フリーランスエージェントの手数料(マージン)はかからないケースが多数!仕組み・相場を解説!
フリーランスエージェントを利用する際、気になるのが手数料(中間マージン)です。多くのエージェントは手数料を非公開にしており、その理由や計算方法が分かりにくいことに不安を感じる方もいます。
この記事では、フリーランスエージェントの手数料を決める仕組みや手数料を抑えるための方法について詳しく解説し、手数料無料でサービスを提供するケースについても紹介します。
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フリーランス側は手数料(中間マージン)負担なしのケースが多い
フリーランスエージェントには、フリーランスが手数料(中間マージン)を負担しないケースが多いです。まずは、フリーランスに手数料がかからない理由や手数料が非公開のフリーランスエージェントが多い理由について解説します。
フリーランスに手数料がかからない理由
フリーランスエージェントの中にはフリーランス側の手数料(中間マージン)がかからない企業があります。フリーランス側の手数料が無料なのは、エージェントがクライアント企業から紹介料や報酬を得ているため、フリーランスからは手数料を徴収しなくても収益が確保できるからです。
「エージェントから必要以上に手数料を抜かれることを避けたい」「今までに受注した案件で手数料に納得がいかなかった経験がある」という方には手数料無料のフリーランスエージェントがおすすめです。
手数料が非公開であることが多いのはなぜ?
フリーランスエージェントは手数料を非公開にしているケースが多いです。企業によって非公開の理由はさまざまですが、案件によって手数料率(マージン率)が異なることが理由として考えられます。
そして一律のマージン率を定めることが難しい以上、公開しないエージェントが多いのが現状です。また、フリーランスエージェント業界ではマージン率を公開する義務が法的に定められていない点も、手数料を非公開にすることに影響しています。
しかし、手数料を非公開としているエージェント=悪質ではありません。手数料非公開であっても、案件によっては低い手数料率が適用されている場合もあります。
そのため、手数料が非公開であるかどうかだけではなく、エージェントの提供するサービス内容や案件の質を踏まえてエージェント選びを行うことが重要です。
フリーランスエージェントで手数料(中間マージン)が発生するタイミング
一般的には、発注者から報酬が支払われるタイミングでフリーランスエージェントの手数料が発生します。具体的には、報酬の支払いがフリーランス側へ行われる際に、手数料が差し引かれた額が支払われる仕組みになっています。
案件を探している段階や案件紹介、会員登録、面談の段階では手数料は発生しません。
フリーランス側からすれば、手持ち資金からエージェントへ手数料を直接支払う必要はないのは大きなメリットです。
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フリーランスエージェントが手数料(中間マージン)を決める方法
フリーランスエージェントが手数料(中間マージン)を決める方法は、さまざまな要因によって異なります。この見出しでは、フリーランスエージェントがどのように手数料を設定するかについて解説します。
- 一律固定
- 報酬金額
- 契約回数
- 案件・担当者ごと
上記の4つの方式の特徴を理解することで、自身に最適なエージェントを選びやすくなります。
一律固定
「一律固定」では、契約回数や報酬金額に関係なく、全ての案件に同じ手数料率が適用されます。
エージェントによっては、この一律固定の手数料率を公開していることがあり、フリーランス側は安心して利用できる点がメリットです。
しかし、手数料率が一定であるため、報酬額が高い案件では手数料が高額に設定されます。また、契約回数が増えても手数料率が下がることはないため、長期的にエージェントと付き合っていく場合、他の手数料体系に比べてメリットが薄くなることが考えられます。
手数料を把握した上で案件を受注したいフリーランスにとっては、一律固定方式は最適な選択肢でしょう。
報酬金額
「報酬金額」によって手数料を決める場合、案件の金額に応じて手数料率が変動します。
例えば、報酬金額が50万円までの場合は手数料が20%、60万円以上の案件では15%、100万円以上になると10%というように、報酬額が高いほど手数料の割合が低く設定されるのが一般的です。
エージェント側の案件ごとにかかる経費が大きく変わらないため、報酬額が高額になるほどマージン率を下げても利益が維持できる仕組みです。
高額案件であれば、フリーランス側はより少ない手数料負担で案件を獲得できるため、収入が増加するメリットがあります。ただし、報酬金額に基づく手数料率は案件単位で変動するため、長期的に同じエージェントを利用していても、手数料率が下がるわけではない点には注意が必要です。
「報酬金額」方式は、できるだけ手数料を減らしながら、報酬の高い案件を獲得したいフリーランスに向いている仕組みです。
契約回数
「契約回数」では、フリーランスエージェントを通じた契約や更新回数に応じて手数料率が変動します。
この方式では、最初の契約や初回数回の契約では比較的高いマージン率が適用されますが、契約を重ねるごとに段階的に手数料率が下がります。例えば、初回契約では手数料が20%、2〜5回目の契約では15%、それ以降は10%になるといった具合です。
エージェントと長期的な関係を築くほどフリーランスの手数料が下がるため、長期的にエージェントを利用するフリーランスにメリットがあります。ただし、複数回契約しない限り手数料率が下がらない点や、報酬金額に関わらず同じマージン率が適用されるため、高額案件でも手数料が同一である点はデメリットです。
案件・担当者によって変動
案件・担当者によって異なる手数料率が設定されることがあります。この方式はフリーランスエージェントで一般的な決め方です。案件の内容やクライアントとの契約条件によって手数料率が変動します。
例えば、大手クライアントや評価の高い営業担当者が担当する案件では手数料率が高く設定されることがありますが、規模の小さい案件や初めての取引では手数料率が低くなることもあります。
この方式のメリットは、手数料率が他の方式に比べて柔軟に設定される点です。フリーランスは、エージェントと交渉することで、案件ごとにマージン率の調整を依頼できる可能性があります。ただし、具体的なマージン率は明示されない場合も少なくありません。
フリーランスエージェントごとの手数料(中間マージン)一覧
フリーランスエージェントごとの手数料(中間マージン)は、各エージェントによって大きく異なります。一部のエージェントでは、手数料率が公開されていますが、多くのエージェントは非公開で、契約内容や案件ごとに異なる場合があります。
以下は、主要なフリーランスエージェントの手数料と特徴をまとめた表です。
エージェント名 | 手数料 | 特徴 |
TECH STOCK(INTLOOP株式会社) | 非公開 | 全国8拠点で地方案件やリモート案件が豊富。運営実績21年以上、登録者数40,000人以上で、安定した高収入案件と充実した福利厚生が魅力。 |
Midworks(株式会社Branding Engineer) | 非公開(過去は公開) | IT/WEB系フリーランスエンジニアに特化。70%がエンドクライアント・Sler直案件で、高収入を目指しやすく、給与保証やキャリアサポートも充実。 |
ギークスジョブ(ギークス株式会社) | 非公開 | 日本最大級のITフリーランス案件検索サイト「geechs job」を運営。20年以上の支援実績があり、独自の福利厚生も提供。 |
テクフリ(株式会社アイデンティティー) | 非公開(一部10%) | 東京・神奈川周辺に特化したITエンジニア向け。エンドクライアント案件が25%、マージン10%の案件が豊富(全体の約35%)で、休業補償保険などの福利厚生を整備。 |
PE-BANK(株式会社PE-BANK) | 8~15% | 30年以上の実績を持つ老舗エージェント。契約回数に応じてマージン率が下がる変動制で、高単価案件や確定申告などのサポートが充実。 |
フリーランスエージェントを利用する5つのメリット
フリーランスエージェントを利用することのメリットは以下の通りです。
- キャリアカウンセリングの実施
- 福利厚生によるサポート
- 営業活動を任せることで本業に注力できる
- トラブル対応を任せられる
- 事務・入金手続きのサポートがある
上記のメリットに関して順番に解説していきます。
カウンセリングでキャリアプランを提案してくれる
フリーランスエージェントの中には「キャリアカウンセリング」を実施している企業があります。特に大手のエージェントでは、過去の利用者データが豊富に蓄積されており、そのデータをもとに、フリーランス一人ひとりに最適なキャリアプランを提案してくれます。
キャリアカウンセリングを通じて、「自分のスキル・実績の市場価値」や「これからどのようなスキル・経験を積むべきか」「なぜ年収が伸び悩んでいるか」など、具体的な問題について相談することが可能です。
また、ほとんどのフリーランスエージェントでは、キャリア相談を無料で提供しているため、気軽に利用できる点もメリットです。自分のキャリアに不安がある方や次のステップを考えている方は、一度キャリアカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
フリーランスエンジニアの案件紹介サービスTECH STOCKでは、身に付けている現状のスキルと今後習得すべきスキルを目指したいキャリアに照らし合わせて、最適なキャリアカウンセリングを行います。キャリアのご相談もTECH STOCKにお任せください。
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福利厚生によるサポートがあるケースも
フリーランスエージェントを利用する大きなメリットの一つは、福利厚生を提供してくれる点です。特に大手のフリーランスエージェントでは、スポーツクラブや健康診断、旅行やレジャー施設の割引など、会社員と同等の福利厚生サービスが提供されています。
また、税理士による確定申告サポートや、税務に関する相談を行っているフリーランスエージェントもあります。
TECH STOCKでは、税理士による確定申告や開業相談のサービスが提供されており、オンラインでの確定申告サポートも受けられます。また、INTLOOPが運営するFukurint(フクリント)では、60種類以上のライフスタイル、学習、仕事に関する福利厚生サービスを提供しています。
フリーランスでも安心して生活と仕事のバランスを取ることが可能です。福利厚生面で十分なサポートを希望する方は、フリーランスエージェントがどのような福利厚生を提供しているか確認するとよいでしょう。
営業活動を任せて業務に集中できる
フリーランスエージェントに営業活動を任せることでエンジニアとしての本業に注力できます。
フリーランスエンジニア白書(2024年)では、19.8%のフリーランスが「案件獲得にかける営業活動」を課題として挙げています。(※1)また、2020年のフリーランスに関する調査では「今の働き方を続けていく上で課題になっているものは」という質問に対して、「収入が安定しない」という回答が最も多く見られました。(※2)
フリーランスエージェントを活用することで、営業に関する負担を軽減できます。エージェントはフリーランスに代わって企業への営業活動を行い、案件の紹介や契約交渉を代行してくれるため、フリーランスは本業である技術的な仕事に集中することができます。
また、案件が終了した後も、エージェントが新たな案件をすぐに提案してくれるため、収入の安定が図りやすくなります。また、営業に時間を使う代わりにスキルアップや資格取得に集中することも可能です。
トラブル対応を任せられる
フリーランスの45.6%が、企業との業務委託契約で何らかのトラブルを経験しているといわれています。(※)フリーランスとクライアントの間で生じるトラブルとしては「報酬の支払いの遅延」「報酬の減額」「契約後の納期・業務変更」などがあります。
エージェントを利用すれば、上記のトラブルをエージェントが仲介役として対応してくれるため、安心して業務に集中することが可能です。
どのフリーランスエージェントを活用すべきか迷った際には、トラブル対応に関するエージェントの口コミを確認するのが有効です。
事務・入金手続きのサポートがある
「事務・入金手続きのサポートがある」という点は、フリーランスエージェントの利用者にとってメリットの一つです。フリーランスとして働く際、経理や入金管理などのバックオフィス作業は非常に煩雑で、多くのフリーランスが課題と感じています。
実際、フリーランスにとって「経理などの庶務・バックオフィス作業が煩雑」という問題は、業務上の課題の第2位に挙げられています。(※)フリーランスエージェントを利用すれば、請求書や契約書の作成、納品後の入金手続きといった事務作業を代行してもらえるため、フリーランスは本業に集中することができます。
また、業務完了から支払いまでの期間を知っておくことも重要です。TECH STOCKでは、支払いのタイミングが稼働月の末締めで翌月15日に支払われるため、入金時期が比較的早く、安心して仕事に専念できる環境が整えられています。
働き方の多様化が進む現代において、フリーランスとして仕事をすることを選ぶ人も増加しています。令和4年の総務省調べによると200万人以上がフリーランスを本業としているという数値が出ています(※)。
実際にフリーランスや個人事業主として働き始める際、依頼主側と「業務委託契約書」を結んで仕事をすることになるケースがあります。
本記事では、業務委託契約書に関して、フリーランスが気を付けるべきことを詳しく解説します。
フリーランスとして働く上で、報酬に関するトラブルは避けたいものです。
例えば、「報酬の不払い・過少払い」を経験したフリーランスが全体の24.9%を占めるというデータがあります。また、「報酬の未払いや一方的な減額があった」と答えた人も26.3%に上り、フリーランスの約4人に1人が報酬に関するトラブルを経験していることが明らかです。(※)
この記事では、未払いトラブルの事例や未払い報酬を回収する方法、事前に行える予防法について解説していきます。
まとめ
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正社員からフリーランスとして独立した場合、企業から提供されていた福利厚生は受けられなくなり、自分自身で勤務環境・生活環境を整える必要があります。
しかし、福利厚生に相当するサービスを十分に受けられていないと感じているフリーランスは少なくありません。実際、「フリーランスがよりよく働くために必要なもの」として福利厚生を挙げた人は全体の33.1%に上るとのデータがあります。(※)
本記事では、フリーランス向けの福利厚生サービスや選び方のポイントについて詳しく解説します。
※ フリーランスとして働く人の意識・実態調査2024/日本労働組合総連合会