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ITエンジニアの年収は低い?理由や高年収を目指すポイントとは

更新日 2024/04/18

近年、IT技術の革新によりエンジニアの需要は高まっています。その一方で、エンジニアの年収が低いことも目立ってきました。そこで今回は、エンジニアの年収が低い理由や実際に年収を上げる具体的な方法について解説します。

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ITエンジニア_年収

目次

ITエンジニアの年収事情

ITエンジニアの年収は低いというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこでこの章では、ITエンジニアの給料事情について、以下の3つの内容に触れていきます。

  • ITエンジニアの平均年収
  • 世代別に見た平均年収の違い
  • 職種別に見た平均年収の違い

ご自身の年収の水準を考える参考にしていただけると幸いです。

ITエンジニアの平均年収

政府統計e-Stat(※1)によると、ITエンジニアの平均年収は「522万9700円」です。そして、国税庁(※2)によると日本人の1人あたりの平均給与は「433万円」であり、この水準から考えるとエンジニアの平均年収は高いことがわかります。

ただし、役職や経験年数、スキルなどにより年収は大幅に変わるため、高低で差が大きい業種とも言えるでしょう。

では、次にエンジニアの職種別の平均年収の違いについて見ていきます。

※参考1:e-Stat 政府統計の総合窓口/職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
※参考2:国税庁/民間給与実態統計調査結果(令和2年分) P13

職種別に見た平均年収の違い

職種別のエンジニアの平均年収(※1・2)は、以下のとおりです。

順位 職種 平均年収
1位 データサイエンティスト 696万円
2位 バックエンドエンジニア 643万円
3位 データベースエンジニア 602万円
4位 ブリッジSE 400〜800(平均600)万円
5位 フロントエンドエンジニア 599万円
6位 クラウドエンジニア 597万円
7位 セキュリティエンジニア 596万円
8位 品質管理エンジニア(テストエンジニア) 558万円
9位 セールスエンジニア 549万円
10位 社内SE 552万円
11位 システムエンジニア 517万円
12位 組み込みエンジニア 501万円
13位 フルスタックエンジニア 500万円
14位 フィールドエンジニア 488万円
15位 サーバーエンジニア 465万円
16位 ネットワークエンジニア 448万円
17位 アプリケーションエンジニア 438万円

平均年収が最も高いのは「データサイエンティスト(696万円)」で、最も低いのは「アプリケーションエンジニア(438万円)」です。

その差は「258万円/年」であり、同じエンジニアでも年収事情は全く異なることがわかりました。これからキャリアアップしていきたいエンジニアにとって、職種選択も方向性を決める上で重要になることが分かります。

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※参考1:求人ボックス 給料ナビ
※参考2:doda/年収の高い職業は?平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】

ITエンジニアの平均年収が低い5つの理由

ITエンジニアで高収入を実現できているのは一握りで、大多数は低賃金で労働を強いられているのが現状です。dodaのデータによると、平均年収700万円以上のITエンジニアは全体の「9.6%」(※)と1割にも届きません。

ITエンジニアの平均年収はいくら?給料アップを目指す方法や転職事例も解説 |転職ならdodaエンジニア IT

※画像引用:ITエンジニアの平均年収はいくら?給料アップを目指す方法や転職事例も解説 |転職ならdodaエンジニア IT

ITエンジニアの平均年収が低い理由は、以下の5つが考えられます。

  • 理由①:労働時間が長い
  • 理由②:スキルを高めるためには環境も影響する
  • 理由③:年功序列により評価される
  • 理由④:業界の構造に問題がある

理由1:労働時間が長い

エンジニア業界は労働時間が長い傾向にあります。労働時間が長い理由は、以下のとおりです。

  • IT業界の技術革新のスピードが早く自己学習が必要になる
  • 夜間の緊急対応がある

IT業界の技術革新のスピードが早く、常に自分のスキルUPをしないと時代に取り残されます。日々の仕事に加えて、新しい技術を習得していかなければいけないため、多くの時間を自己研鑽に当てることが求められます。また、夜間でもシステム障害があれば復旧できるまで緊急で対応が必要になり、徹夜仕事になることも珍しくありません。

例えば、年収520万円のエンジニアでも平均労働時間が日に12時間であれば、時給換算すると「1,642円/時間」と2,000円を下回る計算になるでしょう。作業量が多いことに加えて、納期に間に合わせるために実労働時間を増やさざるを得ない現状も、年収が低いと感じる原因と考えられます。

理由2:スキルを高めるためには環境も影響する

エンジニアとしてのスキルを高めるには、職場環境も影響します。IT業界は技術革新のスピードが早く、数年前まで最先端だった技術も現在では誰も使わないということがザラにあります。

常に最先端の技術を身につけ、市場価値を高めることに越したことはありませんが、先述したとおりITエンジニアは労働時間が長いという課題も存在します。

長い労働時間がネックとなり、新しいスキルを身につける自己研鑽の時間をなかなか作ることができません。また新しいスキルを学習しても、学んだスキルを活かせる案件に参加できない可能性があります。

学んだスキルがアウトプットできないと実践的なスキルが身につかず、いつの間にか新しいスキルに置き換わってしまっていたということもあり得るでしょう。

理由3:年功序列により評価される

日本企業の風習である年功序列は、エンジニア業界も例外ではありません。高いスキルよりも年齢や勤続年数の方が評価されるため、スキルUPをしても給料に反映されにくいのが難点です。

また、若いことを理由に重要な仕事や役職を任せてもらいにくいこともあげられます。その結果、下請けの仕事が増えて、作業時間が多い割に給料が安いという悪循環に陥ってしまいます。

理由4:業界の構造に問題がある

ゼネコン構造(ピラミッド型)という業界の構造にも問題があります。技術革新の早いエンジニア業界ですが、一つの案件を納品するまでに元請け・下請け・孫請けのように発注を繰り返していることが多く、下流工程の下請け会社は、安い単価で大量の業務を引き受けています。

その都度中間マージンが抜かれるため、必然的に下層のエンジニアは作業量の割に支払われる報酬が少なくなる仕組みに必然的になってしまいます。また、もともとの受注単価が安いため、最初から給料に伸び代がないことも問題でしょう。

そのため、下請けの企業で働くエンジニアは、低賃金での労働が強いられる構造にならざるを得ません。

平均年収の高いITエンジニアの特徴7選

ITエンジニアのなかでも着実に平均年収を伸ばしている人材は存在します。個人のスキルを伸ばしていき、効率よくキャリアを積み上げていければ平均年収を伸ばしていくことは不可能ではありません。

具体的に、平均年収の高いITエンジニアの特徴は、以下の7つです。

  • 特徴1:専門的なスキルが高い
  • 特徴2:最先端スキルやITトレンドに敏感
  • 特徴3:オリジナルサービスを作れる
  • 特徴4:コミュニケーション能力がある
  • 特徴5:マネジメント能力がある
  • 特徴6:業務効率化が得意
  • 特徴7:年収を高められる環境で働く

年収を上げるための手段をひとりで一から考えるのは大変なので、すでに成功している人を参考に自分なりにキャリアアップ方法を考えていきましょう。

特徴1:市場価値が高いスキルを有している

専門的なスキルが高いエンジニアはスペシャリストと呼ばれ、市場価値や平均年収が高くなります。特定のスキルに特化したスペシャリストになれれば、プロジェクトで欠かすことのできない希少性の高い人材になれるでしょう。

例えば、「〇〇の開発なら××さん」といったポジションが確立できれば、高単価な案件を依頼されやすくなり、スキルを最大限活かした仕事ができるメリットもあります。

一方で様々な業務をこなせるマルチタスクの方は、マネージャーやディレクターのようなジェネラリストとして上流の業務に携わることで平均年収を高めることもできるでしょう。スペシャリストでもジェネラリストでも専門的なスキルに特化し、平均年収を高めることができます。

特徴2:最先端スキルやITトレンドに敏感

最先端スキルやITトレンドをいち早く取り入れられるエンジニアは、平均年収が高い傾向にあります。なぜなら、IT業界は流行り廃りが早く、常に最先端技術やITトレンドを求められるからです。

最先端技術やITトレンドを習得するのが早ければ早いほど希少性の高いエンジニアになれ、高単価な案件に挑戦しやすくなるため、様々なプロジェクトで必要とされる高度IT人材になれるでしょう。また、ある程度の知識と経験を積んだら、教育者側のポジションを狙うことも可能です。総務省(※)によると、デジタル化の推進に伴いIT人材が不可欠であるにも関わらず、不足しているとわかります。

人材育成できる教育者側になれれば、日本の技術革新に大きな貢献ができる市場価値の高いポジションの獲得も夢ではありません。

※参考:総務省/第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済

特徴3:オリジナルサービスを作れる

オリジナルサービスを設計・開発できれば市場価値は高まり、必然と平均年収も上がります。IT技術が普及する現代において、企業は競合他社と差別化されたシステムの開発を求めているからです。

企業は日々他社よりも優位に立つためにどうすればいいか頭をひねっています。そのため、自分自身しか作れないシステムやサービスがあれば、市場での希少性を高められ、他社に譲りたくない高度IT人材になれるでしょう。
フリーランスエンジニアであれば、単価の高い案件を受けやすくなるメリットもあります。

他にもオリジナルサービスを作れれば自社販売を行い、市場における先行ポジションをとることも可能です。まだ世に出回っていないサービスを提供できれば、本職以外の副収入を得ることも夢ではありません。

特徴4:コミュニケーション能力がある

パソコンに向かってひたすら作業をするイメージの強いエンジニア業ですが、実はクライアントや同僚など様々な人とこまめなコミュニケーションが求められる仕事です。

メンバーの一員としてプロジェクトを成功に導くためには、クライアントや他業種との密なコミュニケーションをとることで認識のズレを予防する必要があります。そのため、円滑なコミュニケーションができれば一緒に働くメンバーのストレスも少なく、信頼される人材にもなれるでしょう。

加えて、コミュニケーション能力の高いエンジニアはチームリーダーやプロジェクトマネージャーを任されやすく、上位職種や上流工程の仕事に参加する機会を増やすことができる点もポイントです。

特徴5:マネジメント能力がある

先述した上流行程を担う人材としてのキャリアを目指しているのであれば、マネジメント能力も必須です。

マネジメント能力を活かして組織やプロジェクトの管理ができれば、上司からの評価が上がるとともに、重要な業務や役職を任せられます。つまり、ジェネラリストとして昇格しやすく、年収も上がりやすくなるということです。

また、開発エンジニアのスペシャリストとして市場価値を高めていくことも可能でしょう。マネジメント能力が高いことを証明したいなら「プロジェクトマネージャー試験(PM)」などの経済産業省が実施する国家資格の取得がおすすめです。

特徴6:業務効率化が得意

業務の効率化ができれば平均年収を上げることも可能です。作業量が多く、膨大な仕事を任せられるエンジニアにとって、業務の効率化は永遠のテーマでしょう。業務を効率化するメリットは、以下のとおりです。

  • 時給が上がる
  • 短縮できた時間で他の仕事ができる

業務を効率化できれば、時給単価が上がることになります。短縮できた時間を副業に当てることや、他のプロジェクトに参加して成果報酬を得ることもできるでしょう。

同じ時間を使ってもこなせる業務量が多いなら、個人の社内評価にも繋がります。業務を効率化するためにツールの導入や自己分析を行い、無駄な時間を探してみると良いでしょう。

特徴7:評価されやすい環境で働いている

そもそも年収の高いエンジニアは、年収の高い企業に勤めている可能性があります。年収が高い企業によっては資格試験や歩合制など基本給与のほかに、成果報酬型の支給を設けていることもあり、社内でのキャリアの積み重ねで年収アップも夢ではありません。

一方で下請け業者や昇格制度に手薄な企業に就職していると、資格取得やスキルアップをしても正しく評価されないケースも少なくありません。

年収を高めていくための6つの行動

エンジニアとして年収1,000万円以上は一つの区切りと言えるでしょう。しかし、現実は1,000万円にはほど遠く、どうすれば年収を上げられるのかと悩んでいるエンジニアも少なくありません。そこでこの章では、平均年収を高めていくためにすべき6つの行動について、詳しく解説します。

行動1:資格を取得する

自分のスキルを証明するために資格を取る方法があります。資格を取るメリットは、以下のとおりです。

  • スキルがあることの証明になる
  • 全ての人から平等に評価してもらえる
  • 年収が上がる
  • 転職やフリーランスに挑戦する際の武器になる

信頼性の高い国家資格を取ればご自身のスキルの証明になります。例えば、経済産業省が認定する資格は、以下のとおりです。

  • 基本情報技術者試験(FE)
  • システムアーキテクト試験(SA)
  • ネットワークスペシャリスト試験(NW)
  • システム監査技術者試験(AU)
  • 情報処理安全確保支援士試験(SC)

また、資格手当や社内・外部からの評価も上がるため、自分の市場価値や年収を上げられる点においても資格を取っておいて損はないでしょう。

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システムエンジニアに資格は必要?おすすめの資格や基本スキルも解説

システムエンジニアとして働くために、必ず資格を取得しなければならないわけではありません。しかし、資格を取得しておくことによって、転職時のアピールポイントとして活用できたり、資格手当や一時金を受け取れる可能性があったりするため、ぜひ取得することをおすすめします。
本記事では、システムエンジニアの資格取得を推奨する理由やおすすめの国家資格・ベンダー資格、エンジニアとして活躍するために身につけておきたいスキルなどについて解説します。

行動2:専門知識を高めていく

業務内容や担当する作業工程、開発に使うプログラミング言語などにより、エンジニアの年収もピンキリです。プロジェクトマネージャーやWebディレクターへ商流を上げて年収を高めていく方法もありますが、膨大な経験や知識、スキルが必要になるため、近い将来で実現させるのは難しいでしょう。

そこでおすすめの方法が需要の高いプログラミング言語を学ぶことです。エンジニア業界はゼネコン構造であるため、年収を上げるのが難しい傾向にあります。一方で「スキルがズバ抜けている」「多くのプログラミング言語が使える」「柔軟な開発ができる」などのエンジニアは、市場価値が高いことに変わりありません。

例えば、近年AI(人工知能)やビッグデータ分野(※参考)の需要が著しく伸びており、必ずといっていいほど「Python」が用いられます。また、PythonはWebアプリのサーバー開発にも応用されている汎用性の高い言語です。

AIやビッグデータ分野はこれからも成長し続けると予測され、Pythonが扱えるエンジニアは市場価値が高い人材になれるでしょう。

※参考:総務省/第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋

行動3:スキルを身に着けて上流工程を担当する

スキルの幅を広げて上流工程を担当することも年収を上げる方法です。現場で手を動かして作業するエンジニアよりも、プロジェクトの統括やエンジニアの管理ができる方が年収も高くなる傾向にあるためです。

現場のエンジニアが滞りなく作業できる環境を整えるマネージャーは、プロジェクトを成功に導くために重要な役割を担っています。例えば、クライアントへのプレゼンやヒアリング、スケジュール調整に加えて、エンジニアの業務管理や教育・アドバイスなどを行う場合もあります。

また、プロジェクト全体の状況に応じた采配能力が求められることからも、チームリーダーとしての役割もあります。豊富な経験や知識・スキルを求められて責任も重いため、それなりの年収が保証されます。

プロジェクトマネージャーを目指す方は「プロジェクトマネージャ試験」や「ITサービスマネージャ試験(SM)」(※)などの国家資格試験に挑戦してみる他、先述したようなコミュニケーション能力やマネジメント能力を伸ばしていきましょう。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験

行動4:年収の高い企業に転職する

スキルや成果を正しく評価してもらえる環境を整えることも、平均年収を上げる上で重要になります。例えば、今下請け・孫請けのような会社で働いているのであれば上流の企業を目指してみる、社内評価制度が整っている企業を目指してみる、といった選択肢があるでしょう。

いくらスキルが高くても、正しく評価してもらえる企業で働かない限り、いつまでもスキルに見合った年収をもらうことはできません。特に実務経験が豊富で、様々なプロジェクトに柔軟に対応できるフルスタックエンジニアは、どの分野の開発においても重宝されます。

ただし、忙しいエンジニア業務をこなしながら転職活動をこなすのは大変です。そこで、最小限の労力で最適な職場探しができるように、転職エージェントの利用も検討してみましょう。

行動5:フリーランスエンジニアになる

転職のほか、フリーランスエンジニアとして独立して年収を上げる選択肢もあります。フリーランスエンジニアになると年収が上がる理由は、以下のとおりです。

  • 高単価の案件に挑戦できる
  • 単価交渉ができる
  • 成果報酬であるため、仕事をしただけ報酬が上がる
  • スキルを評価してもらいやすい

ただし、ある程度の経験や知識・スキルがないと、案件自体の受注が難しく、かえって年収を下げる結果になりかねません。

また、技術職として長年会社に属していると、営業能力や事務手続き(確定申告など)ができずに、フリーランスになったことで仕事以外の負担が増える可能性もあるでしょう。そこで、独立前に人脈作りや営業力の強化、事務手続きの学習を済ませておく必要があります。

TECH STOCKはフリーランス・ITエンジニアの方に案件をご紹介して20年目、全登録者38,000名以上の案件紹介サービスです。スキルや希望にマッチする案件をご紹介するだけでなく、税理士や社労士の紹介、業界最速水準の翌月15日払い、アサイン後のフォローアップなど、案件紹介以外のフォローも充実しております。

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行動6:エンジニアのコミュニティに参加する

エンジニアのコミュニティに参加することで年収を高められる可能性もあります。コミュニティに参加するメリットは、以下のとおりです。

  • 最先端や自分にはないスキルを学べる
  • 他業種エンジニアと情報交換ができる
  • 現役エンジニアとの人脈が作れる
  • コミュニティがきっかけで良い仕事に繋がることがある

技術革新が早いエンジニア業界において、最先端のスキルや情報をキャッチしていくことは、自身の市場価値を高める上で重要です。

また、エンジニア同士の繋がりがあれば、フリーランスになった際に外注先として使ってもらえることや、キャリアアップの良き相談相手になってもらえます。業務をこなすだけでなく、人脈形成にも力を入れてみましょう。

ITエンジニアが年収を上げるために取得しておくべき国家資格12選

この章では、ITエンジニアが年収を上げるために取得しておくべき国家資格を12種類紹介します。

ITエンジニアが年収を上げるために取得しておくべき国家資格12選

経済産業省が認定する資格であるため、取得して損はありません。また、ITエンジニアのキャリアアップの第一歩としても資格を取ることは有効な手段です。ぜひ、ご活用ください。

国家資格1:ITパスポート試験(IP)

ITパスポート試験(IP)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、職業人もしくはこれから職業人になる方が身につけておくべき情報技術に関する基礎的な知識に関する試験です。

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する試験の中では比較的難易度も低い一方で、国家資格であるため認知度も高く、職業人として情報技術の基礎知識があることの客観的な証明になります。

また、近年IT化が進む中でどの企業に就職しても情報技術に関する知識は必要です。ITパスポート資格を取得しておけば、IT関連のプロジェクトに積極的に参加させてもらうことや、ITパスポート資格を土台に上位資格に挑戦しキャリアップすることもできます。

基本情報技術者試験(FE)と並びエンジニアとしてキャリアアップしていくための第一歩となる試験でもあるため、取得は必須です。詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるので、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格2:基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験(FE)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、基本情報技術に関する試験です。ITエンジニアとしてキャリアを積み上げて行きたい方の第一歩として受けることが多く、経済産業省が実施する国家試験では、基本的な知識・技能レベルという位置づけとされています。

システムエンジニアやプログラマーとしての基本的なスキルがある証明になり、合格率も25%ほどとIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する試験の中では、比較的難易度も低いでしょう。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

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基本情報技術者試験とは?難易度や合格率・免除など制度概要について

基本情報技術者試験は、2023年4月から通年化されました。このことを受け、今後ますます受験者の増加が見込まれます。そこで今回は、ITエンジニアとして理解しておくべき基本情報技術者試験の試験内容やメリット、合格率、受験までの流れについて解説していきます。

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国家資格3:応用情報技術者(AP)

応用情報技術者(AP)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、 IT技術から管理・経営・応用力に関する試験です。システム開発やIT基盤の構築でエンジニアとして高いパフォーマンスを発揮したい方向けの資格になります。

応用情報技術に関する高度IT人材であることの証明になるとともに、合格から2年以内かつ申請すれば、高度試験(ネットワークスペシャリスト試験、プロジェクトマネージャ試験…etc)の「午前I試験」を免除してもらえることもメリットです。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格4:ITストラテジスト試験(ST)

ITストラテジスト試験(ST)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、経営戦略に基づいたIT戦略に関する試験のことです。IT技術を活用して企業の事業革新や業務改革、市場で求められる製品やサービスの企画・設計などを担当するために必要なスキルの証明になります。

エンジニアを土台にCIOやCTO、ITコンサルタントを目指す方向けの試験と言えるでしょう。合格率は10%未満と高難易度であることから、資格を取るだけでも市場価値の高い人材です。また、日本ITストラテジスト協会(JISTA)に入会できることもメリットでしょう。日本ITストラテジスト協会とは、情報戦略や情報化計画における情報交換や人脈形成を目的とした団体のことです。

上層エンジニアとの知識交流や社外での人脈を開拓していけるため、フリーランスや転職を目指す方にとっても有利に働く資格になるでしょう。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格5:システムアーキテクト試験(SA)

システムアーキテクト試験(SA)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、プロジェクト全体を見渡してニーズにあったシステム設計能力があるかを確認する試験のことです。クライアントやコンサルタント(ITストラテジスト)の理想とするビジョンやビジネスモデルを実現させるために、必要なシステム設計ができるかが問われます。

また、各エンジニアが遵守すべきルールやシステムの基板設計を行えることが必須スキルとなるでしょう。システムアーキテクト試験に合格すれば、希少性の高い人材である客観的な証明になるとともに、プロジェクトの構想段階からシステムデザインに携わることもできます。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格6:プロジェクトマネージャー試験(PM)

プロジェクトマネージャー試験(PM)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、システム開発プロジェクトにおけるマネジメントスキルに関する国家資格のことです。プロジェクト環境や顧客ニーズへ柔軟な対応をしながら、プロジェクト全体の統括と成功へ導くための技能を身につけられます。

そのためにはITの知識や経験だけでなく、リスクマネジメント能力や問題解決能力、論理的な思考の習得も必要です。合格できれば、プロジェクトの統括ができるITスペシャリストの証明になるでしょう。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格7:ネットワークスペシャリスト試験(NW)

ネットワークスペシャリスト試験(NW)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、ネットワークの固有技術を活用して目的に合った情報システム・セキュリティの企画や基盤作り、開発・運用・保守まで行う専門エンジニアのための資格です。情報システム・情報セキュリティに関する基礎知識の証明になるため、より良い条件の企業に転職する際に有利になります。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格8:データベーススペシャリスト試験(DB)

データベーススペシャリスト試験(DB)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、データベースの幅広い知識・スキルを確認するための試験のことです。

情報化社会と言われる近年、企業が抱える膨大なデータ(ビッグデータ)に対して、データベースシステムを構築して市場データの分析や顧客満足度の向上を目指せるシステムエンジニアやインフラエンジニアが取れると良いでしょう。

取得できればエンジニアとして上流工程のプロジェクトに参加できる可能性を広げられるとともに、エンジニア向けの資格試験の免除(ex. ITコーディネータ試験)になるメリットもあります。

また、近年データベーススペシャリストの需要が高まってきました。そして、AI(人工知能)の技術革新により、機械学習やビッグデータ解析を扱えるエンジニアが足りていません。つまり、データベーススペシャリストになれれば、売り手市場にあるため自分を売り込まずとも仕事を依頼してもらえるようになるでしょう。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格9:エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)

エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、IoTなどの組み込みシステムの構築やシステム設計・開発・評価などに関する国家資格のことです。

エンベデッドシステムとは、私たちが普段から常用するスマートフォンや車、電子家電などに組み込まれたシステムになります。IoTが進展する中でソフト・ハードウェアを組み合わせたシステムの開発ができるIoT系のフルスタックエンジニア向けの資格試験です。技術証明となり転職に有利になることやIoTはこれからも進展するため資格者の需要は高まり続けると予測されます。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格10:ITサービスマネージャー試験(SM)

ITサービスマネージャー試験(SM)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、安全で信頼性の高いITサービスを提供したいと考えている人向けに、システムトラブルの速やかな対処やIT投資効果を最大化するための知識を問う試験のことです。

資格試験を学習する中で顧客対応のスキルを高められます。また、ITサービスマネージャー試験に合格すると、中小企業診断士試験・技術士試験・ITコーディネータ試験などが一部免除されることもメリットです。そのため、資格によるキャリアアップの一歩としてもおすすめの国家資格になります。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※参考)のサイトで確認しましょう。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

国家資格11:システム監査技術者試験(AU)

システム監査技術者試験(AU)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、情報システム・組み込みシステムにまつわるリスクの分析・点検・評価を行い、第三者(企業の人など)に対して説明責任を果たすための資格です。

資格者は社内のITガバナンスやコンプライアンス・マネジメント力を向上する役割も担っており、情報システム・組み込みシステムの監査計画の立案・作成・実施が行えるようにならなくてはいけません。

総務省は情報化社会について「現代の我々の生活の身近なところに情報の価値や情報への依存が認められる」(※引用)と述べている。また、この傾向は強くなると考えられ、情報システムを管理できるエンジニアの需要が高まるでしょう。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※引用:総務省/第1節 情報化社会の基盤整備
※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:システム監査技術者試験

国家資格12:情報処理安全確保支援士試験(SC)

情報処理安全確保支援士試験(SC)とは経済産業省が交付する国家資格の一種で、情報セキュリティに関する国家資格のことです。合格できれば「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」の証明になります。

また、サイバーセキュリティリスクに関する分析や評価、情報システムの安全確保などを担うセキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントを目指す方向けの資格としても有効です。

近年サイバー攻撃が巧妙化・複雑化しており(※1)、企業のセキュリティ管理の強化に注目が集まっています。セキュリティエンジニアとして企業の安全を守れれば、企業に不可欠な人材として重宝されるでしょう。

詳細については、IPA 独立行政法人 情報処理推進機構(※2)のサイトで確認できるため、ご覧ください。

※参考1:総務省 令和4年3月サイバーセキュリティタスクフォース事務局/総務省における人材育成・普及啓発等の現状と課題 P5
※参考2:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構/制度の概要:情報処理安全確保支援士試験

まとめ: ITエンジニアとして年収を上げるなら資格の取得がおすすめ

以上、エンジニアの平均年収が低い理由や年収を上げるための方法について解説しました。ITエンジニア業界は労働時間が長く、ゼネコン構造であることから、平均年収が上がりにくい仕組みになっています。そのため、平均年収を上げるためには、自分自身が市場価値の高い人材になる必要があります。

具体的には、需要のあるプログラミング言語やマネジメント力を習得することや資格を取る方法があります。特に資格を取っておけば、高いスキルをもったITエンジニアである証明になるでしょう。

具体的な資格については、この記事の「ITエンジニアが年収を上げるために取得しておくべき国家資格12選」で詳しく解説したので、ご活用ください。

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Reactは、ユーザーインターフェースを構築するためのJavaScriptライブラリのひとつです。Reactのニーズが高まっている背景にはSPA(Single Page Application)の普及があります。本記事では、JavaScriptを学んだ初心者エンジニアに向けて、わかりやすくReactの概要や特徴、Reactを使用した開発事例、Reactを習得するメリット・デメリット、環境構築法などを解説します。

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