職種

コーダーとは?年収やなるための勉強法、キャリアパスについて解説

更新日 2024/11/18

Webデザイナーが設計したサイトデザインを実装する役割を担う「コーダー」は、技術面のスキルとヒューマンスキルの両方が求められる仕事ですが、未経験からでも十分に目指すことが可能です。

コーダーとしての経験を積み、最終的にはWebデザイナーやフロントエンドエンジニアを目指すことで、安定的な案件の獲得につながり、収入アップも目指せるでしょう。本記事では、コーダーの仕事内容や必要なスキル、向いている人などについて詳しく解説します。

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コーディング 仕事

コーダーの仕事内容

コーダーの仕事は、HTML/CSSやJavaScriptなどのプログラミング言語を用いて、WebデザイナーがデザインしたWebサイトやアプリケーションを実装することです。

Webデザイナーが「クライアントから希望のWebサイトの完成イメージをヒアリングし、最適なページ構成やデザインを設計する仕事」なら、コーダーは「Webデザイナーが描いた設計図をWeb上に再現する仕事」であるといえるでしょう。

主な制作物としては、商品やサービスを訴求する目的で制作されるLP(ランディングページ)や、企業のコーポレートサイトなどが挙げられます。制作物が正しく動作するかどうかを検証するデバッグも、コーダーの仕事の一部です。

コーダーに必要なスキル

コーダーに必要なスキルには「技術面のスキル」と「ヒューマンスキル」の2つの観点があり、双方のスキルをバランスよく身につけることが大切です。ここでは、それぞれの観点からコーダーが身につけておきたいスキルについて解説します。

技術面のスキル

技術面のスキルで特に重要なのは、「UIやSEO対策の知識」と「プログラミング言語の知識」の2つです。技術力が高まるほど、コーダーとしての価値が高まり、単価アップにもつながるため、積極的に学習を重ねていきましょう。

UIやSEO対策の知識

ユーザーが快適に利用できるWebサイトを構築するためには、ユーザーと製品・サービスの接点であるUI(ユーザーインターフェース)の知識を身につける必要があります。ストレスの少ないUI設計は、離脱率の減少や購入率の向上など、さまざまな好影響をもたらします。

また、SEO対策の知識を深めて、検索順位を高められるサイト作りを行うことも大切です。検索の上位に表示されるサイトを制作できるコーダーは、貴重な人材として重宝されます。

プログラミング言語の知識

JavaScriptなどのプログラミング言語の知識を学び、動的なサイトを制作する知識も、コーダーとして活躍するためには不可欠です。

コーディングの基本はHTML/CSSですが、画面全体の要素を柔軟に動かして視認性の高いサイトを制作したり、ユーザーの関心を集めやすいコンテンツを配置したりするためには、JavaScriptやPHPなどのプログラミング言語の力が求められます。

プログラミング言語を極めることで、将来的にフロントエンドエンジニアへのキャリアアップを目指すことも可能です。

ヒューマンスキル

コーダーに必要なヒューマンスキルは、主に「柔軟な発想力と提案力」や「コミュニケーション力」などが挙げられます。技術力を高めるだけでなく、ヒューマンスキルも日常的に磨いていきましょう。

柔軟な発想力と提案力

コーダーは、Webデザイナーが設計したサイトデザインに則って、ユーザーにとって使いやすく、デザイン性に優れたWebサイトを実装する職種です。そのため、「どのようなWebサイトが使いやすいのか」をさまざまな角度から検討するための、柔軟な発想力が求められます。

思い浮かんだアイディアは、実際に反映されなければアイディアのままで終わってしまうので、チームメンバーやクライアントに適切に伝える提案力も必要不可欠です。

コミュニケーション力

コーダーは、Webデザイナーがクライアントからヒアリングしたさまざまな要件を満たしたWebサイトを構築し、クライアントの意向に沿った成果物を納品する必要があります。そのため、Webサイトの構築中はチームやクライアントとこまめにコミュニケーションを取り、完成図にずれがないかどうかを確かめながら作業を行うことが大切です。

Webデザイナーだけでなく、チーム内のさまざまな立場の人とコミュニケーションを図る必要があるため、高いコミュニケーション力を身につける必要があります。

コーダーの年収

正社員としてのコーダーの年収は、300~500万円程度がボリュームゾーンです。(※1)国税庁が取りまとめた「令和3年分民間給与実態統計調査」(※2)によれば、国内の全給与所得者の平均給与は443万円であることから、コーダーの平均年収はやや低めの水準にある人が多いといえます。

派遣・パートとして働く場合は、時給は1,200~2,000円程度の契約が一般的です。この場合、1年間を通して無理なく働くと、年収は200万円台程度に落ち着くケースが多いでしょう。

フリーランスはスキルや仕事量によって報酬に差が出るため、平均年収は人によって大きく異なります。働いた分だけ収入が上がるので、正社員の水準よりも大幅に年収を上げられるチャンスがあります。

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※参考1:HTMLコーダーの転職・求人・中途採用情報【doda(デューダ)】
※参考2:令和3年分民間給与実態統計調査

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コーディングの案件は初心者でも獲得できる?単価アップの方法も解説

HTMLやCSSを使ってWebサイトを実装するコーディングは、未経験からでも学習することができるスキルです。コーディングのみを行う「HTMLコーダー」の需要は残念ながら減少しつつありますが、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアへのキャリアアップを目指すことで、安定的な案件の獲得と、高収入を実現することも可能です。

本記事ではコーディングの仕事の概要や将来性、必要なスキル、単価を上げるための方法などについて解説します。

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コーダーの将来性

コーディングスキルがほとんどなくてもWebサイトを構築できる「CMS」の普及によって、コーディングのみを行う「コーダー」の需要は低下しつつあります。

実際に求人サイトを見ても、コーダーの上位職種であるWebデザイナーやプログラマー(フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア)の求人は比較的豊富にありますが、コーディングのみを行う「HTMLコーダー」の求人は100件を下回ることも珍しくありません。

このように、現在ではコーディングスキルのみで活躍し続けることは難しいため、コーダーがWeb業界で長く働くためには、デザインの知識やプログラミングスキルを身につけて、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアにステップアップすることが望ましいでしょう。

コーダーのキャリアパス

コーダーとしてスキルを積み、次のステップへ進むなら、Webデザイナーまたはフロントエンドエンジニアを目指すのがよいでしょう。ここでは、Webデザイナーとフロントエンドエンジニアそれぞれの特徴について解説します。

Webデザイナー

複雑な構造のWebサイトを制作する際は、Webデザイナーとコーダーの業務範囲が明確に切り分けられている場合が多いといえます。しかし、下層ページがそれほど多くなく、構造が単純なWebサイトを構築する場合に関していえば、Webデザイナーがコーダーを兼任することも少なくありません。

そのため、小規模なWebサイトの構築を担当し、コーダーとして働きながらWebデザインの知識も深めていけば、将来的にはWebデザイナーとして活躍することも可能です。ゆくゆくは、より大規模なWebサイトの構築において、Webデザインを担当するチャンスも訪れるでしょう。

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本記事では、Webデザイナーの仕事内容や求められるスキル、さらには年収や将来性など、詳しく解説します。Webデザイナーに興味のある方は、ぜひご参考ください。

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フロントエンドエンジニアとして活躍するためには、JavaScriptやPHPのほか、「React.js」や「Vue.js」などの開発用フレームワークを学ぶのもおすすめです。

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コーダーに向いている人

コーダーに向いているのは、コツコツ取り組むことが好きな人や、最新の技術を学び続けられる人、向上心のある人などです。ここでは、コーダーに適正がある人が身につけている3つの特徴について詳しく解説します。

コツコツ取り組むことが得意な人

コーダーは、Webデザイナーが手がけた設計書に基づいて、Webサイトを実装する仕事です。HTML/CSSやJavaScriptなどを組み合わせて実装していく仕事は、一度の記述で全てがうまく行くことは少なく、トライ&エラーの繰り返しになるのが一般的です。完成したときの達成感は大きいものですが、個々の作業は地味に思えることもあるかもしれません。

そのため、一つひとつの作業にコツコツ取り組むことを得意とする人は、コーダーに向いています。細かい作業やトライ&エラーにもめげずに取り組み続けられる忍耐力を持つ人は、コーダーとして成功しやすいでしょう。

最新の技術を学び続けられる人

Web制作の世界では、常に技術が進歩し続けています。そのため、HTML/CSSやJavaScriptなど、Web制作関連の最新情報にアンテナを張り、新しい技術が登場したら速やかに開発に取り入れることが求められます。

Webサイト制作には、時代に合わせて流行りが存在します。最初に学んだ古い知識のままアップデートされていないと、市場の流行に追いつけず技術が陳腐化してしまうおそれがあります。また、古い技術を使い続けるとセキュリティリスクが高まる可能性もあるため、注意が必要です。

向上心のある人

現状維持ではなく、常により良い結果を出したいと思える「向上心のある人」は、コーダーに向いています。完成させた成果物の改善点を見つけ出し、さらに良いものにしようと思える人は、技術力の向上も早く、初心者から始めた人でも少しずつ完成度の高いWebサイトやアプリケーションを制作できるようになっていくでしょう。

向上心がない人は技術力が身につきにくかったり、制作するWebサイトの精度が低くなったりしやすいため、向上心を高める工夫が必要です。

コーダーにおすすめの資格

コーダーとしてのスキルを高めるためには、資格の勉強を通してコーディングを学ぶのもおすすめです。ここでは、コーダーにおすすめの「HTML5プロフェッショナル認定試験」と「Webクリエイター能力認定試験」の2種類の資格をご紹介します。

HTML5プロフェッショナル認定試験

HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5やCSS3、JavaScriptなど、Webサイト制作にかかわるさまざまな知識やスキルを問われる試験です。基礎知識を問う「レベル1」と、動的なWebサイト制作のスキルを問う「レベル2」の2種類に分かれています。受験するレベルは自由に選択できますが、「レベル2」を先に受験して合格しても、「レベル1」に合格して認定を受けた後でなければ「レベル2」の認定を受けることはできません。そのため、初心者のコーダーは、「レベル1」から始めてみるとよいでしょう。実際のWebサイト制作を想定した実践に近い問題が出題されるため、合格すると、コーダーとして現場で活躍できるだけの十分なスキルを持っていることを証明できます。

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、HTML5に関するスキルを認定するための試験です。HTML/CSSの知識をメインに問われますが、JavaScriptやAPIなど、動的なWebサイト制作に関する内容も出題されるため、将来的にフロントエンドエンジニアとして活躍したい人にもおすすめです。

「スタンダード」と「エキスパート」の2種類に分かれており、スタンダードはHTML/CSSの基本構造が出題されます。エキスパートは色彩設計やUIを意識したWebデザインなど、より応用的な内容が問われます。

コーダーになるための勉強方法

コーダーになるための勉強方法としては、書籍の購入やオンライン講座の受講、専門のスクール利用などが挙げられます。それぞれの特徴を知り、自分に合った方法を選択しましょう。ここでは、3つの勉強方法について、メリットも交えながら解説します。

書籍を購入する

書籍を購入して独学する方法は、通勤時間や仕事の合間など、隙間時間を活用して学習を進めやすい点がメリットです。HTML/CSSは参考書が充実しているため、自分の習熟度や学習スタイルに見合った1冊を選びやすく、書籍で学ぶのに適した学習テーマの一つです。

ただし、独学の場合は学習スケジュールを自分で管理し、計画的に進めていくことが重要になります。計画的な学習が苦手な人は、オンライン講座やスクールの利用も検討するとよいでしょう。

オンライン講座を受講する

オンライン講座は、インターネット上で配信される動画を利用してコーディングを学ぶ方法です。インターネットに接続されたパソコンがあれば自宅で受講できるため、受講のハードルが低いというメリットがあります。

初めてコーディングを学ぶ人でも、講師に疑問点を確認しながら学習を進められるので、つまずきを解消しながら計画的に学習を進められます。「一人で勉強する自信はないけれど、スクールに通う時間は取れない」という人にもおすすめです。

専門のスクールを利用する

専門のスクールに通う方法は、効率よく短期間でスキルを習得することができる点がメリットです。分からないところが出てきてもすぐに講師に質問することができ、その場で疑問を解決できます。

また、講師が目の前で講義を担当してくれるため、オンライン講座と比べて実習に適しており、実際にWebサイトを構築しながらコーディングを学ぶことにも適しています。手を動かしながら実践的なコーディングを学びたい人に向いています。

まとめ

コーダーとして活躍するためには、技術面のスキルとヒューマンスキルの双方をバランスよく身につけることが大切です。CMSの登場によってコーディングのみの案件数は減りつつあるので、将来的なWebデザイナーやフロントエンドエンジニアへのキャリアアップも視野に入れつつ学習を進めましょう。

書籍の購入による独学やオンライン講座の受講、専門のスクールへの通学など、いくつかの学習方法があるため、自分に合った方法を選び、効率的に技術を磨くことが求められます。

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