AWSエンジニアの年収や将来性は?未経験からの転職に必要なこと
AWSエンジニアは人材への需要が高く、将来性を見込める仕事です。未経験から転職するには準備が欠かせません。ここでは、近年注目されているAWSエンジニアの仕事内容、必要なスキル、将来性、年収などについてご紹介します。
AWSエンジニアとは何か
まずは、AWSエンジニアがどのような仕事をする職種なのかみていきましょう。
AWSエンジニアとは
AWSとは、「Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)」の略で、AWSエンジニアはAWSサービスを取り扱うエンジニアを指します。ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアといったAWSというクラウドサービスをお客様に提案・提供する仕事です。
クラウドサービスの提供には、クラウド上のサーバーやネットワークといったインフラ設計や構築、運用保守が含まれます。サーバーの設計や構築、運用保守をするサーバーエンジニアの仕事に加えて、サーバー同士をつなぐネットワークの設計や構築、運用保守をするネットワークエンジニアの仕事もあります。その分、クラウドエンジニアの業務は多岐に渡ります。
つまり、AWSエンジニアは、クラウドというプラットフォームで提供されるAWSサービスの設計や構築、運用保守までを担当する仕事です。
拡大するクラウドサービス「AWS」
AWSは、Amazonが提供するクラウドサービスの総称です。AmazonといえばECサイトというイメージもありますが、AWSもAmazonが展開する事業の中でも大きな柱のひとつです。
2022年度のAmazon.com全体の売上5140億ドルに対し、AWSの売上801億ドルは、全体の15.6%を占めています。またAWSの売上は、前年比29%増と好調です。(※1)
大手クラウドサービスの提供会社には、AWSのほかにMicrosoftのAzureやGoogleのGoogle Cloudがあり、3大クラウドサービスと呼ばれています。世界のどの地域でも、この3大クラウドサービスは売上上位に入る強さです。中国のAlibabaも世界ランカーといえるでしょう。
日本市場では、3大クラウドサービスに加えて、富士通やNTT、ソフトバンク(※2)といった国内企業が上位にランクインしています。
※1参考:Amazon.com, Inc. – Amazon.com が第 4 四半期の業績を発表
※2参考:世界のIaaSシェア、2021年は1位AWS、2位Microsoft、3位Alibaba、4位Google ガートナー調査 – ITmedia NEWS
AWSが提供するサービス
世界市場で広く受け入れられているAWSは、200以上もの製品群からなり、大きく3つのカテゴリーにわかれます。
- ITリソース提供
- システム開発および運用
- アプリケーション
それぞれに代表的なサービスをご紹介しましょう。
ITリソース提供
サーバーやストレージ、データベース、ネットワークなどのリソースを提供する製品群には、次のようなものがあります。
- 仮想サーバー「Amazon EC2」「Amazon Lightsail」
- ストレージ「Amazon Simple Storage Service(S3)」「Amazon Elastic Block Store(EBS)」
- データベース「Amazon RDS」「Amazon DynamoDB」
- ネットワーク「Amazon VPC」など
システム開発および運用
システム開発および運用には、分析や管理ツール、セキュリティ、デベロッパーツールなどの製品があります。
- 分析「Amazon Athena」「Amazon QuickSight」
- 管理ツール「Amazon CloudWatch」
- セキュリティ「AWS Identity and Access Management(IAM)」「Amazon Detective」
- デベロッパーツール「AWS Cloud9」「AWS CodeBuild」
アプリケーション
アプリケーションに含まれるのは、以下のような製品です。
- ビジネスアプリケーション「Amazon Connect」「AmazonOne」
- 生産性アプリケーション「Amazon WorkMail」「Amazon WorkDocs」「Amazon Chime」
AWSが人気の理由
AWSの人気を支えているのは、豊富なクラウドサービス製品群だけではありません。ユーザーニーズを捉えるリサーチ力や開発力、製品を支える技術力、販売力などの総合力の高さが人気を集める理由だといえるでしょう。
日進月歩で発展する最新技術が、比較的使いやすい形で提供されます。スキルアップしたいエンジニアには、学習コンテンツやコミュニティなどの環境が整えられ、AWS認定と呼ばれるスキル証明の取得も可能です。AWSサービスを無料で利用できる無料利用枠も設けられ、無料トライアルはもちろんのこと、12カ月間無料のサービスや期間を設けず常に無料で使えるものもあります。
クラウドサービス提供企業として世界的にシェアが高いことは前述しました。AWSにはパートナーネットワークがあり、AWSのリソースを活用してAWS製品群を販売する協力企業が数多く存在します。このようなチーム体制を組んでいる点も人気の理由といえるでしょう。
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クラウドサービス市場の現状
ここで一旦、クラウドサービス市場の現状をより深く理解するために、クラウドサービスが登場する前の技術と課題、その解決策として登場したクラウドサービスに求められていることに触れておきましょう。
大手企業のAmazonやMicrosoft、Googleなどがクラウドコンピューティングサービスを提供するなど、世界中でクラウドの活用が広がっています。このような背景に伴って、クラウドを活用できる技術者の需要も高まっているため、新たにクラウドを学びたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これからクラウドエンジニアとして活躍を目指すなら、資格試験を通してクラウドを勉強するのがおすすめです。この記事では、クラウドの基礎知識や代表的な技術やクラウドの学習におすすめの資格試験と勉強方法などをご紹介します。
これからクラウドについて学びたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
クラウドサービスが登場する前
クラウドサービスが登場する前は、各企業が自社のみでサーバークライアント型のネットワークを構築する必要がありました。これは、オンプレミス型と呼ばれます。
クライアント側は、従業員一人ひとりにPCを用意し、必要なソフトウェアをインストールした上で貸与します。それに加えて、自社で高額なサーバーを保有しなければなりませんでした。システム開発や運用保守のための人員も必要で、決して安い投資ではなかったといえるでしょう。
また、サーバーがファイルやメール、データベース、Webのように機能ごとに分かれていることも多く、増えていくサーバーを管理するコストが増加していったこともあります。それに加えて、各サーバーのスペックを十分に使い切れていない場合もあり、自社での保有は高くつくというイメージが広まっていきました。
クラウドサービスの登場と期待されていること
オンプレミス型のコスト高という課題を克服すべく、登場した技術がクラウドサービスです。ひとつのサーバーのリソースを分割して利用できる仮想技術などを活用して、複数の企業でひとつのサーバーを共有することが可能になりました。
それは、企業がそれぞれにITリソースを保有しなくても、インターネット経由で必要な分を必要なときだけ使えるようになることを意味します。つまり、サーバーなどのITリソース保有やシステム開発、構築費の削減に加えて、運用保守の省力化や省スペース化を実現できるという点が期待されていることです。
このような理由から、多くの企業がクラウド化に取り組んでいます。
クラウドサービスの分類
AWSエンジニアは、AWSサービスを提供することによって企業のクラウド化に取り組みます。それには、クラウドサービスの分類に対する理解が不可欠です。クラウドサービスの種類によって、クラウドエンジニアの仕事が変わってきます。そこで、ここではクラウドサービスの分類を見ていきましょう。
パブリッククラウドとプライベートクラウド
クラウドには、パブリッククラウドとプライベートクラウドという2種類があります。AWSのように不特定多数のユーザーに提供されるクラウドサービスをパブリッククラウドと呼びます。その一方でプライベートクラウドとは、自社専用のクラウドサービスです。
パブリッククラウドとプライベートクラウドとの主な違いは、使用するITリソースとサービス提供者です。パブリッククラウドは、ITリソースもクラウドサービスもクラウドサービス提供会社によって提供されます。
それに対してプライベートクラウドは、自社のITリソースのみで構築される自社向けのサービスです。また、プライベートクラウドとパブリッククラウドを連携させて利用することを、ハイブリッドクラウドと呼びます。
近年、プライベートやパブリックの種類を問わず、クラウドの利用が増えていますが、その理由は、ユーザーがITリソースを自己保有しなくても、必要なときに必要な分だけ使えるという柔軟さに加え、最新技術に対する対応の速さなどがあるからです。
クラウド上で提供されるサービス「IaaS、PaaS、SaaS」
パブリックやプライベートといったクラウドの種類を問わず、クラウドサービスで提供されるサービスには、大きく3つの種類があります。多くのサービスは、利用分に応じた従量課金制または月額利用料という課金体系です。
IaaS
IaaSとは、「Infrastructure as a Service」の略で、「アイアース」または「イアース」と読みます。サービスとしてのインフラストラクチャー(インフラ)を意味し、サーバーやネットワーク機器、OS、オンラインストレージなどのハードウェアリソースを提供するサービスです。
OSとアプリケーションとの間で処理を円滑にする働きをするミドルウェアやアプリケーションなどのソフトウェアをIaaS上で自由に動かせますが、ユーザーが自分自身でインストールしなければなりません。サービスの一例に、Webサイト用のサーバーなどがあります。
PaaS
PaaSは、「Platform as a Service」の略で、「パース」と読みます。サービスとしてのプラットフォームを指し、ミドルウェアやアプリケーションの開発環境をサービスとして提供するモデルです。
JavaやPHPなどのプログラミング言語に対応したデータベースやアプリケーション実行環境が整えられているため、自社にてインフラの構築や運用保守をすることなく、迅速にアプリケーション開発やサービス提供が可能となります。
SaaS
SaaSとは、「Software as a Service」の略で、「サース」または「サーズ」と読みます。サービスとしてのソフトウェアという意味です。インターネット経由でアプリケーションの機能を必要な分だけ利用できるようにするサービスといえます。
サービスの契約をすれば、すぐに利用開始できるのがSaaSの特徴です。パッケージソフトの購入よりも導入コストを抑えられることや、いつでもどこでもデバイスを選ばすに利用できるマルチデバイス対応も魅力といえるでしょう。Webメールが代表例です。
サービスの種類によって決まってくる仕事内容
AWSは、クラウドサービスのひとつです。AWSサービスを取り扱うクラウドエンジニアとして求められる仕事内容は、前述のサービス内容によって変わってきます。
IaaSに携わりたい場合、クラウドの中でもサーバーなどのハードウェアやOSの知見が必要になります。サーバーやネットワークなどの運用担当者に対して、障害対応やメンテナンスなどの負担軽減がサービスの価値だからです。
PaaSの場合はIaaSに加えて、OSやデータベースなどのミドルウェアやプログラミング言語など、アプリケーション開発環境についての知識や経験が求められます。ユーザー企業にとってのメリットは、開発環境の構築や運用にかかるコスト圧縮です。
グループウェアやアプリケーションの操作性・機能の向上はもちろんのこと、それを支えるプラットフォームやインフラまでを領域とするのがSaaSだといえるでしょう。SaaSの場合、どこまでを業務範囲とするのかで、求められるスキルや経験が変わってきます。
AWSエンジニアの仕事内容と求められるスキルや資格
ここまで見てきたように、一口にAWSエンジニアといっても、その仕事領域は広いことがわかりました。ここでは、AWSエンジニアに求められる仕事内容と歓迎されるスキルや資格について見てみましょう。
AWSサービスの設計
AWSのサービスを設計するには、クラウド技術についての知見が必要です。クラウドサービスの大きな特徴のひとつに、提供されるITリソースを状況に応じて柔軟に使えるという点があります。
そのためには仮想化技術や分散処理技術、データベース技術などを理解し、クラウドの特徴を十分に活かせるシステムを設計しなければなりません。既存システムと比較したときに、導入コストや運用コストの面でメリットが感じられるようなシステムの提案が求められます。
AWSサービスを利用する目的や期待することなどをよく確認し、サービス利用の方向性を決めましょう。まずは、システムの構成図を書く構成設計から始めます。その後で、具体的なAWSサービス名を決めていきましょう。
AWSサービスの構築
AWSサービスを稼働させるシステムの設計、つまり構成設計が完了したら、次は構築です。AWSサービスの構築は、既存のAWSサービスを組み合わせてテストし、稼働させる環境を整えることを意味します。
AWSサービスの提供開始前には、開始に向けて確認しておかなければならない作業手順があります。仮想サーバーやOS、ストレージなどITリソースの作成や設定方法、その順番などをよく確認しましょう。やり直しで大きく時間をロスすることのないよう、定められた手順に従って、必要な設定を進めましょう。
AWSでは、企業ユーザーに対してAWS Well-Architected フレームワークを利用した稼働前の確認が推奨されています。評価されるのは、効率性やセキュリティ、信頼性、パフォーマンス、コストの最適化、持続可能性の6点です。
AWSサービスの運用
サービスの提供を開始したら、サービスの運用管理を行います。自分が設計し構築した環境が問題なく稼働しているかという動作監視に加えて、セキュリティやコストパフォーマンスなども見ていきます。顧客の利用状況に応じて、サービスの増強を提案するのも仕事です。
AWSサービスを稼働させるシステムの設計から構築、運用までと、AWSエンジニアの仕事内容は多岐に渡ります。自分自身のスキルや経験に応じて対応できる内容が変わってきますので、スキルアップを欠かさないことが重要だといえるでしょう。
知っておきたいクラウドを支える技術
AWSエンジニアとしてAWSサービスを提供するには、クラウドを支える技術を理解しておかなければなりません。例えば、仮想化技術や分散処理技術、データベース技術などです。
仮想化技術とは、実在する1台のサーバーなどのITリソースを分割したり、統合したりする技術を指します。クラウドサービスの大きな特徴のひとつに、システムの構成を素早く変更したり、不足するリソースを自動的に追加できたりすることがありますが、その実現に不可欠な技術です。
仮想化技術によって処理が柔軟かつ高速になると、大量のデータを扱うシーンも多くなります。そのような場合に必要となる技術が、分散処理技術です。大量のデータ処理を複数のサーバーに分散させ、同時並列で効率的に行います。分散させることにより、仮に1台のサーバーがダウンしても処理が中断しません。
そのほかにも、クラウドにはリレーショナルデータベースやNoSQLなどのデータベース技術やストレージ技術、セキュリティなど、さまざまな技術が使用されています。
取得が推奨される資格
AWSエンジニアを目指すなら、取得しておきたい資格があります。代表的なものをご紹介しましょう。
- AWS認定
- 基本情報技術者
- 応用情報技術者
- Linux技術者認定資格「LinuC」
- シスコ認定
AWS認定
AWS公式のスキル認定制度がAWS認定です。全部で12種類あり、未経験から受験できるものに加えて、プロ向けやクラウド技術の専門知識を証明するものまで幅広く用意されています。試験はオンラインとオフライン(試験会場での開催)の2種類です。
合格すると、デジタルバッジが付与されることに加え、試験料割引券、認定者コミュニティへの参加、イベントへの招待などの認定者特典が付与されます。デジタルバッジの有効期限は3年で、再認定が必要です。
学習には、AWSサイト内コンテンツをはじめとして、オンライン動画やセミナーを活用できます。AWS認定は世界に流通していますので、AWSエンジニアを目指す、またはAWSエンジニアとしてスキルアップを図る場合には、取得しておいたほうがいいでしょう。
基本情報技術者
基本情報技術者は、ITエンジニアの入門編とも呼ばれる認知度の高い国家資格です。取得には、ITエンジニアとしての基本的知識やスキルが必要で、未経験者でも合格しやすいことが特徴といえます。一度取得したら更新や再認定の必要がないということも、この資格の魅力です。
応用情報技術者
基本情報技術者の上位資格が、応用情報技術者です。基本情報技術者よりも高いレベルの知識やスキルが求められるだけでなく、管理や経営といった幅広い知識と応用力が必要になります。さらに上を目指すなら、ネットワークスペシャリストがおすすめです。
Linux技術者認定試験「LinuC」
Linux技術者認定試験「LinuC(リナック)」は、LPI-Japanという団体によって認定される民間資格です。物理的サーバーの構築にとどまらず、仮想化技術を用いたネットワークの設計・構築に関する知識やスキルがあることを示せます。資格の有意性という事実上の有効期限があり、5年ごとに再認定が必要です。
シスコ認定
ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズによって認定される民間資格がシスコ認定です。ネットワークの専門知識やスキルを有するスペシャリストの間で取得されることの多いグローバルな資格だといえます。こちらも有効期限があり、3年ごとに再認定を受けなければなりません。
Amazonが主催するAWSの認定資格は、AWSを扱うエンジニアとして現場で活躍したい人が、自身のスキルを証明するための手段として広く知られています。
エンジニアが自身のスキルを証明するだけでなく、これからAWSを学んでいきたいと考えている人が、学習の入口としてAWS認定資格を活用するのもおすすめです。
本記事では、AWS資格の概要やメリット、各資格の特徴や内容など、AWS資格について詳しく解説します。
基本情報技術者試験は、2023年4月から通年化されました。このことを受け、今後ますます受験者の増加が見込まれます。そこで今回は、ITエンジニアとして理解しておくべき基本情報技術者試験の試験内容やメリット、合格率、受験までの流れについて解説していきます。
AWSエンジニアの求人と年収
ここでは、AWSエンジニアの求人と年収について触れていきます。
AWSエンジニア関連の求人数と特徴
AWSエンジニア関連の求人数は、ある求人サイトでは国内に約30万件、また別の求人サイトでは約6万件や約1万件でした。レバテック株式会社の調査「ITエンジニア・クリエイター正社員転職/フリーランス市場動向 2022年12月」(※)によると、クラウドの求人倍率は25.4倍という高さだと報告されています。
売り手市場を受けて、求人にはリモートでの就業や未経験者を受け入れる傾向があるといえるでしょう。中には「客先常駐なし」「AWS案件のみ」「フルリモート可」「未経験者歓迎」といったものもあります。
AWSエンジニアの年収
前述の求人サイトでは、AWSエンジニアの年収には約300~1200万円という幅がありました。ボリュームゾーンは500~700万円と推測されます。
それは、求められる知識やスキル、経験、仕事内容の違いなどからきています。例えば同じAWSエンジニアでも、300万円台の求人には「未経験者可」「ポテンシャル採用」といった説明が多く見受けられます。
それに対して1000万円を超えるような求人の場合、即戦力として顧客へのヒアリングからAWSの設計・運用までのすべてを担当するという仕事の幅広さに加え、高い水準の知識や技術が求められているといえるでしょう。
AWSエンジニアの将来性
クラウド化が進む近年、AWSエンジニアの将来性は高いといっていいでしょう。総務省の「令和2年版 情報通信白書」(※)によると、クラウドサービスの利用状況は増加傾向にあり、ほとんどの企業がクラウドサービスの効果を実感しています。
AWSエンジニアとしてスキルアップを重ねていけば、AWSの枠を超えたクラウドエンジニアとして活躍することもできるでしょう。さらに経験を積めば、ITコンサルタントやチームをまとめるプロジェクトマネージャーへの転身も見えてきます。
未経験からAWSエンジニアへの転職に必要なこと
最後に、未経験からAWSエンジニアへの転職を希望する場合、準備しておきたいことを見てみましょう。
クラウドエンジニアに必要な経験を積む
クラウドエンジニアとしての知識やスキル、経験は、AWSエンジニアの基盤となるものです。AWSエンジニアとして就業する可能性を高めるために、知見を積み重ねておきましょう。
例えば、プログラマーの場合、ソフトウェアの開発経験やクライアントサーバー型のアプリケーション、Webアプリケーションの開発経験などが活用できます。プログラミングスキルを高めながら、サーバーやネットワークなどインフラに関する知識やスキルを補いましょう。実務経験を積むのが難しいようであれば、資格の取得をおすすめします。
インフラエンジニアは、AWSエンジニアへの近道といわれています。インフラエンジニアでも、サーバーエンジニアかネットワークエンジニアかの違いはありますが、AWSエンジニアに必要なサーバーやネットワークの構築に関する知見を持つことが強みです。AWSエンジニアを目指すためには、オンプレミス型ではなくクラウド型を習得しなければなりませんが、おおむね基盤ができていると考えていいでしょう。
自己研鑽に励む
未経験からAWSエンジニアを目指すなら、自己研鑽に励みましょう。未経験をネガティブではなくポジティブな要素に変換するためには、熱意と努力が欠かせません。自己学習ができる人材は、どこの職場でも重宝されます。努力の証明として資格が取得できると、より良いでしょう。
インフラについて学びたい場合におすすめしたい資格は、前述の「LinuC」です。LinuCは日本市場に特化されていますが、LPICという世界基準の資格もあります。レベルが3つあり、物理または仮想環境のサーバー構築・運用から、仮想環境でのシステムやネットワークの設計・構築、さらに高度な技術へとステップアップ可能です。
AWSの基礎知識を身につけたいなら、AWS認定の中での基本となる「Cloud Practitioner(クラウドプラクティショナー)」を取得しましょう。クラウドの基本的な知識やAWSサービスの特徴について学べます。取得できれば、もう一歩を踏み出す自信がつくでしょう。
まとめ
AWSエンジニアは、安定した需要とますます高まる将来性が魅力の仕事です。クラウド化やDX化を受けて、今後も需要は増加していくでしょう。年収はスキルや経験によって異なりますが、転職で年収アップを期待できるといえます。未経験の場合はITエンジニアとしてスタートし、経験を積むところから始めましょう。
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