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スクラムマスター認定資格おすすめ3選!求められるスキルや勉強方法を解説

更新日 2024/04/05

アジャイル開発の一種であるスクラム開発は優れた開発手法ですが、ウォーターフォール開発ほど世の中に浸透していないため、導入・運用にはハードルが高いです。
スクラム開発を導入したいけど何から始めたらいいかわからない、あるいは、スクラム開発を導入しているもののあまり開発効率が上がっていないと考えている企業の担当者は、一度スクラムマスターについて学んでみることをおすすめします。
スクラムマスターは、スクラム開発においてプロジェクトを回す重要なポジションです。スクラムマスター関連の資格が複数存在するため、資格取得を兼ねて勉強することも良いでしょう。
そこで本記事では、スクラムマスターについての基礎知識と、資格取得に向けた勉強方法ついてご紹介します。

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スクラム マスター 資格

スクラムマスターとは?

スクラム開発の概要と、スクラムマスターの役割について簡単にご紹介します。

スクラム開発とは

スクラム開発とは

スクラム開発(以下、スクラム)とは、アジャイル開発手法の一種です。スクラムはウォーターフォール開発のように、要求定義やシステム設計、詳細設計やテストというような、上流工程・下流工程の区別はつけません。
スクラムでは、開発にあたり、数人程度の少数精鋭のチームを組みます。また顧客の要望を優先付け、優先度の高いものから短期間で順次開発を行っていきます。

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ソフトウェアを開発するには、まずその開発手法を選択します。
ソフトウェア開発手法には「アジャイル開発」、「ウォーターフォール開発」、「プロトタイプ開発」、「スパイラル開発」など様々なものがあり、それぞれ特徴があります。
ここでは「アジャイル開発」とその中の種類のひとつである「スクラム開発」の特徴や長所と短所について説明します。

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スクラムマスターの役割

スクラムチームでは、メンバーは下記の3つの役割に分かれます。

  • プロダクトオーナー:製作に関して責任を持つ人
  • スクラムマスター:プロジェクトを推進する人
  • 開発者:開発を行う人

このなかでもスクラムマスターは、スクラムに深い知見を持ち、プロジェクトを円滑に推進する役割を持ちます。チーム全員がスクラムを理解したうえで開発を実践しているか、またチームメンバーに開発を滞らせる問題が起こっていないかどうかをチェックします。必要があればチームメンバーにヒアリングを行い、相談を行うことも少なくありません。

なお「マスター」という名称ではありますが、プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダーのように指示を行うわけではありません。チームメンバーとは対等な関係であり、どちらかというとファシリテーターやコーチのような側面を持ちます。

スクラムマスターに求められるスキル

スクラムマスターに求められるものは、プログラミングなどの技術的な知識よりも、プロジェクトを円滑に進めるためのスキルです。

スクラムについての理解

スクラムを円滑に実行し、スクラムチームが機能するためには、スクラムの理論やフレームワーク、イベントの意義などに精通し、実践できなければなりません。

たとえば、スクラムのプロジェクトには「スプリント」という概念があります。スプリントとは、1週間〜4週間程度の短い期間を設け、その間に仕様設計や開発を行う方式およびその期間のことです。適切にスプリントを計画できれば、開発のゴールが見えやすくなるとともに、フィードバックや改善を行いやすくなります。一方で適切にスプリントを計画するには、開発の細部に渡る仕様や開発が可能かなどを勘案する必要があり、チームで認識を合わせなければなりません。

問題解決能力・コミュニケーションスキル

開発に何か問題が起こっている場合は、スクラムマスターが対処します。そのため問題解決能力や、メンバーへのヒアリングなどのコミュニケーションスキルが必要となります。

特にスクラムマスターの出番となるのが、毎日の進捗報告会である「デイリースクラム」です。スクラムマスターの大きな役目のひとつは、プロジェクトの工程に遅れが生じている場合に、何がプロジェクトの障害となっているのかを見極めることです。チームメンバーが何らかの問題や課題を抱えていないかチェックし、問題を発見した場合には即座に対応して事態の収拾を図ります。ときにはチーム外からの突発的な業務などからチームを守るために、本人に代わって外部の人と交渉するケースも考えられます。

コーチングスキル

スクラムチームは指示する側・される側に完全に分かれるのではなく、対等な関係で開発を進めます。そのため、チーム内でそれぞれが意見を出し合い、結論を導き、意思決定できる組織になる必要があります。

その際、スクラムマスターは、自身がスクラムにおける最適な結論を知っていたとしても、チームで考えて結論を出せるよう導いていく役割が求められます。時にはメンバーの相談に乗り、メンバーの言葉を引き出し、自律的に考えて行動できるようコーチングスキルを発揮するシチュエーションは多いです。

スクラムマスターの資格を取得するメリット

スクラムマスターに求められるスキルを習得するには、スクラムマスターの資格取得が効率的です。具体的な資格に関する情報は後述しますが、まずは、スクラムマスターの資格を取得するメリットを3つ紹介します。

資格取得に向けてスクラムを体系立てて学べる

資格という目標を立てて学習を行うと、体系立てて学べて学習効率がよくなるのがメリットです。特にスクラムマスターの資格の場合は、筆記試験だけでなく、事前の研修があります。研修でスクラムの原理原則やフレームワークを学び、グループワークで理論を実践するという流れでスクラムを学ぶことが可能です。また試験の模擬問題に取り組むことで、自分に足りない部分の知識が可視化されて、より効率的な学習につながります。

チームをリードするためのスキルを得られる

スクラムマスター自体は厳密に言うとプロジェクトリーダーではありませんが、プロジェクト推進のためには、ある程度プロジェクトリーダーと通ずるスキルは持っておかなければなりません。資格取得のための勉強を通して、理論のほかに、コーチングやティーチング、その他コミュニケーション能力など、チームをサポートするためのスキルを得られます。これらはスクラム開発だけでなくどのような仕事であっても習得しておきたいスキルです。

スキルの証明・案件獲得

スクラムマスターのスキルはスクラムの知識はもちろん、スクラムを実践するための問題解決能力やコミュニケーション能力など、人と関わる能力が重要となります。しかし目に見えない、いわゆる非認知能力の要素を多分に含むため、スキルの証明が難しいものです。

スクラムマスタ―として活動するために必ずしも資格がいるわけではありませんが、資格があれば自身のスキルの証明になり、仕事の獲得に繋がります。特にフリーランスとしてスクラムに携わりたい場合には、資格があれば有利です。仕事を依頼する側であるクライアントとしては、資格があることで採用可否の判断が付きやすくなります。

スクラムマスターの認定資格とは?

スクラムマスターの代表的な資格には、CSM、PSM、RSMがあります。いずれも筆記試験だけでなく、講義やワークショップなどの研修があります。それぞれ解説していきましょう。

スクラムマスターの代表的な3つの資格

CSM (Certified ScrumMaster)

CSM (Certified ScrumMaster)アメリカの非営利団体Scrum Allianceが提供する認定資格です。基礎となるCSM のほかに、上級認定スクラムマスター(A-CSM)、認定スクラム プロフェッショナルスクラムマスター(CSP-SM)という上位資格もあります。
CSMの受験には、グループワークも含めた研修の受講が必要です。研修ではアジャイルやスクラムの概念など基礎的な知識から、スクラムで必要な成果物(アーティファクト)やイベント、その実践方法まで網羅されています。

PSM (Professional Scrum Master)

PSM (Professional Scrum Master)Scrum.org(スクラムドットオルグ)が提供する認定資格です。Scrum.orgは、スクラムの共同考案者であるケン・シュウェイバー氏が立ち上げた団体です。PSMは難易度に応じてI〜Ⅲの資格があります。英語だけの試験であるため、日本ではそれほど認知度が高くありません。
CSMとRSM(後述)は研修の受講が必須となりますが、PSMは研修は任意で、試験だけ受けることも可能です。またCSMとRSMには資格の有効期限がありますが、PSMには有効期限はありません。

RSM(Registered Scrum Master)※旧LSM

RSM(Registered Scrum Master)※旧LSMScrum Inc.(スクラムインク)が提供するスクラムマスターの認定資格です。Scrum Inc.は、スクラムの共同考案者であるジェフ・サザーランド氏によって作られました。RSMはスクラム経験の有無に関わらず、研修を受けることが可能という難易度が特徴です。なおRSMは2022年8月より、LSMから名称変更されています。

3つの資格を比較

3つの資格の特徴を下記にまとめました。

CSM(※1) PSMⅠ(※2) RSM(※3)
研修 講習及びトレーニング4日間 2日間 ワークショップを含む2日間のコース
試験問題数 50問(37問正答で合格) 80問(85%以上正答で合格) 30問
試験時間 60分 60分 制限なし
費用目安 22万円 22万円
試験だけであれば$150
22万円
再受験 2回まで無料で受験可能、3回目以降は有料
資格の有効期限 2年 期限なし 1年
試験の対応言語 日本語可 英語のみ 日本語可

(※1)TIS社主催の研修の場合
(※2)研修や費用目安はITプレナーズ社主催の研修の場合。PSMは試験だけ受けることも可能です。
(※3)Scrum Inc. Japanの研修の場合

スクラムマスターの認定資格の勉強方法

最後に、スクラムマスターの認定資格を取得するための勉強方法をご紹介します。

STEP1:基礎知識を学習する

スクラムマスターの資格に限りませんが、新たな技術の習得のためには、全体像を把握してから学習を深めていくのが有効です。特にスクラムマスターの場合は、チームメンバーに分かりやすく知識を教える役割が求められるため、スクラムの基礎知識を自分の言葉で説明できるくらいに習得することが大切です。

・スクラムガイドや書籍の熟読

まずはスクラムガイドから読み込んでいくのがおすすめです。スクラムガイドは、スクラムを行うにあたっての理論やフレームワーク、メンバーの役割、マインドセットなどをまとめたものです。スクラムに対して、ある程度イメージをつけることができます。

スクラムガイド(日本語版)
The Scrum Guide(英語版)

スクラムガイドに加えて、下記のような書籍が参考になります。より現場に即した内容が記載されているので、学習が終わっても利用できます。

  • 『SCRUMMASTER THE BOOK 優れたスクラムマスターになるための極意――メタスキル、学習、心理、リーダーシップ』
    著者:Zuzana Sochova 著
    翻訳:大友 聡之ほか
    出版社:翔泳社
    価格:2,750円(本体2,500円+税10%)
    公式サイト
  • 『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発』
    著者:西村 直人、永瀬 美穂、吉羽 龍太郎
    出版社:翔泳社
    価格:2,640円(本体2,400円+税10%)
    公式サイト

・研修を受講して学ぶ
スクラムマスターの各資格は、さまざまな企業が研修と試験をセットにした資格対策研修を提供しています。研修はワークショップ形式のカリキュラムもあり、スクラムを実践的に身につけていけます。

下記は研修の例です。費用や研修内容を勘案して選ぶと良いでしょう。

STEP2:演習問題に取り組む

理論やフレームワークを身につけたら、試験までに演習問題に取り組みます。演習問題に取り組み、自分のわかっていなかった部分を可視化、復習ののちに再度演習問題に取り組む……というサイクルで進めるとよいでしょう。その際は単に問題を解くのではなく、基礎知識の学習と同じように「自分の言葉で説明する」ことを考えて取り組むと、より実践的に学べて理解が深まります。
演習問題は書籍や研修において資料で提供されているほか、下記でも演習問題が公開されています。

まとめ

以上スクラムマスターの資格について、ご紹介しました。スクラムに限らず、メンバーが自律的に動けるチームを作るのは難しいものです。スクラムマスターはその自律的なチーム作りと運営の、いわば潤滑油となる重要な役割を担います。
スクラムマスターの資格取得や取得までの学習は、ひいてはチーム作りに大きく寄与するはずです。スクラムマスターとして一歩先へ行くため、ぜひ資格取得にチャレンジしてみてください。

 

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