プログラマーとしてスキルを証明するためには、資格を取得しても損はないものです。資格取得はスキルアップやキャリアアップにつながるなどのメリットもあり、未経験からでも勉強すれば取得できる資格があります。今回はニーズに合わせたおすすめのプログラミング資格を9選ご紹介します。
システムエンジニアになるための勉強方法は?独学での目指し方と資格の選び方
本記事では、システムエンジニアになるために必要な知識や勉強方法、資格についてご紹介します。将来性の高さを見込んで、システムエンジニアへの転身を検討している方は少なくありません。システムエンジニアになるまでの道のりは長いものの、学習のための教材は豊富にあり、学習を始めるハードルは低いといえます。システムエンジニアを目指している方はぜひ最後までご覧ください。
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TECH STOCKの運営会社であるINTLOOPで活躍している現役エンジニアで構成された監修部です。各領域の言語・スキルの知見を持ったメンバーが、現場の知見も含めて記事のチェック・監修を行っています。
システムエンジニアに必要な知識やスキル
システムエンジニアとして活動していくために必要な知識やスキルは多岐にわたります。そこで以下では、システムエンジニアが最低限持っておきたい知識やスキルについてご紹介します。
プログラミングスキル
実装工程としてのプログラミングはプログラマーが担当することになりますが、システムエンジニアもプログラマーを兼務する場合もあります。また、システムエンジニアの前段階のキャリアとなるため、必須のスキルです。
またプログラミングを経て、プログラムを構成する力も得ることができます。システムの設計を担当するシステムエンジニアにとっては、全体を俯瞰して機能を組み合わせる構成力が必要です。
ネットワークほか、IT全般の知識
インターネットの仕組みや通信プロトコルであるTCP/IPなど、ネットワークエンジニアと連携が取れる程度の知識を習得しておくとベターです。
ネットワークの知識があると、仮にシステムの障害が発生した場合、障害の発生原因がネットワークにあるかどうかの切り分けができます。また、サーバーやOS、セキュリティなど、IT全般の知識についても精通しておく必要があります。
データベースの知識
情報システムで使われるデータは、データベースに格納されます。データをどのように格納し、活用するかは処理の流れのひとつであり、システムエンジニアも設計に関わることです。
データベースからデータを取得するための言語であるSQLの習得や、OracleやMySQLなどのDBMS製品の理解しておけると理想です。
クラウドの知識
システムはクライアントが所有するサーバー上だけでなく、クラウドサービス上に作成するケースもあります。また既存のシステムからクラウドサービスへアクセスが必要となることもあります。
クラウドサービスの代表格であるAWSやMicrosoft Azureなどは、比較的短期間で仕様やサービス内容の変更がなされているため、システムエンジニアとしても最新情報のチェックは欠かせません。
大手企業のAmazonやMicrosoft、Googleなどがクラウドコンピューティングサービスを提供するなど、世界中でクラウドの活用が広がっています。このような背景に伴って、クラウドを活用できる技術者の需要も高まっているため、新たにクラウドを学びたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これからクラウドエンジニアとして活躍を目指すなら、資格試験を通してクラウドを勉強するのがおすすめです。この記事では、クラウドの基礎知識や代表的な技術やクラウドの学習におすすめの資格試験と勉強方法などをご紹介します。
これからクラウドについて学びたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
ヒューマンスキル
コミュニケーション能力やヒアリングなど、システムエンジニア以外の職種にも共通するスキルも必要です。
コミュニケーション能力
システム開発のプロジェクトは、リーダーをはじめ、開発メンバーなどを含めてチームで進めていくものです。円滑にプロジェクトを進めるためには、多様なメンバーとコミュニケーションを取り、誤認や情報伝達不足を避けなければなりません。
また社内だけでなく、プロジェクト推進中はクライアントとのこまめなコミュニケーションが必要です。
ヒアリング能力
システムエンジニアがクライアントから課題を引き出すためには、高度なヒアリング能力も必要です。クライアントとの質問・回答のやり取りを繰り返すことで、本質的な課題を見つけることができます。
また、システムエンジニア側としても有識者であるクライアントへの質問を通して、業務知識を深めることにも繋がります。
プレゼンテーション能力
ヒアリング能力とともに必須となるのが、プレゼンテーション能力です。クライアントの課題や設計について、開発を承認してもらうためには、聞き手に納得してもらえるだけのプレゼンテーションを行わなければなりません。
特にクライアントがITに精通していない場合は、システムエンジニアが専門用語を分かりやすくかみ砕いて説明する必要があります。
マネジメントスキル
スケジュールやメンバーの管理を行うマネジメントスキルも必要不可欠な能力です。特に設計に携わる場合は、「人」「物」「金」を適切に管理・運用する必要があります。
プロジェクト推進においては、プロジェクトマネジメントスキルを学ぶのがおすすめです。
業務知識
コミュニケーション能力やヒアリング能力、プレゼンテーション能力の下地となるのが、クライアントの業務をどれだけ理解しているか、ということです。
金融や製造といった業界全般に通じる一般常識はもちろん、その業界ならではの特徴や慣行、勢力図、クライアント企業ならではの理念や経営戦略から具体的な業務プロセスなどが業務知識に含まれます。システムエンジニアがクライアント業務を理解しておけば、実効性のある提案ができます。
IoT市場が活発です。2016年に1.4兆ドルといわれていた、IoT市場は2020年には3兆ドルを超えるとも予想されており、AppleやGoogle、Facebookといった、世界的に有名なIT企業も相次いで参入しています。
日本でも、東芝などの製造業を中心に、幅広く注目されている技術です。
また、最近ではヘルスケアの分野でも盛んに導入されており、この動きを無視することは大きなビジネスチャンスを逃すことになるでしょう。
しかし、IoTとはいったい何なのでしょうか。定義や事例などから、今後の動きや将来性についてまとめてみました。
英語力
システムエンジニアには海外のエンジニアと連携を取りながら行うプロジェクトもあります。オンライン会議等でスムーズにコミュニケーションをとるためには、英語力が必要です。
会話に必要なスピーキング力やリスニング力だけでなく、資料作成のために必要なライティング力、海外の最新資料を読み取るために必要な読解力も求められます。
独学でシステムエンジニアになるのは可能?
結論から言うと、独学でシステムエンジニアになることは可能です。書籍やWebサイトなど、独学でも必要なスキルを身につけられる方法はあります。また、未経験からの採用を行っている会社も他の職種に比べると多い傾向にあります。
ただし、独学でシステムエンジニアに必要なスキルをすべて身につけられるわけではありません。パッケージソフト内で使われる固有言語など、独学での習得が難しいプログラミング言語もあります。
例えば、SAP社が提供するERPシステムで使われている「ABAP」という言語は、SAP独自の言語なので独学で学ぶのは難しいです。SAP社が提供している有料トレーニングなどを受ける必要があります。
システムエンジニアになるための勉強方法
システムエンジニアになるためには、ご紹介したような幅広い知識が必要です。
企業に新卒として入社するなら入社後に研修が行われると見込まれますが、入社前に勉強しておいて損はありません。また中途採用や業務委託契約を行う場合でも、未経験者OKで採用される可能性を踏まえ、勉強を継続しておくといいでしょう。
1からシステムエンジニアを目指すのであれば、まずはプログラミングから経験していくと継続的な勉強に結びつきやすくなります。本章ではシステムエンジニアになるための勉強方法を詳しくご紹介します。
書籍で学習する
書籍はプログラミング言語や業界といったカテゴリごとに特化した内容や、初心者向けから専門家向け内容まで多彩です。この中から書籍を探すには、「ITエンジニア本大賞」など出版社ごとの人気書籍ランキングやAmazonランキングが目安のひとつとなります。
参考:ITエンジニア本大賞2023技術書・ビジネス書部門大賞が決定!
Webサイトで学習する
有料/無料の動画サイトでプログラミングを勉強する方法もあります。文字だけの書籍に比べて映像で理解しやすいのがメリットです。
独学におすすめの学習サイト
YouTube
YouTubeは、Google社が運営する動画共有サービスです。様々な動画が投稿されていますが、プログラミング学習の情報を発信している方もいます。無料なので、気軽に学習を始められます。
ドットインストール
ドットインストールは、3分動画で無料でプログラミングを勉強できるWebサイトです。プレミアムプランに入ると、現役エンジニアへわからない部分を質問できます。
Udemy
Udemyは、プログラミングに限らず様々な分野の学習ができるWebサイトです。有料で視聴できる動画がほとんどですが、無料で見られる動画もあります。システムエンジニアに必要なスキルを網羅的に勉強したい場合はおすすめです。
プログラミングスクールを活用する
書籍やWebサイトを探してみても見通しが立たない場合には、プログラミングスクールを活用するのが近道です。未経験からプログラマー・システムエンジニアを目指す場合は、初心者向けのカリキュラムがあるTechAcademyやTECH CAMPが挙げられます。
自宅PCで成果物を制作する
プログラミング学習は反復練習が大切です。そのため、自宅で開発環境を用意できる場合は、自宅PCで実際に成果物を制作する方法が効果的です。企画、設計、開発を自分で行う経験をすることで、実務経験がなくても一通りの作業を経験できます。
システムエンジニアになるための勉強のコツ
前章ではシステムエンジニアになるための勉強方法をご紹介しましたが、同じ勉強方法でもどのように取り組むかで結果が変わります。本章では、勉強のコツを一つひとつご紹介します。
基本は反復練習をする
プログラミング学習の基本は反復練習です。知識をインプットし、実際にコーディングを行ってプログラムを動かすアウトプットを繰り返すことで、効率的にスキルが身についていきます。
コーディングの反復練習には、コードを無料で実行できるサイトを使うのも手です。自宅PCに開発環境を用意して要件定義〜設計・実装までを一貫して体験すると、実践的な学びになります。ほかにサーバーのレンタルやクラウドサービスの活用もおすすめです。製作したものを公開まで経験し、他の技術者から評価をもらえるとスキルはさらに向上します。
自分のスキルに合った教材選びをする
教材を選ぶ際には、どのような教材があるか一定数確認し、自分のスキルに合っているかどうかを吟味することが大切です。書籍でも学習用Webサイトでも、試し読みや一部無料の教材を試してみて、わからなければ一段階レベルを下げて探し直すという方法があります。
周りで活躍しているエンジニアや情報発信をしているエンジニアがお勧めをしている教材を候補にするのもひとつの手です。
学習仲間をつくる
システムエンジニアになるための勉強のコツとして、学習仲間をつくるのも効果的です。情報共有や悩み相談などをできる仲間がいることで、モチベーション維持に繋がります。学習仲間をつくる方法としては、SNSや勉強会などがあります。プログラミングスクールに通う場合は、同じスクール内でも仲間をつくれるでしょう。
システムエンジニア未経験でも目指せる資格
ほかにシステムエンジニアになるための勉強をするのであれば、資格を取得するという方法も有効です。
資格取得に向けて勉強すると、システムエンジニアに必要な知識を網羅的かつ体系的に学べます。資格を持っているだけでは当然業務はできませんが、実地経験の前に知識を得ておくとその後の開発も進めやすくなります。
下記は、システムエンジニア未経験でも目指せる資格です。
ITパスポート
ITパスポートは経済産業省によって認定された情報処理技術の国家資格です。
情報技術の基礎の能力を見る試験で、ITを利用する人すべてが対象となっています。将来システムエンジニアにならなかったとしても、他の業務で役立ちます。
参考:ITパスポート試験
ITパスポートとは、近年注目を集めている情報処理技術者の入門ともいえる資格です。試験開始から10年超で受験者数は110万人を超えました。企業や大学などへの導入も進んでいます。ここでは、ITパスポートの概要やメリット、合格率、出題範囲、受験までの流れについてお伝えします。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、「ITエンジニアの登竜門」という位置付けで、IT技術者としての基礎知識を問う国家資格です。
エンジニア未経験からの挑戦であれば若干難易度は高く感じるものの、エンジニア未経験でも合格可能な資格といえます。システムエンジニアとして働くのであれば、押さえておきたい資格のひとつです。
基本情報技術者試験は、2023年4月から通年化されました。このことを受け、今後ますます受験者の増加が見込まれます。そこで今回は、ITエンジニアとして理解しておくべき基本情報技術者試験の試験内容やメリット、合格率、受験までの流れについて解説していきます。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格です。基本情報技術者試験に比べてより実務的・応用的な問題が出題されます。
したがって、ITパスポートや基本情報技術者試験に合格した後に目標にしたい資格です。
LinuC
LinuCは、NPO法人LPI-Japanが提供するLinuxに関するスキルの資格です。サーバーエンジニアになる方の取得が多いのが特徴です。レベルが1〜3まで用意されているため、未経験の場合はまずはレベル1から受けることになります。
Javaプログラミング能力認定試験
多くのシステム開発で使用されているJavaに関する資格として、Javaプログラミング能力認定試験があります。Javaやオブジェクト指向に関する知識が出題されます。試験は3級〜1級に分けられているため、初心者は3級から受験するのがおすすめです。
参考:Javaプログラミング能力認定試験|サーティファイ情報処理能力認定委員会
<実施要項>
ITパスポート | 基本情報技術者試験 | 応用情報技術者試験 | LinuC (レベル1) |
Javaプログラミング能力試験(3級) | |
主催 | IPA(情報処理推進機構) | LPI-Japan | サーティファイ情報処理能力認定委員会 | ||
実施方式 | CBT方式 | CBT方式 | 筆記 | CBT方式 | CBT方式 |
実施時期 | 随時実施 | 随時実施 (※令和4年度までは年2回実施) |
年2回 春期(4月)、秋期(10月) |
随時実施 | 年3回 |
試験時間 | 120分 | 科目A:90分 科目B:100分 |
午前:150分 午後:150分 |
90分 | 60分 |
出題数 | 100問 | 科目A 出題数 60問 解答数 60問 科目B 出題数 20問 解答数 20問 |
午前 出題数 80問 解答数 80問 午後 出題数 11問 解答数 5問 |
約60問 | 大問6問 |
試験費用 | 7,500円(税込) | 101試験/102試験 各16.500円(税込) |
5,400円 | ||
合格率 | 51.1% ※平成23年度~令和4年度の平均 |
49.4% ※令和5年度の合格率 |
23.2% ※令和5年度秋期試験 |
非公開 | 56.5% ※2023年度平均 |
システムエンジニアになるメリット
以下では、システムエンジニアとして働くメリットについて、代表的なものを4つご紹介します。
開発を通じてモノづくりの楽しさを感じられる
システムエンジニアの業務はIT技術という見えないモノをつかっているものの、モノづくりの楽しさが感じられます。
自分の力で構想し、ときには他の人の力も借りながら手掛けたシステムを実際に誰かが使っているシーンを見ると、人の役に立っていることを実感できます。
単純作業ではなくさまざまな業界に関われる
システム開発はどのプロジェクトでも同じことの繰り返しとはならず、クライアントならではの課題を孕むものです。
例えば、同じ会計システムを構築するとします。大企業にシステムを導入するケースと小規模の企業に導入するケースでは、少なくともデータ量もシステム利用者数も違い、必要となるサーバーやデータベースの規模、運用教育の面でも対応が異なってくることが想像できます。新たな課題を解決する点にシステムエンジニアならではの難しさとやりがいがあるのです。
成長を感じられる
システムエンジニアの業務を通じて、専門的な技術や汎用性の高いスキルが身につきます。さらにそれらのスキル次第で、複数のキャリアパスを選ぶことが可能です。
またプロジェクトが完遂すると、大きな達成感と成長した実感を得られます。そのプロジェクトに対する周りの人の評価からも、自分の成長を感じられます。
比較的高収入で将来性がある
企業規模にもよりますが、基本的にシステムエンジニアは全般的に日本の平均給与より高い収入を得ることが可能です。例えばシステムエンジニア(業務システム)の平均年収は557.6万円となっています。IT人材不足が国の課題となって久しく、この給与の傾向は今後も続くと見られます。
システムエンジニアになるデメリット
どんな仕事にもやりがいがある反面、苦労する点ももちろんあります。システムエンジニアがになるデメリットについても2つご紹介します。
スケジュールが過密になりがちである
システム開発プロジェクトは、クライアントにヒアリングを行ってシステムを設計、開発します。その間、未知の課題が発見されたり実際の業務には適応しにくいと判明したりすれば、仕様変更となります。
その場合には検討・仕様変更を行った分スケジュールが遅延する可能性が否めません。もともと納期が厳しかった場合には、さらにスケジュールが過密になりがちです。
技術の進歩についていく必要がある
IT業界は分野に関わらず、進化のスピードが速い業界です。近年だけでもDXや生成AIなど、新しいIT技術や概念がトレンドとなっています。
また一方で、情報セキュリティにおいても、情報漏えいや不適切な情報管理など、情報セキュリティに関する問題が後を絶ちません。
システムエンジニアとなると、このような技術の進歩やトレンドのニュースを知って自己研鑽に努める必要があります。
まとめ
この記事では、システムエンジニアに必要な知識やスキル、またシステムエンジニアになるための勉強方法や勉強のコツなどをご紹介しました。生成AIやDXといったトレンドの示す通り、IT業界において仕事が枯渇する可能性は当面低く、システムエンジニアとして働いた経験は他の分野にも応用を利かせることが可能です。
もしシステムエンジニアになるための勉強について迷っているのであれば、経験者から話を聞いてみるのがおすすめです。
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