今後の注目市場、シェアリングエコノミーを徹底解説! ~スキル系シェアリングサービス特選~
「これ、いつも使わないし持っていてももったいないな…。」ふとそんなことを感じたことはありませんか?
移動をシェアする『Uber』、スペースをシェアする『Airbnb』、モノをシェアする『メルカリ』などは最近よく耳にするようになりました。こういった「余っているものをその時使いたい人に貸す」ことで成り立つビジネスは一般的にシェアリングエコノミーと呼ばれます。
また最近では、少子高齢化に伴う人材不足や働き方改革の影響もあり、ヒトの持つスキルや経験をシェアして活かすことができるサービスが非常に注目されています。
今回は、そんなシェアリングエコノミーについて徹底的に解説するだけでなく、今後注目の「スキル系シェアリングサービス」をいくつか抜粋してご紹介していきます。
シェアリングエコノミーとは
シェアリングエコノミーの定義
総務省によれば、シェアリングエコノミーとは「典型的には個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸出しを仲介するサービス」であると定義されています。
つまりは、普段あまり使っていないけど価値のあるもの(ヒト、カネ、モノ、情報など)を一時的に必要としている人に貸しましょうという考え方です。
これによって、提供者は収入や対価を得ることができ、利用者は必要な時だけ必要なサービスを得られることができます。
世界的に有名なサービスだとタクシー配車サービスの「Uber」や空き住居・空きスペースの宿泊仲介サービス「Airbnb」が有名です。
またシェアリングエコノミーの概念には、貸し借りの他にも不要になったモノの売買も含まれます。国内では、代表的なものにオンラインフリーマーケットアプリ「メルカリ」がよく知られています。
シェアリングエコノミーの発達した背景
シェアリングエコノミーの発達には、景気の低迷や資源問題など様々な要因が考えられますが、主な要因はインターネットの普及とされています。
※国内における2016年のインターネットの普及率は83.5%、特に13~59歳までは9割以上がインターネットを利用しているとされています。
このようなインターネットの普及に伴い、貸し手の持つ供給と借り手の持つ需要のマッチングが容易になり、シェアのしやすい環境が整ったと考えられます。
※総務省調べ(http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc262120.html)
シェアリングエコノミーの市場規模
このシェアリングエコノミーですが、経済効果は、世界的な市場では※2013年に約150億ドルだった市場規模が現在から7年後の2025年には約3,350億ドル、つまり12年で22倍ほどの高い成長率が見込まれると発表されています。
※PwC調べ(https://www.pwc.com/sg/en/publications/assets/the-sharing-economy-jp.pdf)
また、国内における市場は※2016年において503憶4000万円だったものが、2021年には1,070億9000万円と約2倍に増加すると予測されています。
※矢野経済研究所調べ(https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2821)
こうしたシェアリングエコノミーにおける市場規模の成長には、消費構造の変化が大きく影響していると考えられます。
日本はこれまで、戦後にとにかくモノがなく「作れば売れる時代」、その後の景気の向上に伴い個性を尊重する「差別化をすれば売れる時代」を経験してきました。
現在では、景気の低迷に加えモノは飽和状態となっているため、多くの人や家庭が節約志向になっています。
さらに、今後一層深刻化する人口減少により、モノの飽和状態が加速度的に進行することが予想されます。
そのため、「モノは作るのではなく、シェアしよう」という消費構造が変化していると考えられます。
シェアリングエコノミーのメリット・デメリット
■メリット
シェアリングエコノミーでは貸し手は収入や対価を得ることができ、貸し手は所有することなく必要な時に必要な分だけモノやサービスを受けることができます。
また、やり取りに仲介料が発生しないサービスも多いため、料金も比較的安く済ませることが可能です。
■デメリット
CtoCの取引が主となるシェアリングエコノミーにおいては商品やサービスの質が担保されにくいため、サービスを利用する買い手と売り手双方の信頼関係が重要な要素となります。
そのため、ほとんどの仲介サービスには「評価制度」が設定されておりますが、その最大のデメリットは一度のマイナス評価がその後すべての商品やサービスの評価に強く影響してしまうということです。
シェアリングエコノミーを支えるオンラインサービスだからこそ、一度の偶発的なミスがその後の信頼回復を困難にしてしまうということを念頭に置き、常に細心の注意を払わなければなりません。
スキル系シェアリングサービス5選
このシェアリングエコノミーにおいて、やり取りを仲介するサービスにはどのようなものがあるのでしょうか?
本記事ではスキルや知識をシェアして活かすことができるスキル系シェアリングサービスをいくつか抜粋したため、一つひとつご紹介していきたいと思います。
ストリートアカデミー
全国で登録ユーザー17万人以上を誇る日本最大級のスキルシェアサービスです。ビジネススキルから趣味の習い事まで全国で170ジャンル以上があり、全国どこでも講座の開催ができます。
登録も講座掲載も無料で、スペースの紹介などの豊富なサポートがあります。
TimeTicket
会員数が10万人以上ある、個人の時間を30分単位で気軽に売買できるサービスです。18種類のカテゴリがあり、30分単位で自分の時間を売ったり、また誰かの時間を買ったりすることができます。恋愛相談やベンチャー企業の社長とのランチなど経験豊富な人の話をちょっと聞きたい、または自分のスキルや知識を気軽に活かしたいという方にオススメです。
ココナラ
知識・スキル・経験を低価格で売買できるフリーマーケットアプリです。イラストや写真、曲、ハンドメイド作品など様々なものが売買されています。プロに頼むほどではないけれど上手い人にお願いしたい、または自分のスキルを活かしたサービスを気軽に初めてみたいと思っている方にはオススメです。
ランサーズ
Web制作・システム開発・デザイン・ライティングなど141種類の豊富な依頼から自分にあった仕事を探すことができる国内最大級のクラウドソーシングサービスです。得意分野を自分のライフスタイルに合わせて働いてみたい方にはオススメです。認定ランサー制度という評価制度があり、クライアントからの評価や本人確認など一定の基準をクリアした登録者のみ認定され、評価を受けると仕事がスムーズになります。豊富な依頼内容から自分のライフスタイルに合った仕事を探したい方にオススメです。
ビザスク
まとめ
いかがでしたか? シェアリングエコノミーを語るときには移動をシェアする『Uber』、スペースをシェアする『Airbnb』、モノをシェアする『メルカリ』などのサービスを耳にすることはよくあります。
しかし、少子高齢化が進む中、ヒトの持つスキルや経験をいかに活用することができるかが非常に重要な課題となっています。
「モノだけではなく、ヒトもシェアして活かすことができる。活かす場所があると知ってもらいたい。」 という想いから今回の記事を書きました。
本記事が少しでも、自分のスキルや経験を活かしたいと考えている方の一助となれれば幸いです。