、サーバーサイドエンジニア等の職種を参考

厚生労働省の職業情報提供サイトのデータに関しては、令和4年賃金構造基本統計調査の結果を基に算出されています。マイナビAGENTと転職サイトdodaに関しては、登録者に対するアンケートを基に算出されたデータです。
国税庁が調査した民間給与実態統計調査(令和2年)では日本人の平均年収は433万(※)であることから、バックエンドエンジニアは国民全体の平均よりも年収が高い職種であることが分かります。また、マイナビAGENTと転職サイトdodaによるデータは転職エージェント登録者の平均値となるため、転職を決意したユーザーの平均年収とも言えるでしょう。

※参考:民間給与実態統計調査

フロントエンドエンジニアとの年収比較

バックエンドエンジニアとフロントエンジニアとの年収を比較した表を下記に記します。

平均年収(バックエンド) 平均年収(フロントエンド)
厚生労働省 職業情報提供サイト 660万 523万
転職サイトdoda 453万 413万

※Webサイト開発、Webサービスエンジニアを参考

フロントエンドでは、ユーザーが実際に操作をするWebサイトの制作、アプリサービスの制作を行います。一方バックエンドでは、クライアントの要望に沿ったシステムの考案からサーバーの構築、データベースの構築などを行います。
フロントエンドエンジニアと比べるとバックエンドエンジニアは必要なスキルの習得難易度が高いため、新たに参入する人材は多くありません。加えて、バックエンドエンジニアにはWebサービスのリリース後も保守や仕様変更などの案件があるため、常に高い需要があります。このような背景から、バックエンドエンジニアの年収はフロントエンドエンジニアの年収よりも高くなる傾向にあります。

バックエンドエンジニアが今後も求められる3つの理由

総務省が公示した情報通信白書(令和元年版)(※1)によると、ITエンジニアの仕事はAIを導入したことにより、「減る仕事」よりも「増える仕事」のほうが多いという調査結果が示されました。
情報通信白書(令和4年版)(※2)ではICT(情報通信技術)による「労働参加の拡大、地域活性化」などが期待されており、ICTに関わる業務を行っているバックエンドエンジニアの需要は、これからも増加していくと予想できます。
増加していくと考えられる理由を3つの焦点から解説します。

※参考1:情報通信白書(令和元年版)
※参考2:情報通信白書(令和4年版)

理由1:市場規模が拡大する

AIやクラウドシステムによる作業の自動化、技術の進歩によりバックエンドの業務は機械に代替されるとも言われています。
しかし、バックエンドエンジニアが担う数多くの作業を機械が網羅することは困難です。
総務省が公示したメディア・ソフトの制作および流通の実態に関する調査(令和2年度版)(※)の報告書によると、「通信系コンテンツ」の市場規模は年々増加の傾向にあります。業界全体の市場規模が大きくなることで、バックエンドエンジニアの需要も増えていくと予想できます。

※参考:メディア・ソフトの制作および流通の実態に関する調査(令和2年度版)

理由2:自動化できない業務がある

AI、クラウドの概念が登場したことにより、バックエンドエンジニアの仕事の多くが自動化されると予想されています。
点検作業などの一部の業務が自動化したとしても、バックエンドエンジニアが担うすべての業務が自動化されることはないです。
新しいサービスや技術を取り入れる場合、「クライアントとミーティングを行い、導入を決め、運用の準備を行う」これらの作業はバックエンドエンジニアが担う必要があります。

理由3:参入障壁が高いため人材流入が少ない

バックエンドエンジニアが担う業務範囲は広大です。扱う機器の知識からデータベースの知識、対応したプログラミング言語の知識まで、多くの知識を網羅しておく必要があります。
加えて、「クライアントからヒアリングをする」といった人間同士のやり取りなどもあるため、コミュニケーション能力などの対人スキルも必要です。
必要とされる知識量が多く新規参入のハードルも高いため、人材流入が少ない傾向にあります。

バックエンドエンジニアが年収を上げるために行うべきアクションとは?

バックエンドエンジニアが年収を上げるために行うべきアクションは、以下の2つです。

  • スキルを磨いてキャリアアップ/キャリアチェンジを目指す
  • 年収を上げやすい環境に身を置く

アクションを行う方法は次以降の章でそれぞれ解説しますが、この2つのアクションは独立したものではありません。アクションを行うためには、これから紹介する2つの観点からキャリアを検討することが大切です。

キャリアを見直す際のポイント

年収を上げるアクションを行うためには、まずキャリアを見直します。
キャリアを見直す際のポイントは、将来と現在のギャップを把握するという観点です。自分の興味や希望する年収などを軸にして、将来目指したいキャリアを考えます。
自分の思い描くキャリアが現在の会社で叶えられるようであれば社内でキャリアを積んでいく方法も取れますが、そうでない場合は次に紹介する観点が必要になります。

環境を変化させる際のポイント

社内でキャリアを積むことができない場合は、環境を変化させた方が良いでしょう。
環境を変化させる際のポイントは、転職やフリーランスへの転向などで、評価がされやすく年収が上げやすい環境を整えるという観点です。IT業界は多重請負構造になることも多いため、そもそも低賃金で働かなければならない環境になっている可能性があることに注意してください。
また、会社員とフリーランスのどちらを選ぶべきかは、適正や理想とする働き方によります。一般的には、少しずつスキルを積み上げたい方やチームで協力して業務をしたい方、保障のない環境が不安な方は会社員に向いており、実績をしっかりと積んで得た売上をダイレクトに受け取りたい方や給与を大幅に上げたい方、自由に働きたい方はフリーランスに向いています。

キャリアを意識した磨くべきスキル3つ

バックエンドエンジニアが今後活躍していくためのスキルを紹介します。既存業務に関係するスキルや知識を向上させて専門家になるか、それとも業務の範囲を広げてフルスタックエンジニアなどを目指すかは、キャリアの理想やフェーズ次第です。既存業務の領域を深めるため、または業務領域を広げるために、それぞれ磨くべきスキルを紹介します。

1.既存業務に関係するスキルや知識の向上

既存業務に関係するスキルや知識の向上を計り、テックリードやエンジニアリングマネージャーなどといったキャリアアップを目指します。 社内での職位アップのためには、既存業務に関するスキルや知識の向上が大事です。向上させるべきスキルを細分化し、計画的に学習していくことをお勧めします。

  • プログラミングスキル
  • フレームワークの知識
  • OSの知識
  • サーバーの知識
  • データベースの知識
  • コミュニケーションスキル

プログラミングスキル

エンジニアは必ずプログラミング言語を扱います。 開発をする際は、構文を調べながら構築していくことが多いです。 より知識を深めていくことで時間を短縮でき、作業スピードも向上します。扱える言語を増やすことで、対応できる範囲を広げていくのも大事です。 RedMonk(※)の「The RedMonk Programming Language Rankings」を基に、お勧めの言語を紹介します。

  • Python:シンプルで覚えやすく、機械学習に適している言語
  • Java:大手企業のシステムで採用されていることが多い、汎用性が高い言語
  • PHP:日本でのWebサイト構築言語シェア率がもっとも高い言語

※参考:RedMonk The RedMonk Programming Language Rankings: January 2022

フレームワークの知識

フレームワークを学べば、開発に要する時間を削減することが可能です。 簡単なシステムであればフレームワーク一つで解決できることもあります。 フレームワークの学習においては、「構築するシステムに対してどのようなフレームワークが適応するか」を見定めることができる目を養うことも大事です。

OSの知識

OSはWindowsだけではなくmacOSやLinuxなどもあります。扱えるOSが増えれば、対応できる範囲も広がります。 OSには多くの機能も備わっています。 特に時間に関係する機能が多く、ファイルを時間指定して読み込んだり、時間指定をして自動でシャットダウンを行うことが可能です。 システム構築時にOS側の機能を組み込むこともあり、OSの知識を有していればより複雑なシステムの構築も可能です。

サーバーの知識

サーバーの構築やセキュリティについての知識を蓄えておけば、プログラミング以外での業務も担当することが可能です。 要件定義をもとにサーバーシステムの構築を行えたり、セキュリティ面での監査が可能な人材となれば、より高い職位へのキャリアアップを見据えることができます。 サーバーサイドのすべてを把握できるスキルは、テックリードにとって欠かせないスキルです。

データベースの知識

システムを運用する際に必要なデータは、データベースに蓄積されていきます。データベースはクライアントの情報集積元であるため、適切に運用していかなければなりません。 顧客情報を扱うデータベースの知識を習得すれば、エンジニアリングマネージャーなど高い職位へキャリアアップすることが可能です。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルが直接的にキャリアアップにつながるわけではありません。 しかし、バックエンドエンジニアはキャリアアップすると、必ず人間同士でのやり取りが増加します。例えば、ヒアリングした内容とシステムに乖離がないかを話し合う際には、コミュニケーションスキルが必須となります。 上流工程に携わるエンジニアになるためには、身に着けておくべきスキルと言って過言ではありません。

2.フロントエンドの業務知識を身に着ける

フロントエンドの知識を学べば、フルスタックエンジニアとして活躍することができる道が見えてきます。 文字通りシステムの表から裏まで、一気通貫した知識を持ち合わせていることとなり、希少性の高い人材として重宝されます。 フロントエンドエンジニアのスキル例を下記に示します。

  • HTML、CSS
  • JavaScript
  • CMSの操作、構築

HTML、CSS

エンドユーザーが実際に操作するWebサイトは、基本的にHTMLとCSSで記述されています。 HTML、CSSはバージョンの違いにより表示が変わり、ユーザーが使用する機器(パソコンやスマートフォン)の違いにより表示が変わります。各違いを把握してユーザビリティの高いWebサイトを提案できるスキルが必要です。 Webサイトの設計、コーディングもこなせる人材であれば、希少性が増し有利になります。

JavaScript

JavaScriptはブラウザ上で動的ページを作る上で欠かせない言語です。 フロントエンドエンジニアのコアとなる言語とも言え、動的ページには必ずと言っていいほど使用されていることから、人気の高い言語でもあります。RedMonk社が実施した「プログラミング言語ランキング」(※)では、「JavaScript」が1位、「Python」が2位と、いずれの言語も人気を得ていることがわかります。 HTML、CSSと同様に習得すれば希少性が高まり、文字通りシステムの表から裏までを把握した人材になります。

※参考:RedMonk Q322 Programming Language Ranlings

CMSの操作、構築

日本の多くの企業でCMSの導入が増加しています。とくにWordPressを扱っている企業が多く、Web Technology Surveys(※)によると、2022年11月時点の日本国内でCMSに占めるWordPressのシェア率は84.2%です。 多くの企業が取り入れているWordPressの操作や、WordPressを用いたWebサイト構築の知識を学んでおくのは、今後のキャリアアップに繋がります。

※参考:Web Technology Surveys

3.クラウドシステムの知識を身に着ける

情報通信白書(令和2年版)(※1)、通信利用動向調査報告書(令和3年)(※2)によると、近年多くの企業において、クラウドシステムの利用が増加しています。 クラウドシステムの知識を身につけておけば、今後の仕事でも有利にすすめることが可能です。 新サービス、新技術に対応できる、幅広い知識を網羅した人材をどこの企業も求めています。日進月歩の先端技術を学習していく意欲が大事です。

※参考1:情報通信白書(令和2年版)
※参考2:通信利用動向調査報告書(令和3年)

環境を変化させる際に確認しておくべきポイントを紹介

環境を変化させるアクションとして、転職とフリーランスのどちらが良いのかは人によります。適正や理想とする働き方から、自分に合った環境を選択してください。ここでは転職とフリーランスそれぞれの、チャレンジする場合のポイントを解説します。新しい環境選びや実際にアクションを行うための参考にしてください。

転職をする

転職をする際に確認すべきポイントは下記です。

  • 仕事内容
  • 企業情報
  • 待遇
  • 職場環境

仕事内容については、自分のやりたい業務がその企業でできるのかを確認してください。希望の部署についてだけでなく、企業として何を行っているのか、将来性はあるか、企業風土は自分に合うのかなどの詳細な企業情報も確認が必要です。
また、待遇や職場環境も重要です。具体的には年収や勤務時間、福利厚生、社内制度、オフィスの過ごしやすさなどです。以上のポイントを確認しながら、自分のキャリアや適正にマッチする転職先を選んでください。

フリーランスに挑戦する

フリーランスに挑戦する際のポイントは事前準備をすることです。必要な準備は下記です。

  • スキルシートを作りこむ
  • 案件を切らさない工夫
  • 横のつながりを広げておく

フリーランスとして希望する案件に参画するためには、スキルシートを作りこんでください。スキルや経験を十分にアピールできる、わかりやすいスキルシートを作成します。
また、収入を絶やさないためには、案件を切らさない工夫をしてください。具体的にはエージェントへの登録などを行います。加えて、コネクションも長期的な案件獲得に繋がるため、フリーランスになる前に横のつながりを広げてください。案件が途切れたときの保険として貯金しておくことも大切です。

まとめ

バックエンドエンジニアは、必要とされるスキルや知識が高度であり需要も高い職業のため、平均よりも高い年収を目指すことが可能です。また、専門性を深めたり専門範囲を広げたりすることで、キャリアの選択肢を広げることもできます。バックエンドエンジニアが年収を上げる方法には、社内でのポジションアップ、転職、フリーランスへの挑戦の3つがあるため、目指したいキャリアと現在の状況を照らし合わせながら選択してください。

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