Rubyによるプログラミング開発において、フレームワークの「Ruby on Rails」がよく活用されています。Ruby on Railsを活用することで、ECサイトやWEBサイト構築、業務システム開発など、Rubyを使ったプログラム開発をより効率的に進められるようになります。 本記事では、Ruby on Railsが得意とする開発領域や注目を集めている理由、具体的な事例や学習方法について解説します。
【保存版】Rubyでできること総まとめ
Webサービス企業に絶大な人気を誇るプログラミング言語Ruby。現在はWebサービスだけでなく、エンタープライズ系の企業でも採用されるケースも増えています。本コンテンツでは、Rubyでできること、できないことをRubyで開発されているサービスに触れながらご紹介します。

1.Rubyってどんな言語?
1.Rubyのはじまり(登場時期/開発者/由来について)
Rubyは1995年にまつもとひろゆき氏により開発されました。「Ruby」という名前の由来は、Rubyが開発された当時の7月、まつもとひろゆき氏の同僚が誕生日で誕生石がルビーで、それがきっかけで、「Ruby」と名付けたそうです。
2.Rubyの特徴について
Rubyの特徴は他のプログラミング言語と比較して、少ない記述量で開発が可能です。可読性も高く、保守性の観点からも非常に優れています。またPerlとPythonの影響を強く受けていて、文法の観点からよく似ています。
3.RubyのフレームワークであるRuby on Railsについて
Rubyが広く支持されている要因として、RubyのフレームワークであるRuby on Railsが非常に優れているところにあります。Ruby on Railsの特徴として以下2つが挙げられます。 ・MVCを採用しているため、直感的にデータベースの操作が可能 ・Webアプリやゲームの開発から業務システムまで幅広い開発が可能 Ruby on Railsは活用シーンが多く、開発効率を上げることができるため、支持されています。
2.Rubyで出来ることと出来ないこと
1.Rubyでできること(Web・スマホアプリの開発/スクレイピング/API)
・Webアプリ・スマホアプリの開発が得意 Ruby on Railsの章でも前述しましたが、Ruby on RailsはWebアプリ、スマホアプリの開発が得意です。Ruby on RailsにはWebアプリの開発に必要な機能が多く備わっているためです。また、RUBYMOTIONを活用することでスマホアプリ(iOS、Android)も効率よく開発することができます。 ・スクレイピング Rubyではスクレイピングも可能です。スクレイピングは、他のWebサイトから情報を加工して取得することを指します。Rubyでは簡単にスクレイピングをすることができます。ただ、著作権の観点から注意して活用する必要があります。 ・API RubyはRuby on Railsを活用してAPIを作成することも可能です。実際には「rails-api」というGemを使って作成します。以下のリンクを参考にしてみてください。 参照元:rails-api:GiHub(https://github.com/rails-api/rails-api)
2.Rubyで実現できないこと(Rubyの課題について)
Rubyで開発できないものは基本的にはありません。前述した通り、幅広くあらゆる開発が可能です。しかし、大きく2つ課題があります。一つ目は、Rubyはコーディングの自由度が高い反面、ソースコードの統一に頭を悩ませることも多く、管理面で課題があります。二つ目は機械学習分野での課題です。PythonにはNumpyやScipyなどの機械学習向けのライブラリが豊富にありますが、Rubyはまだ少なくPythonに遅れを取っています。
3.Rubyで開発されたWebサービス事例
冒頭で説明した通り、RubyはWebサービスの開発において絶大な人気を誇っていて、実に多くの有名なWebサービスの開発に採用されています。ここではその中のいくつかを紹介します。 ・クックパッド(http://cookpad.com) 言わずと知れた日本最大のレシピ共有サイトのクックパッド。2016年2月時点で月間利用者数6000万人を超えています。Rubyエンジニア向けの勉強会も多く実施されています。 ・食べログ(http://tabelog.com)
日本最大の飲食店の口コミサイト。月間利用者数は7000万人を超えました。食べログは、大規模なサイトの中で、先んじてRubyへの乗り換えを実施したことで有名です。 ・クラウドワークス(http://crowdworks.jp)
クラウドソーシングのサービスではランサーズと並び、最大手です。Qiita(キータ)にもアカウントを持っていて、Rubyに関する投稿も多いので勉強になるのではないでしょうか。 https://qiita.com/organizations/crowdworks
3.その他プログラミング言語との違い
1.RubyとPHPの違い
PHPはRubyと同じようにWebサービスの開発で採用されるケースが多いため、よく比較されます。違いとしては2点あります。1点目は習得コストです。PHPはRubyよりも書きやすく、簡単に習得できると言われています。2点目は活用されているフレームワークの数の違いにあります。PHPはCake PHPやSymphony、最近勢いのあるLaravelなどがありますが、Ruby はRuby on Railsがメインです。
2.RubyとPythonの違い(得意分野の違い)
Pythonとの違いについてはそれぞれ得意分野での違いがあります。前述のように、RubyはWebアプリケーションの開発が得意です。それに対しPythonは、学術分野に便利なライブラリが豊富にあります。自然言語処理が得意なNLTK、統計処理や機械学習が得意なscikit-learn、科学計算が得意なscipy、Numpyなどです。
4.まとめ
いかがでしたか? Rubyの得意領域や開発事例などが理解できたかと思います。それぞれの言語に得意領域があるので、自分のビジネスシーンに応じて必要な機能を見極め、習得するプログラミング言語を選定することが重要です。
関連する記事
おすすめの記事
さまざまな現場で製品開発に活用されてきたC言語は、誕生から50年以上が経過した今も、多くのエンジニアによって使われ続けています。これから新しくプログラミング言語を学ぶにあたって、C言語に興味をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、本記事ではC言語の特徴や需要、開発できる製品・サービスの例について分かりやすく解説します。これからC言語を学ぶことを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
フロントエンドエンジニアはユーザーが実際に触れる「Webサイト」の部分を設計、制作するエンジニアです。まだカテゴライズされてから日が浅く、フロントエンドエンジニアはサイト設計からWebデザイン、サイトコーディングまでの広大な範囲を担っております。
よく対比されるバックエンドエンジニアと比較しつつ、年収、仕事内容、キャリアアップのために必要なスキル情報を解説します。
将来を見据えたキャリアプランを立てる際の参考となれば幸いです。
セキュリティエンジニアは、企業や政府などの情報資産をあらゆるサイバー攻撃から守る職種です。
インターネットが普及した現代では、企業のもつ機密情報や個人情報、仮想通貨などの暗号資産など、情報そのものの価値が高まっていきました。そのような背景から情報管理の重要性が高まってきており、セキュリティエンジニアの活躍の場は拡大しています。
この記事では、セキュリティエンジニアの仕事内容や年収、将来性について詳しく解説していきます。