フロントエンドエンジニアは、Webサイトのユーザーが実際に触れる部分を設計・制作するエンジニアです。カテゴライズされてからまだ日が浅く、サイト設計からWebデザイン・サイトコーディングまでの広大な範囲を担っています。
この記事では、よく対比されるバックエンドエンジニアと比較しつつ、平均年収や年収アップの方法・必要なスキル・将来性などを解説します。
将来を見据えたキャリアプランを立てる際の参考となれば幸いです。
Webエンジニアは、Webサービスの設計・開発・運用などを担うエンジニアです。現在ではほとんどの企業が自社のサイトを持っていて、ECサイトやモバイルアプリを提供している事業者も少なくありません。そのため、Webエンジニアには高い需要があります。
この記事では、Webエンジニアの将来性について詳しく解説します。未経験からWebエンジニアを目指す方法も解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
\Webエンジニア案件多数!/
この記事の監修者
INTLOOP株式会社
TECH STOCK MAGAZINEサイト 監修部
TECH STOCKの運営会社であるINTLOOPで活躍している現役エンジニアで構成された監修部です。各領域の言語・スキルの知見を持ったメンバーが、現場の知見も含めて記事のチェック・監修を行っています。
Webエンジニアとは、WebサイトやWebアプリケーションの設計・開発・運用などを行うエンジニアのことです。
Webサービスの開発ではネットワークやサーバーの構築、セキュリティ対策などカバーすべき範囲が多岐にわたりますが、Webエンジニアの分類としては「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」の大きく2種類に分けられます。
職種 | フロントエンドエンジニア | バックエンドエンジニア |
対象 | ブラウザ・モバイルアプリ上で動作する部分 | サーバー側で動作する部分 |
主な業務 | ・サイト設計 ・UI・UX設計/デザイン ・コーディング/プログラミング など |
・プログラムの開発 ・システム運用 ・データの管理 ・バグの修正 など |
使用する言語 | ・HTML ・CSS ・JavaScript など |
・PHP ・C# ・Java ・Python など |
フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアそれぞれの特徴について、以下で詳しく解説します。
フロントエンドエンジニアの業務は、「サイト設計」「UI・UX設計/デザイン」「コーディング/プログラミング」の大きく3つに分類されます。それぞれの業務内容について、以下で見ていきましょう。
Webサイトを構築する際には、まずサイト全体の設計が必要です。必要なコンテンツを洗い出し、実装方法の検討やCMSの選定などを行います。Webサイトを動作させるにはブラウザとサーバー間の通信が必須のため、ユーザーが目にする部分だけでなくサーバーサイドとの連携も求められます。
また、オンプレミス環境にサーバーを構築するかクラウドサーバーを利用するかなども、サイト設計で検討すべき項目のひとつです。
このように、フロントエンドエンジニアはブラウザ上で動作する部分の設計を担いますが、その際はバックエンドとの連携を考慮することが重要です。
UIとはWebサイト・モバイルアプリとユーザーとの接点のことで、UI設計では画面のデザインやレイアウト、フォントなど見た目や操作性を左右する要素を検討します。
一方、UXとはWebサイト・モバイルアプリを通してユーザーに提供する体験のことです。UX設計では「欲しい情報にすぐたどり着ける」「ページの表示速度が速い」など、ユーザーに快適な体験を提供できるよう実装方法を検討します。
UI・UX設計/デザインでは、ユーザー目線を意識することが大切です。
コーディング/プログラミングは、仕様書に沿って実際にWebサイトを構築する作業です。Webサイト構築において、Webページのデザイン画をHTML/CSSの記述に落とし込む作業をコーディング、JavaScriptを使ってWebページ内の動的要素を実装する作業をプログラミングといいます。
コーディング/プログラミングに加えて、CMSの構築やバックエンドとの連携など、Webサイトやモバイルアプリを実際に閲覧・操作できる状態に仕上げるのもフロントエンドエンジニアの仕事です。また、仕様書通りに動作するかどうかのテストや、バグの修正、Webサイトのリリース作業なども行います。
フロントエンドエンジニア自身がコーディング/プログラミングを行うケースもありますが、コーダーと呼ばれるコーディングを専門に対応するエンジニアに依頼するケースも少なくありません。この場合、フロントエンドエンジニアはコーディングに関するガイドラインの策定やコーダーへの技術指導なども担当します。
フロントエンドエンジニアは、Webサイトのユーザーが実際に触れる部分を設計・制作するエンジニアです。カテゴライズされてからまだ日が浅く、サイト設計からWebデザイン・サイトコーディングまでの広大な範囲を担っています。
この記事では、よく対比されるバックエンドエンジニアと比較しつつ、平均年収や年収アップの方法・必要なスキル・将来性などを解説します。
将来を見据えたキャリアプランを立てる際の参考となれば幸いです。
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バックエンドエンジニアの業務は、サーバーサイドの構築と運用保守の大きく2つに分類されます。具体的な業務内容について、以下で見ていきましょう。
バックエンドエンジニアの担当領域は、ブラウザからのリクエストへの応答やデータベースへの書き込み処理など、ユーザーの目に触れないサーバー側で動作する部分です。プログラムの開発では、サイト設計で決められた仕様を実装するためにサーバーサイドの設計・開発・テスト・デバッグ・デプロイまでの工程を行います。
サーバーサイドの処理に不具合があるとWebサイトが正しく動作しないため、サーバーサイド構築においてプログラムの開発は重要な工程です。
システム運用では、リリース後のWebサイトやアプリケーションが正常に稼働するようサーバーやネットワークなどシステム全体を監視・管理します。Webサービスは「構築してリリースすれば終わり」というものではなく、安定して稼働させることが大切です。
「不具合が起きていないか」「セキュリティ対策は十分か」といった日常的な監視・管理に加えて、利用者や登録データが増えたときには、必要に応じてサーバーのスケールアップやデータベースの拡張なども行います。
このように、システム運用はリリースしたWebサービスが使われ続ける限り対応が求められる仕事です。
Webサイトの裏で稼働するサーバーは、さまざまなデータを保存・管理しています。例えばECサイトなら、商品データや購入履歴、顧客情報などのデータが必要です。バックエンドエンジニアは、このようなWebサイトを利用するうえで必要になるデータの管理も行います。
具体的な作業としては、まずデータの保存や更新です。「ECサイトで扱う商品が増えた」場合には、商品マスタに新たなデータを保存します。また、「商品の価格を改定した」など、既存データの更新も業務のひとつです。
加えて、有事の際に備えて定期的にデータのバックアップを取り、必要に応じてバックアップからデータの復元を行うこともあります。
稼働中のWebサービスに不具合が生じたら、バグの修正を行います。リリース前のテストでは問題がなかったとしても、「想定していない操作をされた」「予期しないデータが登録された」などさまざまな要因によって不具合が発生するケースも少なくありません。
何らかの不具合が発生したときは、どのような条件で不具合が発生するのか原因を特定し、原因が特定できたらプログラムを書き換えてバグを修正します。動作確認をして、バグが再現しなければ完了です。
バックエンドエンジニアはWebサービスの根幹を担う職種です。開発における需要は高い一方で、責任は大きく幅広い知識も必要になるため、参入障壁は高くなりそのぶん年収も高くなる傾向にあります。今回の記事ではフロントエンジニアと比較しつつ、バックエンドエンジニアの仕事内容、年収、市場規模や磨くべきスキルなどを詳しく解説します。
Webエンジニアは、将来性があると言われている職種のひとつです。ここでは、Webエンジニアに将来性があると言われる3つの理由について解説します。
DX推進に力を入れている日本企業は多く、日経クロステックが公表した「デジタル化実態調査2022版」では7割の企業がDXを「積極的に推進している」もしくは「少しは推進している」と回答しました。(※)また、経済産業省はDX認定制度を開始するなど、日本政府も企業に対してデジタル技術の活用を促しています。
DX化の施策としてWebサイトやWebアプリケーションを採用するケースは多いため、DX推進の流れはWebエンジニアに将来性があると言える理由のひとつです。今後もDX化に取り組む企業は増えると予想され、Webエンジニアの需要も高まっていくでしょう。
※参考:日経クロステック、国内674社の「デジタル化実態調査2022年版」を発表
DX化の推進が追い風となり、日本のIT市場は拡大し続けています。矢野経済研究所の調査によると、2022年度の国内企業のIT投資額は前年度比4.5%増の14兆1,600億円でした。(※)また、2023年度以降も以下のように投資額は拡大していくと予測されています。
このようにIT市場は成長を続けていて、そこに身を置くWebエンジニアの将来性もあると言えます。
※参考:国内企業のIT投資に関する調査を実施(2023年)
経済産業省の試算では、2030年までに40万人から80万人規模でIT人材の不足が生じると予測されています。(※)特に情報セキュリティ対策は重要視されていて、人材不足が懸念されている分野です。また、IoTや人工知能といった先端ITを担う人材の需要が高まることも指摘されています。
IT人材の不足が慢性的な課題となっている現状は、Webエンジニアにとっては売り手市場となります。情報セキュリティや先端ITなど特に需要が高い分野のスキルがあれば、企業から重宝されて安定して仕事を得られるでしょう。
※参考:参考資料(IT人材育成の状況等について)/経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課
先述の通り、Webエンジニアを含めIT人材は需要が高く将来性はあります。しかし、「一部の業務がAIに代替される可能性がある」「緊急対応などが必要で労働環境が過酷」など、フロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニアにはそれぞれ懸念点があるのも事実です。
ここでは、これらの懸念点を考慮したとしても将来性があると言える理由について、職種ごとに詳しく見ていきましょう。
\Webエンジニア案件多数!/
フロントエンドエンジニアの将来性があるのは、主にモバイル端末およびモバイルアプリの市場が成長傾向にあるためです。この2点について、以下で詳しく解説します。
総務省が示すデータでは、国内のモバイルアプリ市場は2020年が259億ドルであったのに対して、2023年は365億ドルに上ると予測されています。(※)モバイルアプリの売上高の多くはゲームが占めていますが、学習や健康管理、翻訳などもモバイルアプリ市場の成長が見込まれる分野です。
このようにモバイルアプリ市場の売上高が増加していることから、業界を問わず自社独自のモバイルアプリのリリースを目指す企業が増えると考えられます。そのため、モバイルアプリのデザインや開発を担えるフロントエンドエンジニアの高い需要は、今後も維持されるでしょう。
※参考:第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済/総務省
総務省が公表するデータによると、モバイル端末の世帯保有率は97.3%とかなり高い水準となっています。(※)端末の種類別で見ると、パソコンは69.8%、スマートフォンは88.6%の保有率でした。
モバイル端末の保有率の高さはWebサイトやアプリケーションが日常的に利用されていることを意味し、顧客や消費者へのアプローチのためにWebサービスを活用する企業も少なくありません。このような現状も、Web開発を担うフロントエンドエンジニアの需要を後押ししています。
※参考:第2部 情報通信分野の現状と課題/総務省
バックエンドエンジニアの将来性があると言われるのは、パブリッククラウド市場の拡大や保守運用のニーズの高まりが背景にあります。以下で詳しく見ていきましょう。
近年、世界中でクラウドサービスの活用が増えています。日本も例外ではなく、総務省のデータによると日本のパブリッククラウドサービス市場は2021年が1兆5,879億円で前年比28.5%増でした。(※1)また、矢野経済研究所の調査では、2024年のクラウド基盤サービスの市場規模は2兆3,100億円(前年比21.1%増)と推計されています。(※2)
クラウド基盤サービスの市場規模が拡大しているのは、既存システムのクラウド移行や新規システムをクラウド上に構築したいというニーズが高まっているためです。これらの案件ではサーバーサイドを担うバックエンドエンジニアが求められるため、クラウド基盤に対する知識やスキルがあれば将来性は高いと言えます。
※参考1:第2部 情報通信分野の現状と課題/総務省
※参考2:クラウド基盤(IaaS/PaaS)サービス市場に関する調査を実施(2024年)
IDC Japanの国内ITインフラに関する市場予測では、「運用/保守」セグメントの2021年の市場規模を1兆4007億円としています。(※)前年比成長率は2.5%で、2022年以降もさまざまなニーズによって成長率は高まっていく予想です。
サーバーの保守運用はバックエンドエンジニアの領域で、サーバー上で稼働するシステムがある限り保守運用の仕事はなくなりません。サーバーのクラウド移行などITインフラを取り巻く環境は変化しているものの、状況に合わせてスキルの幅を広げていけば将来性は十分あります。
※参考:国内ITインフラサービス市場予測、2021年の市場規模は前年比2.7%増の1兆7575億円~IDC Japan調査
Webエンジニアの将来性は、扱うプログラミング言語によっても左右されます。需要の高い言語のスキルがあれば、安定して仕事を獲得できるでしょう。
ここでは、フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニアのそれぞれについて、将来性があると思われる開発言語を紹介します。
フロントエンドエンジニアが扱う言語で将来性があると考えられるのは、「JavaScript」です。JavaScriptの特徴について、以下で紹介します。
JavaScriptは、フロントエンド領域で最大のシェアを誇る言語です。「State of the Developer Nation 21st Edition」では、JavaScriptの開発者数が世界で一番多いという結果が出ました。
JavaScriptは、フロントエンドとバックエンドの両方に対応できる汎用性の高さが特徴です。特にフロントエンド開発においては、JavaScript一択とも言えるでしょう。
JavaScriptから派生した「TypeScript」「Vue.js」「React」なども人気です。なかでもTypeScriptは大規模開発との相性が良く、改修・追加などにTypeScriptを用いるケースが増えると予想されます。
※参考:State of the Developer Nation 21st Edition
JavaScriptは1995年に誕生し、当初は静的なページの開発に使用されていましたが、2005年Microsoftにより、非同期通信のAjaxという技術が開発されて、JavaScriptは一気に普及しました。現在では、非常に多くのライブラリやフレームワークが登場し、アプリケーションのフロントエンド開発をする上で欠かせないプログラミング言語となっています。今回はそんなフリーランスのJavaScript案件についてのトレンド情報をご紹介します。
バックエンドエンジニアが扱う言語のなかで将来性が高い言語として、「Java」「C#」「Python」の3つが挙げられます。それぞれの特徴について、以下で見ていきましょう。
JavaはWeb開発だけでなくAndroid用アプリや企業の基幹システムの開発、機械への組み込みなど、幅広い用途に用いられる言語です。Oracle社によると510億を超えるJava Virtual Machineが稼働していて、シェアの広さが伺えます。(※)Javaを扱うことができれば、Web開発以外にも対応の幅を広げられるでしょう。
Javaは、大手企業や官公庁のシステム開発にも使われている安定した技術です。例えば、日本経済新聞やDropbox、浜松市などは、開発言語としてJavaを採用しています。
※参考:Oracle Java
C#はMicrosoft社が開発したプログラミング言語で、2023年12月のTIOBE指数で第5位にランクインする人気言語です。(※)公開から20年以上経過していますが、2023年時点でも新バージョンが年に数回リリースされていて、Microsoftが現在もC#の開発に注力していることが伺えます。
同じくMicrosoftが提供するWindowsとの相性と良いのも、C#の特徴です。Windows向けの既存システムを使用する企業はC#を開発言語に選ぶ傾向にあり、C#が扱えるバックエンドエンジニアは将来性があると言えます。
※参考:TIOBE指数
Pythonは、「State of the Developer Nation 21st Edition」でJavaScriptに次いで開発者数世界2位にランクインした人気の高い言語です。(※1)2023年12月のTIOBE指数では、月間人気プログラミング言語の1位に輝きました。(※2)
PythonはWeb開発のほかに、近年注目を集めるAI・機械学習の分野でも活用されています。先端ITを担う人材の不足が懸念されるなか、Pythonを扱えればエンジニアとしての将来性はさらに高まるでしょう。
※参考1:State of the Developer Nation 21st Edition
※参考2:TIOBE指数
Javaは世の中で最も利用されているプログラミング言語で、今まで非常に多くのシステム開発プロジェクトで採用されてきています。しかし、今後はどうなるのでしょうか?プログラミング言語は現在数百種類あり、今後は他の言語にシェアを奪われていくことも考えられます。今回はJavaの現状について解説してみました。
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Pythonは、AIエンジニアやWebエンジニア、データサイエンティストを目指す人なら概要だけでも学んでおきたい、将来性が充分ある言語です。しかし「Pythonが有名であることは知っているけれど、具体的にどんなことができるのかわからない」と考えている方もかもしれません。
この記事では、そのような方の疑問を解消するべく、Pythonの歴史や特徴、世界から見た人気など、Pythonについてさまざまな観点からご紹介します。
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これからWebエンジニアを目指す場合、どのような人に適正があるのかも気になるポイントではないでしょうか。
ここでは、Webエンジニアに向いている人の特徴を4つご紹介します。
Web開発の現場では、エンジニア・デザイナー・ディレクター・コーダーなどさまざまな立場の人がチームになりプロジェクトを進めます。また、同じWebエンジニアのなかでもフロントエンドとバックエンドの連携が必要です。このような状況で円滑にプロジェクトを進めるためには、コミュニケーション能力が求められます。
加えて、フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア、いずれの場合も、サイト設計やUI・UX設計/デザインの際にクライアントの課題や要望を汲み取ることが重要です。クライアントに技術要件をわかりやすく伝えなければならないシーンもあるため、コミュニケーション能力は必須だと考えておきましょう。
論理的思考力とは、物事を筋道立てて考えられる能力のことです。論理的思考力が備わっていると、クライアントが抱える課題や要望から「要望を満たして課題を解決するためにはどのようなWebサイトが最適か」という視点でサイトを設計できます。クライアントに喜ばれるWebエンジニアとして活躍できるでしょう。
また、「不具合の原因はどこか」「どのような修正が必要か」など、原因の特定と対策、再発防止についても論理的に素早く検討できます。そのため、バグ修正や障害対応を担当する際も、必要な能力です。
Web業界を含むITの分野では、新しい技術やツールが次々と登場します。これまで人気だった言語やフレームワークのシェアが徐々に下がっていくことも考えられるため、常に新しいスキルを習得するチャレンジ精神も重要です。
また、Web開発のスキルだけでなく、モバイルアプリ開発やWebマーケティングなどの知見もあると、クライアントにより良い提案ができるようになります。チャレンジ精神が旺盛な人は、クライアントに求められるWebエンジニアになれるでしょう。
コーディングやプログラミングでは小さな記述ミスが大きなバグにつながることもあるため、Webエンジニアには集中力も必要です。「細かい作業が得意」「地道な作業が苦ではない」といった人なら、高い品質の成果物を提供できるでしょう。
不具合が生じたときの原因特定や修正作業にも、集中力を要します。集中力を欠いた状態でプログラムを触ると新たなバグを生むおそれがあるため、保守運用の際にも集中力は必須です。
未経験からWebエンジニアを目指す場合、「開発環境の学習」「Web開発言語の学習」「環境ツールの理解」の3つが柱となります。それぞれの具体的な学習内容は、以下の通りです。
上記は大枠で、フロントエンドとバックエンドのどちらを専門にしたいのかによって学習のポイントが変わってきます。
フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの学習ポイントについて以下でそれぞれ解説するので、こちらもチェックしてみてください。
ここでは、未経験者がフロントエンドエンジニアを目指すときに押さえておきたい3つのポイントを解説します。
フロントエンドエンジニアを目指すなら、はじめに学習しておきたいのがHTML/CSSです。HTMLはWebページの構造や記載内容の定義、CSSはWebページのデザインや装飾に用います。1枚のWebページを実装するために、HTMLとCSSは必須です。
JavaScriptやTypeScriptの学習は、まずHTML/CSSについて理解してから取り組むのがおすすめです。
フロントエンド開発の基礎を学んだら、実際にWebサイトやシステムを作成してみましょう。これまで学習した内容の復習ができ、「1つのサイトを完成させた」という達成感も得られます。
サイトが完成したら公開して、他人からのフィードバックをもらうのがおすすめです。サイト設計やUI・UXデザインではユーザー目線を意識する必要があるため、フロントエンドエンジニアへの第一歩として貴重な経験になります。
未経験からフロントエンドエンジニアを目指すなら、客観的なスキルの証明となる資格の取得もおすすめです。具体的におすすめの資格として、以下のようなものがあります。
続いて、バックエンドエンジニアを目指す未経験者が学習を進める際のポイントを3つご紹介します。
Linuxは日本でも幅広い業界で採用されているサーバーOSのひとつで、バックエンドエンジニアとして働くなら扱えるようになっておくべき環境のひとつです。Linux関連の書籍や学習サイトは豊富にあるため、まずはLinuxへの理解を深めましょう。
Linuxはオープンソースで、無料で利用できるのが特徴です。書籍や学習サイトでバックエンド開発についての基本を理解できたら、自分のパソコン上にLinux環境を構築して触ってみてください。実際に手を動かすことで、サーバーについてより理解を深められます。
WebサイトやWebアプリケーションは、フロントエンドとバックエンドが密に連携して動作しています。そのため、バックエンドエンジニアはサーバーサイドだけでなくブラウザやアプリ側との連携に関する知識やスキルも必要です。
オリジナルのアプリケーションを作成することで、Webサービスの全体像やバックエンド領域の役割などをより具体的に理解できます。フロントエンド領域への理解を深めるためにも、バックエンドの基礎を学んだらアプリケーションの作成にも取り組んでみましょう。
バックエンドエンジニアとしての知識やスキルを証明するためには、以下のような資格の取得がおすすめです。
最後に、未経験者がWebエンジニアへの転職を成功させるためのポイントを3つ紹介します。Webエンジニアへの転職を目指す人は、ぜひ実践してみてください。
\Webエンジニア案件多数!/
独学やスクールでスキルを身につけたとしても、実務経験がない人をWebエンジニアとして採用している企業は限られます。そのため、求人を探すときは「未経験」というキーワードを含めましょう。
dodaで「未経験 Webサービス系エンジニア」と検索すると224件(※1)、求人ボックスで「未経験 Webエンジニア」と検索すると151,993件(※2)ヒットしました。(2023年12月29日時点)
このように、未経験からでもWebエンジニアを目指せる求人は一定数あります。まずは未経験OKの求人に応募して、Webエンジニアとしてのキャリアをスタートさせましょう。
※参考1:doda(プログラマ・Webサービスエンジニア 未経験)
※参考2:求人ボックス(未経験 Webエンジニア)
OSS活動とは、修正や拡張が認められているオープンソースソフトウェアの開発や保守を行う活動のことです。OSS活動の記録は成果物として残るため、転職活動をする際のアピール材料になります。
ただし、基本的にOSS活動には高いスキルが求められる点に注意してください。まずは、比較的難易度の低い課題を選んでチャレンジしてみましょう。難易度が低いものは必ずしもアピール材料にはなりませんが、未経験者にとっては貴重な経験になります。
OSS活動に慣れてきたら、徐々に難易度を上げていくのがおすすめです。難易度の高い課題に対応できるようになれば、実績としてアピールできます。
さまざまな企業からシステム開発を請け負っている受託開発企業は、請負業務としてエンジニアに仕事を依頼するケースがあります。請負業務は、労働時間ではなく成果物に対して報酬を支払う契約です。「求める成果物を作成できるスキルがある」と判断されれば、未経験者でも仕事を受注できる可能性があります。
また、受託開発企業はさまざまな開発案件を抱えているため、幅広い分野の業務を経験できるのもメリットです。Webエンジニアとしての経験を積みたい人は、受託開発企業からの請負案件の受注も検討してみてください。
WebエンジニアはWebサイトやWebアプリケーションの開発を行う職種で、担当領域によってフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに細分されます。DX化の推進やIT人材の不足などの背景から、Webエンジニアは将来性の高い仕事のひとつです。
未経験OKのWebエンジニア求人は一定数あるため、これからWebエンジニアを目指すのは決して不可能なことではありません。まずは、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアのどちらを目指すのか考えてみましょう。
担当したい領域を決めたら、本記事で紹介した学習のポイントを参考に、実際の勉強を始めてみてください。
TECH STOCKを運営するINTLOOP株式会社はコンサルティング会社としての経験・実績があるため、ご発注企業様との強い信頼関係があるのが特徴。直受け案件を多数紹介できることから、高単価案件をご案内することが可能です。
IT業界でキャリアを積む中堅エンジニアの中には、ITコンサルタントへの転職を検討する方も多いのではないでしょうか。ITコンサルタントは、高い年収と幅広いキャリアパスが魅力とされています。
本記事では、ITコンサルタントの平均年収を正社員、年代別、役職別、業務別、そしてフリーランスに分けて詳しく解説し、年収が高い理由や年収アップの具体的な方法についても紹介します。ITコンサルタントを目指す方、または現職の方にも役立つ情報を提供いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
セキュリティエンジニアはDX人材としても必要とされる重要性の高い職種です。企業にとっては情報セキュリティの確保は経営上の重要課題と認識されており、高いスキルを持ったセキュリティ人材の将来性は高いといえます。将来性の高さからキャリアとして検討する方も増えていますが、未経験からの転職は可能なのでしょうか。
本記事では、セキュリティエンジニアの概要、業務内容、必要なスキルについて説明し、未経験から目指す方法やおすすめ資格も紹介します。
本記事では、Webデザイナーとして活躍するために取得しておくとよいおすすめ資格10選を紹介します。
WebデザインやITスキルに関する資格は国家検定から民間資格まで数多く存在するので、どれを取得すればよいか迷う方も多いと思います。
これからWebデザイナーを目指す未経験者の方や独学で取り組む方向けは、勉強法も併せて紹介するので、ぜひ参考にしてください。