Facebook
本記事では、個人事業主として働こうと考えている人のために、必要な手続きや注意点について説明します。今まで会社員として働いていた人にとって「個人事業主になる」ということは、非常にハードルが高いものと感じてしまうものではないでしょうか。そのような人はここで個人事業主のメリット、デメリット、手続き、注意点などを一通り理解することをおすすめします。

目次

1.個人事業主になるための流れ

1.国税庁のサイトから個人事業の開業届出・廃業届出書をダウンロード

個人事業主の最初の手続きとして、税務署への開業届の提出があります。開業届の書類は国税庁のサイトからダウンロードすることもできます。※税務署にも置いてあります。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/h28/05.pdf

ダウンロードした書類に、個人情報(氏名、住所、連絡先など)、事業の内容、その他必要事項(青色申告承認申請書の有無、屋号、給与などの支払の状況)など必要事項を記載して提出します。事業を開始してから1か月以内に提出することが原則で、不明点があれば税務署に相談することができます。

2.税務署へ開業届を提出する

開業届を書き終えたら税務署に提出します。しかし、実は出さなくても特に罰則などはなく、出さないで個人事業主として仕事をしている人もいますが、提出にはいくつかメリットがあるので開業届は出しておくべきでしょう。

メリットには、
・青色申告ができるようになる(確定申告の際、特別控除を受けられる手続きを行える)
・赤字を3年間繰り越せる
・家族に支払う給与を経費として計上できる
・屋号が持てるようになる(個人名義より社会的信用が多少高くなる)


などがあり、開業届は出す際に特に費用はかかりません。個人事業主として働くのであれば、提出しておくことがおすすめです。

2. 個人事業主になることのメリット

1.所得控除が得られる

個人事業主になることの大きなメリットの一つに、確定申告の際に特別な所得控除が受けられるということがあります。簡単に言うと、税計算をする際の対象になる金額を減らすことができます。要は節税(納めなければならない税金を減らすこと)ができるということです。たとえば、個人事業主は業務を行うためにかかったお金は経費として計上できます。仕事で必要な文房具、交通費、カフェ代などは記録しておき、確定申告の際に経費として計上しましょう(普段から仕事で購入した物やサービスの領収書はもらっておきましょう)。また、青色申告で確定申告を行えば65万円の控除を受けることもできますし、小規模企業共済という共済制度を利用すればその掛金全額を控除とすることができます。他にも受けられる所得控除は色々あるので、働き始める前に一度調べてみると良いでしょう。

2.自由度が高い(時間、場所)

個人事業主は仕事を選ぶことができるので、働く時間や場所は制限がありません。プライベートに合わせて調整することもできますし、休みの日も自分で決めることが可能です。会社員のように決められた時間に決められた場所に行くという働き方をする必要はないので、そのような制限を受けずに働きたい方におすすめです。

3.個人事業主になることのデメリット

1.社会的信用が担保されない

個人事業主の大きなデメリットとしては、会社員と比べると社会的信用が低いことが挙げられます。たとえば、クレジットカードやローンの審査は会社員と比べると通りにくくなります。また、大手企業の中には個人事業主とは取引は行わないという方針があることもあり、仕事を得ることにも苦労します。

2.毎月収入があるとは限らない

個人事業主は自分で仕事を見つける必要があります。仕事がなければ当然無収入になるので、定期的な収入は保証されません。個人事業主として働き始めの時や不景気の時など、仕事を得ることが難あしい期間があることも想定し、普段からお金をやりくりしていく必要があります。

4.個人事業主になってからの注意すべき点

1.見積書のチェック

企業から仕事を受注する際に提出する見積書には決まったテンプレートはありません。主に、宛先、発行日、自身の連絡先(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)、捺印、見積の有効期限、金額などを記載します。大切なのは、確実に儲けが出るようにすることです。見積では相手との価格交渉になることが多いですが、簡単に価格を下げないように注意しましょう。仕事を受注したいからといって値段を下げてしまうと、そのクライアントと仕事をする時にその後も同じ金額で仕事を受けることになります。後で値上げ交渉することは可能ですが、ハードルは高くなるので最初に希望の金額を提示する方が良いでしょう。見積方法は人によっても仕事によっても異なり、様々な計算方法がありますが、一般的には自分の手取りとして入ってくる金額の数倍にしておき、多少想定外の費用が発生しても利益が出るようにすべきでしょう。

2.業務委託契約書のチェック

業務委託の場合、仕事上の不備などで損害賠償を負う可能性もあるので、その契約書はしっかり確認しましょう。まず重要なのは契約形態の確認です。契約形態には「請負」と「委任」があります。請負は、成果物を納期までに決められた品質で納めるという契約になり、委任は決められた形で業務を遂行するという契約になります。確認していないとクライアントと後でもめることになるので、しっかり書面で合意を取ります。また、依頼された業務内容もしっかりと把握しましょう。曖昧なまま契約をしてしまうと、後で、「思った通りの仕事をしてくれていない」というクレームにつながりやすくなります。内容を詳細に確認し、業務の遂行が難しいと判断した場合は請けないことも大切です。そして、「支払サイト」も確認しましょう。報酬を確実に受け取るためにも、なるべく早めに支払ってもらえるよう交渉することが大切です。これ以外にも「業務上のミスによる損害賠償」、「発生する経費の負担先」などは、トラブルを回避するために契約書でしっかりと確認するようにしましょう。

3.確定申告

個人事業主になるのであれば、確定申告は「どのような手続きが必要なのか」、「どのような節税方法があるのか」、「どのように準備しておくべきか」、など一通り調べてみることをおすすめします。確定申告に関して把握していないと、本当は払わなくてもよい税金を払うことになったり、申請するだけの特別控除を受けられなかったりと損をすることになります。たとえば、確定申告の期限に遅れると本来払わなくてもよい「無申告加算税」が課されてしまいますし、事前に申告していないと青色申告での特別控除を受けられなくなります。しっかり節税して事業にまわせるお金を少しでも増やしましょう。

5.まとめ

本記事では個人事業主の必要な手続き、メリット・デメリット、注意点について説明しました。知らないと損をすることが多いので、事前にしっかり把握しましょう。