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フリーランスエンジニアって本当にいいの?実態から案件の獲得方法まで解説

更新日 2023/03/06

働き方改革の一環で、働き方の自由化を進めるべく、政府もフリーランス向けに法整備を検討するなど、新聞でもフリーランスという言葉が目立つようになりました。
それに伴いフリーランス人口は1,577万人、経済規模は23.8兆円と、調査を開始した2015年から比べると人口は640万人、経済規模は9.2兆円増加しています。(※1)そこで今回はフリーランスの中でもエンジニアにフォーカスして、フリーランスエンジニアになるためにはどうすればいいのか、どれだけの報酬が貰えるのかなど詳しくご紹介します。

※1 『新・フリーランス実態調査 2021-2022年版』発表 | ランサーズ株式会社コーポレートサイト (Lancers,Inc.)

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フリーランスエンジニアに必要な素質・スキルは?

まずは、フリーランスエンジニアに必要な素質・スキルについて解説します。

フリーランスエンジニアに向いている人

フリーランスエンジニアは、会社員とは異なり自分で仕事を獲得し、案件に応じたスケジュール管理や調整を行う必要があります。また、報酬の交渉や毎月の請求なども自分で行う必要があるため、金銭管理や交渉力も求められます。
さまざまなクライアントとやり取りをするため、基本的な自己管理はもちろん、変化に対応できる方が向いていると言えるでしょう。
また、常にスキルアップをして次のステップへ進める向上心がある方も、フリーランスに向いていると言えます。

フリーランスエンジニアで求められるスキルセット

フリーランスエンジニアで求められるスキルと正社員時代でのスキルセットは少し違いますので、見ていきましょう。

フレームワークを始めとする言語の知識

正社員時代に、必須スキルにフレームワークの記載がある求人は少ないかと思いますが、フリーランスエンジニアの案件では、フレームワークのスキルを求められることが多いです。

Javaの求人であれば、Spring、PHPの求人であればCakePHP、Laravelなどが求められます。 エンジニアの経験が長い方なら当たり前のことかもしれませんが、経験の深い言語のフレームワークは幅広く習得しておくことをお勧めします。

コミュニケーション能力

フリーランスエンジニアの場合、即戦力性を求められますので、スムーズにチームに溶け込むことが必要になります。

現在自分が足りていないなと感じていれば、積極的にユーザーと会話をしてニーズを聞き取るアクションを起こすなど、意識するようにしましょう。

マネジメントスキル

マネジメントを経験していれば、その分収入に影響します。 プロジェクトに入っていると自分の担当ではなくても、上流工程が出来る人が不足しているので、積極的に手を挙げればエンドユーザーとの折衝やマネジメントが出来る機会も多いと思います。

自分の担当外だとしてもチャレンジするようにしましょう。そこで評価されれば、次の案件の参画時に収入アップを狙えます。

フリーランスエンジニアになるきっかけ・年齢は?

現在活躍しているフリーランスエンジニアは、どのくらいの年齢で、また始めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。ここでは現役のフリーランスエンジニアへのアンケート調査の結果に基づいた、きっかけや年齢をご紹介します。

フリーランスエンジニアになるきっかけ

内閣官房の調査(※1)によると、フリーランスとして働いている人が、フリーランスという働き方を選択した理由について、「自分の仕事のスタイルで働きたいため」が最多でした。次点では「働く時間や場所を自由とするため」が続きます。
また、「TECK STOCK」に登録しているフリーランスの方からは、下記のような声があがりました。

  • 会社員時代の案件の幅に制限があると感じた
  • 実際にフリーランスエンジニアの方と接点を持ち、フリーランスという働きに興味を持った
  • 収入を現状より上げたいと感じた
  • フリーランスエンジニアとして活躍されている方の記事を読んだ

※1 内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」

フリーランスエンジニアの年齢層

フリーランス全般の調査になりますが、内閣官房の調査(※1)によるとフリーランスの年齢構成比は、40代以降のミドル・シニア世代が中心で、全体の7割を占めています。

また、ランサーズの調査(※2)ではフリーランスの働き方を「副業(別に本業がある)」「複業(複数の雇用先がある)」「自由業(特定の勤務先がない)」「自由独立(個人事業主・法人として独立している)」に分けています。
それぞれの平均年齢は、「副業」が42.3歳、「複業」が46.3歳、「自由業」が49.3歳、「自由独立」が53.3歳となっています。副業で行っているフリーランスと、独立しているフリーランスでは、10歳近く差があることがわかります。

TECK STOCKに登録したフリーランスの方からは、会社員としてエンジニアを3~5年経験後、フリーランスになったという声がありました。実際の案件の必須スキルとして、「Javaのプログラム経験3年以上」といった項目が多いため、企業側もこの層のエンジニアを求めていることがわかります。

※1 内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」
※2 「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」

フリーランスエンジニアはどのくらい稼げる?

フリーランスエンジニアの平均収入

フリーランスエンジニアの平均収入

Relanceの調査(※1)によると、フリーランスエンジニアの年収の分布は上記の様になっており、平均は約576万円でした。
しかしフリーランスエンジニアの年収は、経験やスキルに応じて大きく差が出ます。年代と合わせて、年収を詳しく見た場合の結果は次のようになります。

フリーランスエンジニアの平均収入

20代~40代の各回答を見ていくと、年齢が上がるごとに年収が高くなっているのがわかります。年代ごとの平均年収を算出すると、20代が約510万円、30代が約558万円、40代が約620万円となっています。

また1000万年以上の年収の割合は、20代が5.98%、30代が約8.01%であるのに対し、40代では約12.67%と年齢が増すごとに割合も増えていることがわかります。

※1 「【2023年版】フリーランスエンジニア白書」

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正社員エンジニアとの年収比較

フリーランスと比べて、正社員のエンジニアはどうでしょうか。

dodaの調査(※1)によると、IT/通信業界全体の平均年収は436万円です。前年比からは増えているものの、フリーランスエンジニアの576万円を大きく下回っています。

また、IT/通信のなかでも一番年収が高いのはITコンサルティングの461万円であり、続いてシステムインテグレータの458万円、ハードウェア/ソフトウェア/パッケージベンダの451万円、通信/ISP/データセンター405万円となっています。

※1 doda「平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」

フリーランスエンジニアになるメリットと注意点

ここではフリーランスエンジニアになるメリットとデメリットについてご紹介します。 フリーランスエンジニアになるメリット フリーランスエンジニアになるメリットは大きく2つあります。

フリーランスエンジニアになるメリット3つ

自分の意志で案件を自由に選ぶことが出来る

会社に所属しているときは、SIerであれば、会社が受注してくる案件に左右されますが、フリーランスになったら、その制限がなくなります。 自分が望む就業先、就業環境を自由に選択することが出来ます。

現在の年収を大きく上回る可能性がある

前述したように現年収を上げているエンジニアがたくさんいるので、年収を上げたいならフリーランスになることをお勧めします。 ただ、自分の実務経験が少ないスキルが求められる案件は収入アップができない可能性がありますので、自分の希望と照らし合わせて、応募する案件を決めましょう。

働き方を選ぶことができる

フリーランスエンジニアは企業に雇用されていない分、自分で働き方を選ぶことができます。とくにワークライフバランスが重視される現代では、自分で仕事の割合や働く時間などを調整できるのは大きなメリットと言えます。

フリーランスエンジニアになる際の注意点

フリーランスエンジニアには多数のメリットがありますが、注意点もあります。

収入が安定しない

フリーランスになると、給料が会社員時代のように固定で保障されているわけではないので、急にプロジェクトが終了した時など、一時的に収入がなくなるリスクがあるのが主なデメリットです。

税金関連の業務が発生する

フリーランスは自分自身で健康保険や国民年金などの税金関連の業務を行う必要があります。会社では経理担当の部署がすべて行ってくれているため、会社員はあまり意識することはありませんが、税金にはいくつもの種類がありそれぞれ自分で対応しなければいけません。こういった業務が苦手な場合は、外部の代行サービスを利用する方法もありますが、当然費用が発生します。

自分自身で営業をする必要がある

税金関連の業務はもちろん、自分自身で案件を獲得しなければいけないため、営業も自身で行う必要があります。昔は、独立以前のコネクションや人からの紹介によって仕事を獲得することが一般的でしたが、最近ではクラウドソーシングサービスやエージェントサービスを利用することが多くあります。それぞれサービスによって、特徴や強みがあるため、複数登録しておくと安心でしょう。

フリーランスエンジニアになるための5つのステップ

ではフリーランスエンジニアになる為にしなければならない事は何でしょうか。
3つありますので1つずつ見ていきましょう。

ステップ1:実務経験を1年間積む

もし、エンジニアとしての経験がまったくない場合は、実務経験を1年間積んでおきましょう。なぜなら、エンジニアの開発案件ではいくら知識があっても、実務経験がなければ受け入れてくれる現場が少ないからです。

とくにフリーランスエンジニアに依頼する企業は、即戦力を求めているため実務経験がなければ、フリーランスになったとしても案件獲得は難しいでしょう。そのため、未経験でも雇用してくれる企業や、アルバイトなどで実践的な経験を最低1年間は積むようにしましょう。

ステップ2:独立の準備を行う

実務経験を積んだ後は、独立への準備を行いましょう。さまざまな準備が必要ですが、とくに最重要な2つの項目を説明します。

開業届を提出する

開業届の提出は、フリーランスにとって必須ではありませんが、小規模な企業共済に入ることができ、屋号名を使用し、口座開設ができますので、提出しておくことをお勧めします。ちなみに開業届を提出すると「個人事業主」になります。

青色申告承認申請の手続きを行う

フリーランスになると確定申告は自分で行わなければなりません。下記のリンクに手続きの方法が掲載されているので確認してみてください。

国税庁ホームページ 所得税の青色申告承認申請手続より

ステップ3:年金/健康保険を切り替える

国民健康保険は会社員の時だと社会保険に加入していますが、保険料は自分と会社で折半することになっています。年収が130万円未満の家族がいると扶養に入れることができ、家族が何人でも掛かる保険料は変わらないので、家族が多ければ多いほどお得になります。

一方、フリーランスの場合はこれらの社会保障について自ら切り替えを行い支払っていかなければいけません。具体的には、以下の手続きが必要です。

健康保険を切り替える

大きく2つの選択肢があります。

  • 国民健康保険に加入する(14日以内に手続き)
  • 任意継続健康保険に加入する(20日以内に手続き)

国民健康保険は社会保険と違い、家族が増えた場合、その分保険料が加算されます。

一方で任意継続健康保険は、20日以内に手続きをすると会社員時代に加入していた社会保険を2年間継続して加入し続けることができます。最寄りの市町村役場にて手続きを行いましょう。

国民年金に加入する

年金については、会社員の時に加入していた厚生年金をやめて、国民年金に加入しなおす必要があります。こちらも同じように、最寄りの市町村役場にて手続きを行いましょう。

ステップ4:ポートフォリオを制作する

自分のスキルをアピールできるポートフォリオを用意する必要があります。ポートフォリオには最低限、下記のことを明記しておきましょう。

  • 使用できるプログラミング言語
  • 使用できるツール
  • 得意分野
  • 制作実績
  • 対応領域

また制作実績を公開する際には、企業の機密情報が漏洩しないように注意を払う必要があります。事前にポートフォリオとして公開してよいか、企業側に確認するようにしましょう。

ステップ5:案件を獲得する

注意点でも述べましたが、フリーランスは自分自身で営業を行い、仕事を獲得する必要があります。自身のスキルが活かせる会社を探して連絡を取る、人づてに紹介してもらうといった方法がありますが、特に効果的なのはクラウドソーシングやエージェントサービスの利用です。

フリーランスエンジニアを募集している企業が登録しているため、闇雲に企業に営業するよりも効率的に案件を見つけることができます。また、エージェントサービスでは実績やスキルなど、詳細に伝えてもらうことができるため、より自分にあった案件を獲得できるメリットがあります。

4.TECH STOCKについて

フリーランスの支援実績は10年以上

「TECH STOCK」は運営開始から10年以上、多くの実績があります。本コンテンツで紹介したような独立するためにしなければならないことの相談など、サポートさせていただきます。

案件参画後も、参画先のプロジェクトで何か困っていることはないかなど、継続的にサポートさせていただきます。

専門性の高いキャリアコンサルタントが多数在籍

専門性の高いキャリアコンサルタントが多数おりますので、エンジニアの強みを深く理解した上で適切な案件を紹介させていただきます。

地方の案件もご相談可能

現在「TECH STOCK」では北海道の求人や福岡、大阪の案件も保有しているため、こちらもお気軽にご相談に乗ります。

※時期によって案件がない場合がございますので、その点も踏まえてご案内致します

今回、フリーランスエンジニアについて色んな角度からご紹介させていただきました。

この記事で書かせていただいたこと以外にも不安なことがございましたらお気軽に「TECH STOCK」にご登録いただき、ご相談ください。

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※以下は、2023年4月時点の情報をもとに作成しています。

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