フリーランスのバックエンドエンジニアに必要なスキルや勉強法を解説
ユーザーから見えない部分のシステムを構築する「バックエンドエンジニア」は、DX推進や人手不足などの事情も手伝って、将来的に需要が高い仕事です。プログラミングやサーバー、データベースの設計・構築スキルなど、さまざまなスキルを身につける必要がありますが、未経験からでも十分にフリーランスとして活躍することができます。
本記事では、バックエンドエンジニアの仕事内容や将来性、必要なスキル、おすすめの資格などについて解説します。
バックエンドエンジニアとは
「バックエンドエンジニア」の仕事をひと言で表現するなら、「ユーザーから見えない部分のシステムを開発すること」です。例えば、Webサイトでログインボタンを押すと会員としてログインできたり、カートに追加した商品の合計額を計算して決済処理を行ったりするシステムを開発するのが、バックエンドエンジニアの役割です。
バックエンドエンジニアがいなければ、ログインボタンを押してもログインできず、カートに追加した商品の合計額が正常に計算されないなど、Webサイトの運営上、重大な問題が起こります。表からは見えない部分であり、一見地味なようにも思えますが、バックエンドエンジニアはWebサイトの根幹を支える重要な存在です。
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バックエンドエンジニアの仕事内容
バックエンドエンジニアの仕事内容として、サーバー設計・開発やシステム運用・保守、データベース設計などが挙げられます。ここでは、バックエンドエンジニアが担う3つの仕事内容について詳しく解説します。
サーバー設計・開発
バックエンドエンジニアは、Webサービスを提供するためのサーバー設計や開発を行います。
Webサイトを安定的に稼働させるためには、十分なスペックのサーバーを選定した上で、堅牢なセキュリティを施したサーバーを設計する必要があります。そのため、サーバー設計そのものの知識だけでなく、ハードウェアの知識やセキュリティ知識など、さまざまな知識が求められます。
システム運用・保守
サーバーやデータベースの構築が完了し、システムやサービスをリリースした後でも安定的な稼働を継続するために、システムの運用・保守が必要です。バックエンドエンジニアは開発だけでなく、運用・保守も担当するのが一般的です。
何らかのトラブルが起こったときには速やかに原因を突き止めて、解消に導くのもバックエンドエンジニアの役割です。システムの停止は、ユーザーの信頼度や満足度を大きく損なうだけでなく、自社の売上を低下させる原因にもなるため、日頃から万全のメンテナンスを行い「トラブルが起こらない環境づくり」を推し進める必要があります。
万が一トラブルが起きてしまった場合でも、早急に解消を図り、停止期間を最小限に抑える工夫が求められます。
データベース設計
データベースエンジニアが所属していない場合は、バックエンドエンジニアがデータベース設計を兼務することがあります。クライアントの要望に寄り添いながら最適なデータベース製品を選定し、サーバーに負担をかけないデータベースの構築を行う必要があります。
データベースの知識やスキルを持たないバックエンドエンジニアは、データベースエンジニアが在籍しているクライアントの案件を引き受けることで、データベースの設計業務を避けることも不可能ではありません。
しかし、データベース設計のスキルを身につけておいたほうが仕事の幅は広がるため、ぜひ積極的に学んでおくことをおすすめします。
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バックエンドエンジニアに必要なスキル
バックエンドエンジニアとして活躍するためには、プログラミングやデータベース、サーバー構築の知識・スキルを身につける必要があります。また、技術面だけでなく、フロントエンドの知識やコミュニケーション能力も求められます。
プログラミングの知識・スキル
バックエンドエンジニアとして働くのであれば、プログラミングの知識は必要不可欠です。バックエンドエンジニアがよく用いる開発言語には、次のようなものが挙げられます。
- Java
- JavaScript
- Ruby
- Python
- PHP
- C言語
- Go
- Perl
- Scala
エンジニアによってプログラミング言語との相性もあるため、一概にどの言語を必ず身につけるべきと言い切ることはできません。しかし、上記に挙げた中でもRubyやPython、Javaなどは、バックエンドエンジニアの案件において比較的よく使われています。
データベースの知識・スキル
データベースの知識やスキルも、バックエンドエンジニアとして働いていくためには必要不可欠です。バックエンドエンジニアは、膨大なデータをデータベースに蓄積するためのデータベース構築も担うことがあります。そのため、OracleデータベースやAWS、Microsoft SQL Server、MySQLなどのデータベース製品に関する知識が求められます。
データベース製品の種類によっても特徴が大きく異なるため、どの製品を中心に学ぶのかも決めておく必要があります。特にシェアが高いのはMicrosoft SQL ServerやAWSです。
サーバー構築の知識・スキル
バックエンドエンジニアは、サーバー設計・構築も行う必要があります。そのため、サーバー構築の知識とスキルも身につけておく必要があります。
ただし、前述のデータベース構築と本項のサーバー構築については、「データベースエンジニア」や「サーバーエンジニア」などの職種として役割が切り分けられている場合もあります。小規模な開発においては、データベース構築やサーバー構築を全て担当する可能性がある、ということを押さえておきましょう。
サーバー構築においては、ハードウェアの選定から任されることもあるため、プログラミング言語だけでなくハードウェアの知識も学んでおくことが大切です。
フロントエンドの知識
バックエンドエンジニアは、ユーザーから目に見える部分を開発するフロントエンドエンジニアと連携して開発を行うことが多いです。そのため、フロントエンドの知識も身につけておき、開発しているプログラムがどのような画面で動作するのかを理解する必要があります。
バックエンドエンジニアが開発する機能は、フロントエンドエンジニアが開発した画面の裏側で行われる処理の部分にあたります。このような背景から、フロントエンドの知識を身につけておかなければ、見当違いな機能を開発してしまったり、非効率な処理を実装してしまったりするおそれがあります。
コミュニケーション能力
要件定義やシステム設計においては、ヒアリングを実施して、クライアントのニーズを明らかにする必要があります。クライアントと円滑にやり取りし、ニーズを引き出すためには、高いコミュニケーション能力が欠かせません。
また、バックエンドエンジニアの業務はチームでの開発が基本となるため、チーム内で意思疎通を図る際にも、コミュニケーション能力が求められます。
コミュニケーション能力が身についていないと、クライアントが求めているものとかけ離れた製品を開発してしまったり、チームのコミュニケーションが上手くいかず、開発が遅延したりする可能性があります。
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フロントエンドエンジニアとの違い
フロントエンドエンジニアは、ユーザーから見えない部分のシステムを構築するバックエンドエンジニアとは正反対の存在であり、「ユーザーから見える部分のシステムを開発する仕事」です。Webサイトの構築やページ間の移動、ページ内移動などの機能を実装する役割を果たします。
フロントエンドエンジニアは、Webデザイナーがデザインした設計図に基づいて、ユーザーの利便性を考慮しながらWebサイト上にデザインをできるだけ忠実に実装することが求められます。場合によっては、フロントエンドエンジニアがWebデザイナーを兼ねるケースもあります。
バックエンドエンジニア市場の現状
バックエンドエンジニアの将来性
DX推進や働き方改革の機運の高まり、人手不足などのさまざまな要因が重なって、デジタル人材は市場において大きく不足しているのが現状です。これに伴って、バックエンドエンジニアの需要も高い水準を維持しています。
経済産業省が公開している「IT人材育成の状況等について」によれば、デジタル人材の不足は将来的に40~80万人にも上る可能性があるとされていることからも、バックエンドエンジニアの将来性は非常に高いと考えられます。
クラウドやモビリティ、ソーシャル、ビッグデータ/アナリティクスなどの「第3のプラットフォーム」へのIT投資は今後も伸長していくと見られており、さまざまな場面でバックエンドエンジニアによる開発スキルが求められていくでしょう。
フリーランスのバックエンドエンジニアの年収
フリーランスの年収は、スキルや業務量に応じて大きく異なります。そのため、正社員のように「平均〇万円程度」と正確に表現することは難しいものの、フリーランス向けの案件紹介サイトでは、60~90万円程度の単価の案件が数多く見つかります。
仮に単価が60万円の案件を1か月に1件、12か月間受注し続けた場合、年収は720万円です。一方、単価が90万円の案件を同じ条件で受注し続けた場合、年収は1,080万円になります。
このように、フリーランスのバックエンドエンジニアが年収を高めるためには、案件の受注数だけでなく、単価も重要であることが分かります。単価の高い案件を集中的に受注できれば、年収1,000万円を目指すことも可能です。
少しでも年収を高めるためには、スキルを高めたり、資格を取得したりしてエンジニアとしてのスキルをアピールすることが大切です。
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フリーランスになる前に押さえておきたい準備事項
フリーランスになる前に押さえておきたい準備事項は数多くありますが、特に押さえておきたいのは次の4つです。
- 現状の自分のスキルを棚卸しする
- 必要な事務手続きを確認しておく
- ポートフォリオを作成する
- 仕事の獲得方法を押さえておく
ここでは、上記準備事項についてそれぞれ詳しく解説します。
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現状の自分のスキルを棚卸しする
現状の自分のスキルを棚卸しすることで、今後フリーランスとして働いていけるのかどうかを冷静に分析することができます。自分にとって不足しているスキルはどれなのかを見極めることで、フリーランスとして安定的に案件を獲得する上で身につけなければならないスキルが明らかになります。
棚卸しの結果、まだフリーランスとして働き始めるのは早いと感じた場合は、もう少しスキルを身につけることに専念するのもよいでしょう。不足しているスキルがあっても、ある程度の案件はこなせそうだと判断した場合は、思い切ってフリーランスとして働きながら、実践の中でスキルを磨くという方法もあります。
必要な事務手続きを確認しておく
フリーランスになると、保険や年金が会社員時代とは変わります。これまで企業に所属して社員として働いていた人は、保険や年金の切り替えに必要な事務手続きをしっかりと確認しておきましょう。
また、フリーランスとして働き始める際は、納税地を所轄する税務署長に対して「開業届」を提出する必要があります。通常、開業から1か月以内に提出することと取り決められているため、フリーランスになることを決めたらできるだけ早めに提出しましょう。
さらに、事業用の口座が必要な場合は、開設準備を整えておくことをおすすめします。
ポートフォリオを作成する
フリーランスになると、クライアントに対して自分がどのようなスキルを持っているのかをアピールすることが求められます。棚卸ししたスキルをもとにしてポートフォリオを作成するのは、より良い案件を獲得するための有効な手段です。
ポートフォリオとは、いわばエンジニアとしての「作品集」です。得意なプログラミング言語を活用して開発したシステムやサービスをまとめておき、クライアントに提出することで、自身のスキルを効果的にアピールできます。
特に業務未経験者の場合は、ポートフォリオを用意することによってクライアントの未経験エンジニアに対する不安を払拭できる可能性があるため、積極的に活用しましょう。
フリーランスの方の中には「フリーランスなのに履歴書が必要なの?」と思っていた方も多いかと思います。しかしフリーランスとして活動していくと、なにかと必要となることが多い履歴書。
今回の記事では、履歴書・職務経歴書のテンプレートと併せて、これからフリーランスになる方が知っておくべき「履歴書を必要とするシーン」から、既にフリーランスとして活躍されている方も活用できる「質の高い履歴書の書き方」についてご紹介します。
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仕事の獲得方法を押さえておく
フリーランスは自分で仕事を獲得する必要があるため、どのような手段で仕事を見つけられるのかを押さえておくことが重要です。
仕事の代表的な獲得方法としては、クラウドソーシングやSNS、知人の紹介、過去の職場からの紹介、エージェントの利用など、さまざまな方法があります。スキルや経験にもよりますが、既にフリーランスのバックエンドエンジニアとしての実績があり、さらに高単価な案件を探す場合は、エージェントの利用がおすすめです。
プロのエージェントがスキルに応じた最適なクライアントとマッチングさせてくれるため、条件の良い案件に出会えるチャンスが広がります。
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フリーランスのバックエンドエンジニアが年収を高めるためのポイント
フリーランスのバックエンドエンジニアが年収を高めるためのポイントは「自分のスキルを伸ばす」か「条件のよい案件に出会える機会を増やす」かのどちらかになります。具体的な方法も含め解説していきます。
ポイント①自分のスキルを伸ばす
バックエンドエンジニアも他のエンジニアの例から漏れず、学び続ける姿勢が大切です。どのようにスキルを伸ばしていくかはどのようなキャリアを描くかにも直結するため、自身が思い描く将来像に沿ってスキル開発をしていくと良いでしょう。
扱えるプログラミング言語を増やす
バックエンドエンジニアとしてよりさまざまな案件を受注したいなら、扱えるプログラミング言語を増やす方法は効果的です。バックエンドエンジニアは、サーバーサイドのプログラミング言語全般を扱うため、JavaやPython、C#、Goなどを学んでおくと実務に活かしやすいでしょう。
また、動的なWebサイトを構築する場面もあるため、PHPを学んでおくとさらに仕事の幅が広がります。参画するプロジェクトによって開発環境は大きく異なるため、さまざまな環境に対応できるようにしておくことで、案件を獲得するチャンスは増加します。
1つのプログラミング言語を極める
扱えるプログラミング言語を増やすことも有効ですが、得意なプログラミング言語を極めるのも、年収を高めるポイントの一つです。
自信のあるプログラミング言語を極めることで、これまでよりも難易度が高い仕事をこなせるようになり、自信のエンジニアとしての価値を高めることが可能になります。難易度が高い案件は報酬も高めに設定されているケースが多いため、年収アップが期待できるでしょう。また、エンジニアとしての価値が高まれば、良い条件の依頼が舞い込んでくる確率もアップします。
別領域のスキルを伸ばす
バックエンドエンジニアから一歩踏み出し、別領域のスキルを伸ばしていく方法もあります。領域外とはいっても、バックエンドエンジニアの知識を活かせる他領域へのチャレンジがおすすめです。
例えば、フロントエンドの知識があれば、実際のユーザーのUI・UXをイメージしながらバックエンドの実装が可能になります。いわゆるフルスタックエンジニアとしてのキャリアに興味があれば、フロントエンドの知識が重要になっていきます。
また、バックエンド開発で触れる機会がある「Python」や「SQL」の知識は、データ分析にも関連するスキルになります。それらの知識を足掛かりに、データサイエンティストとしての道を目指すのも選択肢のひとつでしょう。
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ポイント②条件のよい案件に出会える機会を増やす
フリーランスとして年収を上げていくのであれば、案件を切らさず単価を上げていく努力が必要です。しかしながら、業務をこなしながら自分だけの力で案件獲得をしていくのは無理があります。そのため、自分以外の力を借りて案件獲得のチャンスを広げていくことが大切でしょう。
人脈を広げる
人脈を広げることで、仕事を依頼してもらえるチャンスも広がります。中には好条件の案件を獲得できる可能性もあるため、人脈を大切にすることが重要です。
フリーランスのバックエンドエンジニアとして人脈を築くための方法はさまざまですが、企業交流会やフリーランス同士の交流会に参加したり、SNSで発信したりする方法が代表的です。最近ではコワーキングスペースで交流イベントが開催されている場合もあるので、積極的に情報収集して、さまざまな場所に足を運ぶことが大切です。
また、企業の正社員から独立した場合は、良好な関係を築いていれば元の勤務先からの依頼も期待できるでしょう。
エージェントを利用する
年収を高めるために、フリーランス向けのエージェントを利用する方法もあります。近年ではフリーランスが増えている背景もあり、フリーランスが安定的に仕事を探すためのエージェントも普及してきています。
エージェントを利用すると、プロの担当者が自分のスキルに見合ったクライアントとマッチングしてくれるため、報酬や勤務体系など、より希望条件に近い仕事を受注しやすくなります。報酬についてもエージェントが代わりに交渉してくれるので、フリーランスが自分で交渉を行うよりも、単価アップにつながりやすい点もメリットです。
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バックエンドエンジニアのスキルを証明する資格を紹介
年収を高めていく方法のひとつとしてスキルを伸ばしていくことを紹介しましたが、保有しているスキルを証明することも大切です。ここでは、スキルを証明できるいくつかの資格を紹介します。
フリーランスのバックエンドエンジニアにおすすめの資格として、次の5種類が挙げられます。
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- Python3エンジニア認定基礎試験
- PHP技術者認定試験
- Oracle認定Javaプログラマ
上記の5種類の資格について、概要や役立つ場面、メリットなどを詳しく解説します。
プログラマーとしてスキルを証明するためには、資格を取得しても損はないものです。資格取得はスキルアップやキャリアアップにつながるなどのメリットもあり、未経験からでも勉強すれば取得できる資格があります。今回はニーズに合わせたおすすめのプログラミング資格を9選ご紹介します。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が主催する国家資格です。IT関連の職種で働くための基本的な知識が網羅されているため、フリーランスのバックエンドエンジニアとして働く場合は、最初に基本情報技術者試験を取得するのがおすすめです。これからエンジニアとしての知識を深めていこうとしている人にとっても、取りかかりやすい資格です。
問題は全て選択式で、パソコンを使ったCBT方式で行われます。令和4年度までは春季と秋季の2回実施されていましたが、2023年度からは随時実施に変更されているため、従来よりも受験しやすくなっている点もメリットといえるでしょう。業務未経験者でも十分に合格が期待できる資格です。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、前述した基本情報技術者試験の上位資格で、IPA(情報処理推進機構)が主催する国家資格です。
基本情報技術者試験に比べると難易度が上がり、選択問題だけでなく記述問題も登場します。まずは基本情報技術者試験に合格し、さらにITの知識を深めたい場合に受験するとよいでしょう。基本情報技術者試験を経ずに応用情報試験から受験することも可能ですが、未経験者の場合は非常に難易度が高いため、基礎を固めてからの挑戦がおすすめです。
記述問題があるため会場受験が基本となっており、春季と秋季の年2回開催されます。システム設計やサービス運用など、より現場に即した知識・スキルを身につけられる資格です。
PHP技術者認定試験
PHP技術者認定試験は、PHP技術者認定機構が主催している資格試験です。複数のグレードがありますが、初めてPHPについて学ぶ人はITSSレベル1の「PHP8初級試験」の受験から始めてみることをおすすめします。
PHP8初級試験では、PHPの基本や制御構文、ユーザー定義関数など、PHPの初歩的な知識について出題されます。バックエンドエンジニアの開発には動的なWebサイトを構築できるPHPが求められる場面も多いため、身につけておくと開発の幅が広がります。
PHP8初級試験に合格した後は、より上位の「PHP8上級/準上級試験」を受験することで、さらに高度な知識とスキルを身につけられます。
Python3エンジニア認定基礎試験
Python 3 エンジニア認定基礎試験は、Pythonソフトウェア財団(PSF)による資格試験です。Pythonの基本的な知識を問う問題が出題される試験で、初めてPythonに触れる人が最初に勉強する資格としてもおすすめです。
経済産業省が定めたITスキルのレベルを示すガイドライン「ITSS」では、「レベル1」に指定されています。とはいえ、全くプログラムに触れたことのない状態で受験すると用語を理解できない可能性もあるため、事前に提携している認定スクールの模擬試験を受験することが公式サイトで推奨されています。
バックエンドエンジニアとしてPythonを中心に開発したいと考えている人は、Python 3 エンジニア認定基礎試験の受験を検討するとよいでしょう。
PythonはAI開発や機械学習、データ分析などの幅広い分野で使用されるプログラミング言語です。そのPythonに、認定資格があることはご存じでしょうか。現在、エンジニアは業務経験が重視される風潮も根強いですが、Pythonの専門知識の証明手段として、資格を取得することで補完できます。
この記事では、Pythonエンジニアとしての証明ができる資格のうち、基礎を取得できる「Python 3 エンジニア認定基礎試験」を中心に解説します。
TECH STOCKでは、Pythonエンジニアのキャリアアップのヒントを紹介する資料を配布しています。フリーランスとして、年収アップを目指す方はぜひご覧ください。
Oracle認定Javaプログラマ
Oracle認定Javaプログラマは、Oracle社がリリースしている「Java SE 11」に関する認定資格試験です。「Bronze SE」「Silver SE」「Gold SE」の3つのグレードがありますが、初めて挑戦する人は「Bronze SE」から受験してみるとよいでしょう。
Bronze SE 認定資格は、これまでプログラミングを経験したことがない人のための入門資格で、Javaを利用したオブジェクト指向プログラミングの基礎知識について学ぶことができます。
Bronze SEに合格した後は、開発初心者向けの「Silver SE」に挑戦すると、オブジェクト指向に関する知識だけでなく、Javaアプリケーション開発に必要な基本的なスキルも学ぶことができます。
未経験からフリーランスのバックエンドエンジニアになるための方法
フリーランスのバックエンドエンジニアになるためのスキルや年収を高める方法などを紹介してきましたが、そもそも未経験でもチャレンジができるのかは気になる所でしょう。
結論としては、全くの未経験者がいきなりフリーランスとして活躍するのはハードルが高いと言えます。まずは、企業でバックエンドエンジニアとして一定年数働いてから独立することを目指しましょう。
未経験の状態で最初からフリーランスとして独立すると案件獲得は難しいかもしれません。しかしながら企業で働いていた実績があれば、フリーランスとして独立しても過去の実績をスキルシートやポートフォリオに記載できるため、案件を獲得する難易度が下がります。
それ以外にも、現場でさまざまなプロジェクトに参画しながらバックエンドエンジニアとしての基礎的な知識やスキルを身につけられる点や、社会人としての基本的なマナーも学ぶことでフリーランスとして独立した後のクライアントとのコミュニケーションにも役立てられる点がメリットとして挙げられます。
まずはバックエンドエンジニアとしてのキャリアを始めるためにも、基本的な知識の習得を目指しましょう。具体的には、以下のような方法で学習することをおすすめします。
本を購入して独学する
バックエンドエンジニアに関する本を購入して独学し、資格を取得したり成果物を製作したりして独立する方法もあります。本を購入して独学する方法は、自分のペースで学べるため、仕事の空き時間や休日を有効活用したい人や、スケジュールを立てて計画的に学ぶことが得意な人に向いています。
JavaやPHP、Pythonなど、バックエンドエンジニアが一般的に使用する言語は日本国内でもさまざまな本が市販されています。プログラミングやITに関する基礎知識が備わっている人なら、独学でも十分に高度なスキルを身につけることが可能です。
オンライン講座を受講する
自宅で学びつつプロの講師の知識も取り入れたいという人は、オンライン講座を受講するのがおすすめです。インターネットに接続できる環境下ならどこからでも学習できるので、プログラミングスクールに通う時間が取れない人でも、通勤時や自宅での自由時間などを利用して効率的に学習できます。
前述の本を購入して独学する方法は、IT知識がほとんどない未経験者にはややハードルが高い面もあります。しかし、オンライン講座ならプロの講師のもとで初歩から学べるため、未経験者であっても現場で通用するプロのスキルを無理なく身につけられます。
プログラミングスクールに通う
プログラミングスクールに通って勉強する方法は、より実践的な知識を学びたい人におすすめです。
プログラミングスクールでは、実際にプログラムを構築しながらバックエンドエンジニアとして業務をこなすためのスキルを身につけられます。手を動かしながらの学習が中心となるため、現場に近い目線でプログラミングを学ぶことができ、案件を受注したときのイメージをつかみやすくなるでしょう。
疑問が出てきても講師に直接質問できるため、初心者でもつまずきにくい点も魅力です。オンライン講座に比べるとスケジュールが厳密に決まっているため、自分でスケジュールを立てて学ぶのが苦手な方にも適しています。
まとめ
DX推進や人手不足などの影響で、デジタル人材は今後さらに不足すると予測されています。このような背景から、バックエンドエンジニアの需要は今後も高く、将来性が高い職種であると考えられます。
フリーランスのバックエンドエンジニアとして働くためには、プログラミングやサーバー、データベースの設計・構築スキルなど、幅広いスキルを身につける必要があります。
未経験からバックエンドエンジニアになるためには、本を購入して独学する方法や、オンライン講座を受講する方法、プログラミングスクールに通うなどの方法があります。自分の状況にあった方法を選び、資格の取得も視野に入れながら、バックエンドエンジニアとして活躍できるスキルを身につけましょう。